4K UHD BD『デューン/砂の惑星』、リンチ版はリマスターで音声の精細感アップ!
4K Ultra HD Blu-rayの注目タイトルを、プロの評論家が画質と音質の評価チャート付きで紹介する連載企画。今回は、現在発売中のデヴィッド・リンチ版『デューン/砂の惑星』。画質と音質の見どころを、大橋伸太郎氏が自宅のホームシアターで徹底的にチェックした。
『デューン/砂の惑星』
HPXR-2908 14,080円(税込) フィールドワークス・合同会社是空/ハピネット・メディアマーケティング
STORY
皇帝の命で父のレト・アトレイデス公爵と新しい領地・惑星アラキスへ着任したポール。銀河で唯一アラキスが産出する香料メランジは不老不死と超能力をもたらす。しかし、そこは巨大なサンドワームと砂漠の民フレメンが支配する「砂の惑星」だった。
フィルムらしい柔らかな黒、音声はリマスターで精細感アップ
難航の末、『エレファント・マン』で一躍注目されたデヴィッド・リンチへメガホンが渡され、暗黒趣味の銀河ロマンが生まれた。大真面目なハードSFのドゥニ・ヴィルヌーヴ版と比較して見るのも一興。
ダークシーンはフィルムらしい柔らかい黒が特徴。CH3教母のテストを受けるシーン、CH7ハンターシーカーがポールを狙うシーンはやや黒が浮き気味。CH5ナビゲーターのフリークスのような造型はリンチの面目躍如、HDRで七色の光彩が飛び交いファンタスティック。振動杭の起動でワームが覚醒するCH9は薄闇の撮影が美しく、終盤の決戦のミニチュアワークにレトロチックな手作り感がある。
音声はオリジナルのDolby Aduio(サラウンド)をDTS-HD Master Audioにリマスター。CH10ポールがオベリスクを破壊するシーンはDTSらしい鮮鋭感が際立つ。



SPEC
●製作:1984年/米 ●洋画SF ●監督:デヴィッド・リンチ ●出演:カイル・マクラクラン、ユルゲン・プロホノフ ●本編ディスク:137分、スコープ、HDR10 ●本編音声:英語DTS-HD Master Audio5.1ch、日本語ドルビーデジタルプラス2.0chモノラル ●字幕:英語、吹替用 ●特典:オリジナル劇場予告編集/TVスポット集 ●特典:同梱のBDに収録/「The Sleeper Must Awaken」(眠れる者は目覚めよ──メイキング・ドキュメンタリー)、「Beyond Imagination」(想像を超えて──マーチャンダイジングについて)、ジャンネット・デ・ロッシ(特殊メイク・アーティスト)のインタビューほか
