PR 公開日 2026/04/10 18:00

映像体験の質はスクリーンで決まる。OS SCREENが守り続ける「何も足さない、何も引かない」哲学

ホームシアターの本質を支え続ける「OS SCREEN」の思想と技術、その価値とは
比較視聴用で使用した3面のスクリーン(※スクリーン映像は、同幕面への実投影画像を合成したものです)

プロジェクターの性能や映像フォーマットの進化は注目を集めるが、その映像を受け止めるスクリーンについて語られる機会は意外に少ない。実は映像体験の質を決める最初のデバイスはスクリーンである。

スクリーンメーカーのオーエスグループ(以下、オーエス)は、この領域で長年にわたり独自の思想を貫いてきた。同社が掲げるのは「何も足さない、何も引かない」という哲学。同社のスクリーンブランド「OS SCREEN」の思想と技術、そして実際の視聴体験を通じて、その価値を探る。

スクリーンから始まる映像体験という原点

いまでも鮮明に覚えていることがある。わたしが『ホームシアターファイル』の編集長になる少し前のことだから、いまから20年以上前のことだ。当時カリスマと言われたインストーラーへの取材時に、次のように言われた。

「作りたいホームシアターのコンセプトや部屋が決まったら、最初にやるのはスクリーン選び。スクリーンサイズはもちろんだが、部屋に合わせて幕面も最初に決めなくてはならない。サイズや幕面が決まらなければ、プロジェクターだって選びようがない。順番を間違えてはダメだよ」

とかくホームシアターというと、プロジェクターやスピーカーに目が行きがちだ。しかし、部屋の大きさ、視聴距離、求める映像の方向性、使い方まで含めて考えたとき、ホームシアターづくりにおいて、最初に決めるべきはスクリーンだという話は、いま振り返っても本質を突いている。

映像は投写機で作るのではなく、最終的にはスクリーン上で知覚する。だからこそ、スクリーンは映像体験の“最初のピース”なのである。

ホームシアターを始めるのであれば、まず最初にやるべきはスクリーンの選択。これはホームシアターのプロフェッショナル「カスタムインストーラー」が口をそろえて言う台詞だ。写真は4K対応電動スクリーン「EP」の外観。シンプルなデザインで、スクリーン昇降時の音が静粛だ

OS SCREENというブランドの成立と再定義

オーエスのスクリーンを語る上で、まず押さえておきたいのは、その歴史の深さだ。「長さ」ではない。「深さ」だ。

オーエスのルーツは1953年。大阪・堺市で映画館スクリーンの製造、販売、施工から出発した。つまり同社にとってスクリーンは、ホームシアター市場に合わせて後から立ち上げた製品カテゴリーではない。創業の原点そのものだ。しかも映画館のスクリーンである。

この映画館で培った大画面映像の知見は、その後、教育施設向けOHPスクリーンや公共施設、企業設備へと展開され、長時間、安全に、安定した品質で使われる「設備としてのスクリーン」という思想を形づくってきた。OS SCREENとは、AV趣味の文脈だけでなく、こうした長い実務の蓄積の上に立つブランドなのである。

オーエスグループの「歩み」を示した年表。映画館のスクリーンを原点に、技術と用途を広げてきた軌跡が見える

ブランドの成り立ちも興味深い。今回取材に対応していただいた株式会社オーエスエム 常務取締役 兼 株式会社オーエスプラスe  代表取締役の河南義夫(かんなん よしお)氏は、オーエスのブランド構造を「OSの中のOS SCREEN」と説明している。

株式会社オーエスエム 常務取締役/株式会社オーエスプラスe 代表取締役・河南義夫氏。OS SCREENの思想とブランドの再定義を語る

かつて会社名やロゴがOS SCREENに寄っていた時代があり、その後、スクリーン専業のイメージから脱却するためにCIを「OS」へ統一した時期があった。しかし、それによって今度はスクリーンブランドとしての存在感が埋没してしまった。そこで2020年、あえてトップブランドとして「OS SCREEN」を復活させたのだという。

つまりOSは企業・技術・事業全体を束ねる基幹ブランドだ。
その中でOS SCREENは、映像美と機能性を最も純化したフラグシップなのだ。

この復活には、単なる名称変更以上の意味がある。

カタログでも2020年を「OS SCREEN 復活」「スクリーンの頂点へ」と明確に位置づけ、プロジェクターの進化とともにスクリーンの革新を続け、視聴環境の細部や扱いやすさ、環境負荷にまで目を向ける新たなステージの幕開けだと宣言している。

ここには、自社の原点への回帰であると同時に、いまの時代にふさわしい高品位スクリーンブランドとして再定義する意志がある。

ホームシアター市場が成熟し、単純な高ゲイン競争ではなく、映像の自然さや空間との調和、施工性や保守性まで含めた総合力が問われる時代になったいま、OS SCREENという名称はむしろ以前より明確な意味を持つ。 

映像技術とともに進化してきた幕面開発

OS SCREENのラインナップを成すのは、ピュアマット、レイロドール、アキレイという3つの代表的幕面だ。

ピュアマットは、2000年にファブリックスクリーンの第一号モデルとして登場し、ポリエステル繊維の表面にオーエス独自技術のコーティングを施すことでモアレを抑え、デジタルプロジェクター時代の自然な映像再現を切り拓いた。そこからフルHD時代にピュアマットll、4K時代にピュアマットlll Cinemaへと進化した。

さらにHDR時代には「広階調型」という新たな考え方を掲げたレイロドールが生まれる。ブランドヒストリーを追うと、OS SCREENは単に製品バリエーションを増やしてきたのではなく、その時々の映像技術に対して「スクリーン側がどうあるべきか」を問い続けてきたことがよくわかる。

特にレイロドールは、HDR適合スクリーンとして各種AVアワードを受賞し、評論家からも高く評価された代表作である。

OS SCREENにはピュアマット、レイロドール、アキレイという代表的な3つの幕面がある。写真は4K HDRに対応したレイロドール

「何も足さない、何も引かない」という設計思想

OS SCREENを特徴づける最大のキーワードは、やはり「何も足さない、何も引かない」だろう。これはキャッチコピーとして美しいだけでなく、幕面開発の根本原理になっている。

河南氏は「プロジェクターの光を素直に反射させることがOS SCREENブランドの幕面の根本的な思想です」と明言する。さらに、「制作者が作りこんだコンテンツには意思が宿る。その意思を視聴者が感じ、追体験することが重要」とも語る。

つまり、スクリーンの役割は映像を「作る」ことではなく、作り手の意思を歪めずに視聴者に「受け渡す」こと。ここにOS SCREENの思想の核心がある。この考え方は、スクリーンの選び方にも強く表れる。

一般にスクリーンには拡散型、回帰型、反射型などさまざまな特性があり、それぞれに長所がある。オーエスも当然それを理解した上で、ピュアマット、レイロドール、アキレイと個性の異なる幕面を用意している。

その多様性の根底にあるのは、「映像を必要以上に味付けしない」という一線だ。たとえばピュアマットは、色付け加工を行わない拡散型ホワイトマットとして、視野角の広さと自然な色再現を重視している。

カタログにも、ファブリックがもたらす「ナチュラルで落ち着いた映像」という表現が繰り返し現れる。これは単に穏やかな画づくりという意味ではない。情報量の多い現代映像に対して、見た目の派手さではなく、長く見続けられる自然さこそ価値があるという考え方だ。

プロジェクターとスクリーンは野球のバッテリーのような関係にある。オーエスはプロジェクター(ピッチャー)が投げた光(ボール)を、きちんと受け止めるスクリーン(キャッチャー)を常に意識した開発を重ね、その原点には「何も足さない、何も引かない」「プロジェクターの性能を十分発揮させる」「プロジェクターの特性をそのまま結実する」スクリーンを理想としてきた。これがオーエスの根源的な思想である

興味深いのは、OS SCREENが「幕面」だけを語らない点である。河南氏は、均一な映像を作るには幕面素材だけでは不十分で、巻き取りや張り込みの機構、さらに安全性まで含めて考えなければならないと説明する。

実際、同社が最も重視している技術的キーワードの一つがユニフォミティ、すなわち画面全体の均一性だ。どれほど優れた幕面素材でも、平面性が保てなければ高精細映像は破綻する。4Kではモアレに加えて表面の微細な凹凸が見えるという新たな課題が生まれ、これに対応するためピュアマットlll Cinemaでは糸の太さを変え、織り目をより微細にする改良が施された。

スクリーンの品質とは、反射特性だけではなく、平面をいかに保つかという機構設計まで含めた総合技術なのである。この思想は、レイロドールの開発にも通じている。HDR時代に入り、単純にゲイン1.0の拡散型だけでは表現しきれない領域が出てきた。

そこで開発されたレイロドールは、拡散型の自然さに、反射型と回帰型の特性を加えた「第4の幕面」「広階調型」として位置づけられている。高輝度でありながらホットスポットを抑え、黒浮きも抑えるという難題に挑んだ幕面であり、カタログではHDR対応プロジェクターの能力を引き出す世界初のHDR適合スクリーンとされる。

ここで重要なのは、派手な映像を目指したのではなく、「人間の目が持つ階調識別能力にできるだけ近づける」ことを目標にした点だ。OS SCREENにとっての高画質とは、誇張された刺激ではなく、人の視覚体験にとって自然であることなのだ。

張込スクリーン。高い平面性と端正な佇まいが映像体験の土台を支える
理想的な平面性を実現するため、簡単に張り込み可能なスプリングを採用。湿度や経年変化によるシワ発生の抑制にも配慮した設計
フレーム内部のテンション機構。平面性を支える「見えない技術」が画の均一性を支えている 

幕面ラインナップと設計思想の具体像

今回視聴した3つの幕面も、単なるグレード差ではなく、それぞれ明確な役割を持っていた。

ピュアマット系は、OS SCREENの原点とも言える拡散型ホワイトマットで、視野角が広く、色付けのない自然な映像を得意とする。レイロドールはHDR時代への応答として生まれた広階調型で、明るさと締まりを両立させながら、ホットスポットを抑える。アキレイは高精細映像における立体感や見通しの良さに強みを持つ幕面として位置づけられる。

この3つのスクリーンは視聴環境や目的に応じた選択肢として並んでいる。ここにOS SCREENのおもしろさがある。ひとつの「正解」を押しつけるのではなく、思想は一貫させながら、用途に応じた最適解を用意しているのだ。

ここで、それぞれの幕面がどのような思想と技術によって成立しているのかを、簡単に整理しておきたい。

幕面ラインナップ

レイロドールは、HDR時代に対応するために開発された「広階調型スクリーン」である。拡散型の自然な見え方をベースにしながら、回帰型や反射型の特性を組み合わせることで、高輝度と高コントラストの両立を狙っている。

ゲインの高さによる明るさを確保しながらも、ホットスポットを抑え、画面全体で均一な輝度を維持している点が特徴である。明部の伸びと暗部の沈み込みを同時に成立させることで、HDR映像の持つ広いダイナミックレンジを自然な形で引き出す設計となっている。

レイロドールの生地表面と反射特性曲線。高ゲインと広い階調表現を両立させた、HDR時代の広階調型スクリーン 
広階調型(HDRスクリーン)の特性

アキレイll(国内で販売中の生地名称、海外ではアキレイ)は、高精細映像時代における「情報の見え方」を重視して開発されたスクリーンだ。単に明るさを確保するのではなく、光の拡散と制御のバランスを最適化することで、ディテールの再現性と空間の奥行きを両立させている。

結果として、被写体の輪郭が過度に強調されることなく、自然な立体感が浮かび上がる。映像の抜けが良く、空間の中で対象が整理されて見える特性は、4K以降の高精細コンテンツとの相性が良い。

アキレイllの生地表面と反射特性曲線。回帰型(ビーズ)特製のスクリーンである。高精細映像の立体感と抜けの良さを追求した幕面
回帰型(ビーズ)の特性。入射と同一方向に反射する

ピュアマットは、OS SCREENの思想を最も純粋な形で体現する、OS SCREENの基幹となる幕面である。ポリエステル繊維+コーティングでモアレを抑制しつつ、プロジェクターの光を素直に拡散することで、色の偏りのない自然な映像再現を実現する。

高ゲインで明るさを補う従来型のスクリーンとは異なり、「何も足さない、何も引かない」という思想のもと、映像そのものの質をそのまま引き出すことを目的としている。視野角が広く、長時間視聴でも疲れにくい点も大きな特長だ。

ピュアマットlll Cinemaの表面と反射特性曲線。自然な拡散性と見やすさを重視した、OS SCREENの基幹思想を体現する幕面
拡散型ホワイトの特性

実視聴で見えた「幕面ごとの性格」

今回の取材では、同一環境の中でレイロドール、アキレイll、そして4K対応業務用防炎仕様のピュアマット系幕面(WFプロ)を実際に見比べることができた。比較視聴は、こうしたスクリーン取材において非常に重要だ。スペックの説明だけでは見えてこない、幕面ごとの「画づくり」がはっきり現れるからである。

複数のプロジェクターを組み合わせて視聴を行ったが、メインで使用したプロジェクターはOPTOMAのDLPプロジェクター、UHZ50+。UHD 4K HDR対応、2,600ルーメンの高輝度、2,700,000:1というハイコントラストを誇る、明るく力強くキレのよい映像が特長のレーザープロジェクターである。

今回の比較視聴で使用したOPTOMAのDLPレーザープロジェクター UHZ50+。幕面の個性を見比べるリファレンス機として用いた

レイロドールは、やはり第一印象として明るさの押し出しが強い。ハイライトの伸びがよく、HDRコンテンツにおける階調表現の伸びとピークの明るさの再現性が明確に体感できる。一方で、ありがちなギラつきに振れることもなく、黒の締まりも維持している。明るいだけではなく、階調の芯があるという印象だ。空撮や夜景のように明暗差の大きい素材では、その特性が特によくわかる。

アキレイllは、レイロドールほどの派手さではなく、むしろコントラストの整い方や立体感の出方に持ち味がある。被写体の輪郭が不自然に硬くなるのではなく、空間の奥行きがすっと見えてくるタイプで、映画との相性が良い。わざと部屋の照明を灯した中で視聴してみても、映像は破綻せず、コントラスト感や立体感は維持されている。有害光(外光)対策が困難なリビングルームなど、明るい環境に適していることが体感できた。

一方、ピュアマット系幕面は、最も「存在感を消す」方向の見え方だ。色の乗り方が素直で、明るさや黒さをことさらに誇張せず、映像そのものが前に出てくる。派手さではなく、長く見ていて疲れにくい自然な映像であり、OS SCREENの原点がここにあると感じさせる。

3種の幕面に共通して感じられたのは、やはりユニフォミティの高さである。どの幕面でも、画面全体のムラ感が少なく、映像が素直に広がる。これは幕面特性だけでなく、機構設計まで含めた総合力の表れだろう。

右側がアキレイll、左側がレイロドール(※スクリーン映像は、同幕面への実投影画像を合成したものです)
ピュアマット系のスクリーン(※スクリーン映像は、同幕面への実投影画像を合成したものです)

ここまで見てきたように、OS SCREENには「ピュアマットlll Cinema」「レイロドール」「アキレイII」といった、それぞれ明確な思想と役割を持つ幕面が用意されている。しかし、部屋の明るさや空間の条件、組み合わせるプロジェクターによって、最適なスクリーンはユーザーごとに異なる。

理想の映像体験を実現するには、製品単体のスペックだけでなく、空間全体の設計や設置ノウハウまで含めて考える必要がある。 そのため、株式会社オーエスプラスeが展開するホームシアター向け製品は、こうした専門的な提案ができる全国の特約店(ホームシアター専門店やインストーラー)を通じて販売されている。

「どの幕面が自分に合っているのか」「リビングに美しく設置できるのか」と迷ったときは、ぜひ近くの特約店に相談してみてほしい。 オーエスの確かな品質と、専門店のプロフェッショナルな知見が掛け合わさることで、理想のホームシアターが完成するはずだ。

建築設備としてのスクリーンという視点

OS SCREENが単なるホームシアター向けブランドにとどまらない理由についても少し述べておきたい。

オーエスという企業は、建築と施工の現場を知り抜いている。同社はスクリーン製造のメーカーにとどまらず、公共施設や企業のセミナールームやホール、会議室、あるいは大学をはじめとする教育機関、さらには研究機関や国際会議場などで、スクリーンの設置・施工を行っている。こうした建築物の施工はゼネコンが行う。ゼネコン、特にスーパーゼネコンの審査は非常に厳格だ。

防炎は最低条件であり、そのうえで、「安全・構造・法令適合・品質管理」の4系統の品質証明が求められる。わたしの経験を踏まえて、一部紹介すると、構造・安全系では安全率を含む耐荷重証明、建築基準法に基づく設置荷重・地震荷重の検証などの耐震性(耐震計算書・固定強度計算)、落下防止対策証明、耐久性試験結果などが必須となる。

この他、電機関連では、PSE等の電気安全規格はもとより、モーターの過負荷保護などの仕様確認などが必要となる。また、VOCなどの環境対策、さらに施工要領書や保守・点検マニュアル、部品交換・メンテナンス性の説明などまで必要となる。

スクリーンは単なるAV機器ではなく、建築設備として扱われるため、耐震性や落下防止、施工性、保守性といった「構造と運用」に関わる証明が強く求められる。そうした現場では、画質だけでは採用されない。安全性、施工性、保守性、そして空間への納まりまで含めて評価される。

そうしたオーエスの施工現場におけるノウハウの蓄積がOS SCREENの信頼性につながっている。OS SCREENというブランドの価値は、そこまで含めて初めて見えてくる。

建築の施工現場を知り尽くしているからこそ、安全性、施工性、保守性、デザイン性など、全方位にわたって万全を尽くすことができる
施工現場の様子。スクリーンはAV機器であると同時に、建築設備でもある

河南氏は「スクリーンはデザインとして室内に溶け込むことが重要です」と語る。

たとえばEP、TP、MPといったスクリーン筐体は、垂れ壁を意識し、室内に違和感なくマッチするようコンセプトデザインされている。つまりスクリーンは、映像を映していないときであっても、空間の一部として存在し続ける設備だという認識のもとでつくられている。

また、天井埋め込みのスクリーンBOX設置にも対応し、設置後に左右の微調整ができる機構も備えている。こうした細部は、机上の設計だけでは生まれにくい。実際の建築現場で何が求められるかを知っている企業だからこそ可能になる。現場経験が次の製品改良にフィードバックされる循環があるのだ。

たとえば新規インストールや修理では、スクリーンは長尺物であり、通常は多人数作業になりがちだが、オーエスでは巻き取りローラーを本体設置後に着脱できる構造を採用し、少人数でも施工・保守対応が可能になっている。

こうした設計思想は、導入時の負担軽減だけでなく、運用開始後のメンテナンス性にも直結する。設備は、納めて終わりではない。長く使い続けられて初めて価値になる。その考え方が、OS SCREENには強く根付いている。

ホワイトパネル仕様のPセレクション。映していない時間も空間に溶け込む、フラットな意匠 
ホワイトパネル仕様のディテール。無駄を削いだ端部処理が、筐体の美しさを支える

ブラックパネル仕様のPセレクション。シアター空間を引き締める、精悍な佇まい 
ブラックパネル仕様のディテール。設置環境に応じてパネル色を選べるのもOS SCREENの魅力だ
 
センターマークのディテール。施工時の芯出しを助ける、現場目線の工夫
 
設置後の微調整を支える機構部。電源ケーブルを背面から出すことができるなど、納まりとメンテナンス性にまで配慮した設計思想が見える

生地カートリッジ/筐体断面のイメージ。本体設置後もローラーごと生地交換できる構造

さらに見逃せないのが、セミオーダーやフルオーダーへの対応力だ。建築の現場を知る企業にとって、すべてを規格品だけで解決しようとするのは不自然である。実際の空間は、天井の懐の寸法も、梁の位置も、意匠上の制約も一つとして同じではない。

だからこそ、設計者やインストーラーが求める納まりに応じて、柔軟に対応できることが重要になる。OS SCREENが評価される理由の一つは、単に「良い幕面を作る会社」だからではなく、「映像設備を建築にどう納めるか」まで理解しているからだ。

ホームシアターの世界でも、ハイエンドになるほどこの差は大きい。スクリーンは単独の製品ではなく、そこでは空間設計の一部になるからである。

教育・会議空間での導入イメージ。OS SCREENは、公共・業務用途でも培われた実績を持つ
オーエスはプロジェクターの天吊金具の取り扱いもあるため、AVシステム全体を知り尽くしている。そうした経験がスクリーン開発にも活かされているのだ

スクリーンの未来と存在意義

大型テレビやLEDビジョンの進化によって、スクリーンの存在意義を問う声があるのも事実だ。だが河南氏は「映画鑑賞や大学講義のように長時間映像を視聴する場面では、なおスクリーンが必要だ」と語る。

また、スクリーンとプロジェクターの良さは、使わないときに収納できることにもある。大画面ディスプレイは便利だが、空間の中では常に存在感を持ち続ける。その点スクリーンは、必要なときだけ現れ、不要なときは消える。プロジェクターでさえも昇降収納させることができる。これは住空間や多目的空間において、今後も大きな価値であり続けるだろう。

さらにオーエスは、遠隔管理ニーズに応えるイーサネット対応スクリーンも手がけており、ネットワーク化、IoT化、AI化へと進む未来像も視野に入れている。スクリーンは古いデバイスではない。むしろ、映像体験の基盤として次の時代に適応しようとしているのだ。

OS SCREENの本質は、流行を追うことではなく、映像体験の根本に立ち返ることにある。

プロジェクターがどれほど進化しても、最後に人が見るのはスクリーン上の映像だ。だからこそ、余計なことをしない。だが同時に、余計なことをしないために必要な技術と機構、施工性と安全性、さらには建築との親和性までを徹底的に磨き込む。

その一見矛盾する要求を高いレベルで成立させている点に、OS SCREENというブランドの強さがある。

映像は映写側の機器のスペックで語られがちだ。しかし実際に人が体験する映像は、空間の中で、スクリーンという「面」を通して成立する。その前提に立ったとき、スクリーンは単なる周辺機器ではなく、映像体験そのものを規定する存在であることが見えてくる。

冒頭のエピソードに戻ろう。カリスマと呼ばれたインストーラーが語った通り、スクリーンは「ホームシアターで最初に選ぶべきデバイス」である。映像体験を本気で突き詰めるなら、選ぶべきはプロジェクターの前にスクリーンだ。

その事実は、いまも変わらない。むしろ映像が高度化した現代において、より重要になっていると言っていいだろう。OS SCREENは、その「当たり前でありながら見落とされがちな本質」を提示し続けている。

(提供:オーエスグループ)

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