マランツやエプソンのフラグシップや海外モデルを発見! CEDIA EXPO 2024レポート
2024年9月4日から7日(現地時間)にかけて、米コロラド州デンバーにて世界最大級のカスタムインストール展示会「CEDIA EXPO 2024」が開催された。本稿では、デモやセミナー、展示の中から注目内容を、現地参加したGLANCEのカスタムインストーラー・松崎圭志氏のレポートでお届けする。
Bowers & Wilkinsフラグシップの音を体験
2日目は、1日目に続き朝からブランドによるセミナーに参加。マランツ/デノン/Bowers & Wilkins等、複数ブランドのデモンストレーションやトレーニングを受けました。イベントの本会場であるコロラドコンベンションセンターに隣接し、筆者も滞在しているホテルLe Méridien Denver Downtownの2Fにて、予約制での開催です。
まずはBowers & Wilkinsが誇るフラグシップスピーカー「Original Nautilus」のデモンストレーション。Classéのプリアンプ「Delta Pre」とステレオパワーアンプ「Delta Stereo」を組み合わせて体験しました。
発表から31年が経過しているとは思えないほど、音場の広がりや情報量の多さ、音楽の密度が濃く感じられました。
HDMI関連のトラブルシューティングをトレーニング
次は、同じフロア「Advanced AVR Diagnostics and Troubleshooting」というトレーニングへ参加。このトレーニングは、トラブルシューティングの技術に重点を置いたものです。
高度なセットアップメニューやHDMIを診断する方法を習得することで、映像と音声の同期の問題や、HDMIによるエラー、ネットワーク接続の問題などを特定して、解決する方法を学びます。
我々カスタムインストーラーにとっては非常に有益なトレーニングとなりました。これらの情報をインストール時に実践することで、ユーザーのみなさまはより快適かつ安全にシアターをお使いいただけるようになります。
山岡裕和氏(写真右)。今回のCEDIA EXPOへ共に訪問中です
具体的な内容としては、AVアンプ前面にある「STATUS」ボタンを5秒間長押しすると、セットアップアシスタントをキャンセルでき、さらに追加で5秒間長押しすると、表示部に現在割り振られているIPアドレスが表示されます。
そのIPアドレスを使うことで、ウェブブラウザ経由で各種設定をすぐに行えるほか、ブラウザ経由のメニューの中にある「CI Menu」から、HDMIの各種診断や調整などができます。
CI MenuにあるHDMI診断の項目の例を挙げると、たとえば接続しているHDMIケーブルが、どの解像度まで使用できるかというもの。HDMI端子にHDMIケーブルを接続することで、テスターの必要なくAVアンプのみで診断できるようになります。
マランツは最新アンプやプレーヤーを展示
トレーニングを終えて同フロアを歩いていると、ちょうど先日発表されたマランツのフラグシップ “10シリーズ” から、プリメインアンプ「MODEL 10」、SACDプレーヤー「SACD 10」をはじめ、日本ではまだ発表されていないネットワークオーディオプレーヤー「LINK 10n」も展示されていました。
Wi-Fi7がホームネットワークに与える進化とは
コロラドコンベンションセンターへ移動し、今回3つめとなるトレーニングに参加。このトレーニングは、無線LAN製品の業界団体によるWi-Fi Allianceより7番目の次世代規格として認定された「Wi-Fi 7」が、ホームネットワーク設計においてはどのような変化をもたらすのか、という内容になります。
実際に受講してみて特に興味深かったのは、Wi-Fi 7になると従来の規格に比べて全体的に大幅な改善が見込まれる点。
最大通信速度は9.6Gbpsからさらに向上し、46Gbpsに。電波の帯域幅は従来の2倍となり、データを電波で搬送する際の変調方式が1024QAMから4096QAMへと改善されたといいます。
また干渉する信号や近隣の無線ネットワークが、使用中のチャンネルを避けることで影響を最小限にする技術(パンクチャリング)を採用。通信のさらなる高効率化を図っています。
一方で、5GHz帯よりもさらに波長の短い6GHz帯を利用することで、ホームネットワーク設計への影響も大きいことがわかりました。
講師の話で非常に印象的だったのが、ネットワーク機器を一般グレード/プログレード/企業グレードの3種類に分類し、それぞれの特徴について解説していたなかで「一般グレードのネットワーク機器に、オートメーションを含む住宅設備機器を接続して使用すると、安定して動作しない」と明言されたことです。
近年ではエアコン、給湯器、インターフォン等の住宅設備機器をネットワークに接続して操作することが一般的になってきました。
しかし、その土台となるネットワーク機器が一般グレードの場合、それぞれの操作に支障が出るような不具合が起きる可能性が高いことを、アメリカのカスタムインストーラーや講師は認識していることがわかりました。
私自身もお客様宅へホームネットワークをインストールする際は、プログレードの製品を使用していますので、その点については非常に共感できる内容でした。
エプソンの新プロジェクターを170型で視聴
同じフロアに設けられたエプソンブランドのデモおよび展示ブース、まずは新製品プロジェクター「QB1000」が体験出来るデモブースへ。特に「QL7000」はネイティブ4Kパネルを搭載した7000ルーメンのプロジェクターです。
業務用プロジェクターも同様にレンズが別売で、投写距離に応じて選ぶ仕組み。QB3000とQB7000で共通してレンズを使用出来るようです。
デモでは170型程度のスクリーンが使用されていましたが、映し出された映像の解像度はフォーカス感がよく出ていて、従来モデルとは一線を画す事がよくわかります。また、デモ終了後は展示ブースにて実機も確認できました。
インストール実例を表彰するアワードも開催
夕方からは「CEDIA SMART HOME AWARDS 2024」へ参加。アメリカのカスタムインストーラーが数多くの施工物件をエントリーし、選ばれたファイナリストの中からさらに最優秀賞を現地で決定します。
ちなみにCEDIAはアメリカ/ヨーロッパおよびアフリカ/アジア太平洋といった3つの地域にわけられており、それぞれの地域ごとにCEDIA SMART HOME AWARDSが開催されます。私はCEDIA AWARDSを5年前に受賞しましたが、その時の授賞式はオーストラリアでした。
CEDIA SMART HOME AWARDS 2024が終わった後、その日の午前中にトレーニングへ同席していた、D&Mで製品の設計をされている鈴木氏と渡邉氏、AURASのインストーラー山岡氏と共に夕食をとりました。その後は私の友人でもあるアメリカのインストーラー、JustinやSean達と合流して、現地の声を含むさまざまな意見交換を夜遅くまで行いました。
次回はCEDIA EXPO 2024最終日をレポートします。
