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【連載】ガジェットTIPS

QRコード、一部欠けていても読み取れるって本当?

2022/03/18 海上忍
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○○ペイでお馴染みの「QRコード」は、スマートフォンのカメラをかざすだけで読み取れる気軽さが身上。支払いが必要となればカバンから、ポケットからサッと取り出し、店頭に掲示されているQRコードに向けるだけ...いい意味で “適当” な操作で使えることが、ここまで急速に普及した理由のひとつに違いありません。

どのくらい適当かといえば、多少QRコード表面が汚れていてもOK、それどころか一部が欠けていても読み取り可能です。読み取りはほぼ一瞬で完了するため、よほど激しく手ブレ・ピンぼけさせないかぎり認識されます。そのうえ、読み取りが完了すれば、QRコードに埋め込まれている文字列/数字などのデータが化けることはありません。

QRコードは、一部が欠けていても読み取り可能

その “適当さ” を支えているのが、QRコードの「誤り訂正能力」。CDのエラー訂正にも採用されているリードソロモン法によりビットパターンを計算し、誤りが分散するようインターリーブ(不連続なデータ配置)も施されるため、全体の最大30%が汚れたり破損したりしても復元できる柔軟性を備えています。

データの復元が可能な汚れ・破損は、面積比7%のレベルL、レベルM(同15%)、レベルQ(同25%)、レベルH(同30%)の4段階。一般的にはレベルMの利用が多いため、面積の1割強が汚れ・破損していても読み取り可能、と考えていいでしょう。

ただし、3つの角にある正方形の切り出しシンボル(ファインダパターン)が汚れている場合は、ビットパターンの位置がわからないため読み取れません。汚れ・破損が許されるのは、ファインダパターン以外の領域に限られます。

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