4K UHD DB『ライオン・キング』、 4K映像でサバンナを放浪する
4K Ultra HD Blu-rayの注目タイトルをプロの評論家が画質と音質の評価チャート付きで紹介する連載企画。今回は、現在発売中の『ライオン・キング:ムファサ』。画質と音質の見どころを、大橋伸太郎氏が自宅のホームシアターで徹底的にチェックした。
『ライオン・キング:ムファサ』
WDUF-1019 7,590円(税込) ウォルト・ディズニー・ジャパン/ハピネット・メディアマーケティング
STORY
洪水にのまれ孤児となったライオン・ムファサは父母から聞いた伝説の地ミケーレを目指すが、ライオンのファミリーと出会い、王子タカと兄弟のように成長する。しかし、残忍なはぐれ者ライオンの一群の襲撃で群れは散り散りになり、生き残ったムファサとタカは追っ手から逃れつつミケーレを目指す。
圧巻のフルCG、視聴室がアフリカの原野に
シンバの父ムファサの物語だが、スカー誕生物語でもあり、3作品を見るほどスカーが気の毒になる。凄惨なシーンがあることもディズニー作品として異色。
CGの技術、物量は圧巻で、日本では作れない映画。アフリカの原野の地形や植生の考証、日照の再現が綿密で光線描写や色温度がアフリカのサバンナにいるかのようにリアル。ライオンのアップや近景の精細感が素晴しい一方、大場所のフォーカス感やボケ味が実写のように自然。夜景の美しさも印象的だ。
ミュージックチャプターを挟んで進行するが、サラウンドは移動表現主体。CH11サラビの機転で象の大群を味方につけるシーンは、巨象の跫音が音場を蹂躙。CH16/18ムファサとキロスの対決は草原→洞窟→水中と場所を変えて、2頭のライオンの野太い咆哮が音場狭しと轟きわたる。



SPEC
●製作:2024年/米 ●ジャンル:洋画アニメ ●監督:バリー・ジェンキンス ●声の出演:アーロン・ピエール、ケルヴィン・ハリソン・Jr ●本編ディスク:約118分、1.85:1、HDR10 ●本編音声:英語Dolby Atmos、日本語Dolby Digital Plus 7.1ch、バリアフリー日本語音声ガイドDolby Digital 2.0ch ●字幕:英語、日本語、日本語吹替用 ●特典:ムービー・セレクション(シング・アロング)、ソング・セレクション ●特典:同梱のBDに収録/メイキング・オブ『ライオン・キング:ムファサ』、サバンナの歌、ティモンとプンバァと一緒に楽しもう!、アフレコ現場の裏側ほか
