HOME > レビュー > 壁コンセントの違いでオーディオの性能は大きく変わる。サブゼロ処理の壁コンセントを聴き比べ <PART.2>

PRPHILE WEB.SHOP 販売商品レビュー

壁コンセントの違いでオーディオの性能は大きく変わる。サブゼロ処理の壁コンセントを聴き比べ <PART.2>

2024/02/09 鈴木 裕
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
サブゼロ処理研究所の壁コンセント「HST-Concent(SE)-A」は、初めてHyper Sub-zero Treatment(SE)を施したオーディオグレード壁コンセントとして、「オーディオアクセサリー銘機賞」を受賞した定評のある商品だ。

サブゼロ処理研究所の壁コンセント「HST-Concent(SE)-A」

ファイルウェブSHOPでは、複数個購入キャンペーンを実施中である。標準販売価格1個/15,000円(税込・送料込)のところ、複数個(2個以上)お買い求めの場合、1個/11,000円(税込・送料込)となる。

今回は「HST-Concent(SE)-A」の実力を確認するレポートのPART.2である。PART.1ではオーディオ評論家の林 正儀氏によるレポートを掲載した。今回はオーディオ評論家の鈴木 裕氏が比較試聴を行った。比較は4バージョン。まったくサブゼロ処理を行わない「ノーマルタイプ」、24時間処理理の「BASICタイプ」、48時間処理の「EXCELENTタイプ」、そしてさらなる内部応力の除去を目的とした(SE)加工をおこなった「SE処理タイプ」だ。

なお、販売中モデルは最上位の「SE処理タイプ」となる。本来、壁コンセントは専門業者による工事が必要な商品であるが、今回は比較試聴のために同一ケーブル、同一シャーシを使って電源タップに加工して試聴に臨んだ。

高度な温度管理で−100度以下まで冷やした壁コンセントの効果を試聴する



一般的には極低温処理やクライオ処理と呼ばれている技術だ。大阪のサブゼロ処理研究所では、ハイパーサブゼロトリートメント(HST)と呼んでいる。ヒューズやコンデンサー、ケーブル、基板といった金属と樹脂などで構成されるパーツ等を−100度以下まで冷やすことによって、再生音の音質を良くしようとする技術だ。特徴としては「従来からのクライオ処理で行われていた液体窒素の中に直接入れる“液浸法”とは異なり、高度な温度管理を実現できるガス法」にあるという。

今回は、この処理等を施した壁コンセントを使ってテスト用の電源タップ4種類を試聴した。その結果を以下にリポートしたい。ハイパーサブゼロトリートメント(HST)の効果を伝えることができれば幸甚である。まず、試聴した電源タップに使われている部材の紹介をしておこう。電源プラグは明工社 のME2591。今回プラグに対してはHST処理等はされていない。コンセントはアメリカン電機の7110GD。これに対する処理のやり方によって、4種類の電源タップが筆者の試聴ルームへ送られてきた。聴いていった順番に処理の仕方を紹介すると、「オリジナル」は何の処理もしていない。言わば7110GDの素の音ということができる。

慣らしをしていない「オリジナル」では金属的な響きを伴った強調感が気になる



テスト対象の電源タップのプラグを普段使っている電源ボックスに挿し、そのタップにCD/SACDプレーヤーのエソテリックK-01XDの電源ケーブルを挿した。電源ケーブル自体は普段は自作のものを使用しているが、多くの方の参考になるように、より一般的なAETの電源ケーブルEVO-1304F AC V2を使用した。さて、「オリジナル」の音は、エリック・クラプトンの『アンプラグド』から聞き出すと、慣らしをしていない状態特有の金属的な響きを伴った強調感が高域にあり、まず気になる(今回あえて、慣らしをしていない)。オーディエンスの音像も滲む。短く言えば、悪い意味でのドンシャリで、中域の存在感は低い。続いて、ピアノコンチェルトのような音響を持つラフマニノフの『パガニーニ狂詩曲』を聴く。編成の大きいオーケストラの細部が見えてこないのがもどかしい。低音は出ているが、ぶっきらぼうで一本調子だ。低域方向へのレンジ自体も狭い。

『BASIC』では名前のイメージをいい意味で裏切ってくれる効果の大きさ



「HST-Concent(SE)-A」の4タイプを聴き比べ

続いて『BASIC』のコンセントを聴く。ハイパーサブゼロトリートメントを24時間施してある。そういう意味では、この処理の基本的な効果の度合いや、音の方向性がわかる。音の変化率は大きく、一聴して複数の要素が良くなっている。まず、高域の嫌な強調感が、だいぶ収まっている。音色感としてもこなれているが、拍手の音像としても滲みが減っている。低域は、ぶっきらぼうな感じが減り、量感タイプの成分の割合が増えているし、その押し出しもいい。そして中高域の改善率も高い。ピアノの右手のタッチの描き分けが良くなっているし、残響音であるホールトーンの成分が多めに聞こえるのも特徴的だ。全体的に音のキメが細かくなり、音の抜けもいい。オーケストラのそれぞれの楽器の分離も良くなっているので、たとえばファーストヴァイオリンのパートの弓のコントロールによる音色感の変化も伝わる度合いが高くなる。

『BASIC』はその名前のとおり、ハイパーサブゼロトリートメントを24時間だけかけた基本的な処理だが、その効果は、名前のイメージをいい意味で裏切ってくれると感じた。

48時間処理した『EXC』では低域レンジが広くなる



では、ハイパーサブゼロトリートメントをさらに長い時間かけたらどうなるのか。『BASIC』の倍。48時間処理したのが『EXC』だ。パガニーニ狂詩曲と同じCDから「ショパンの主題による変奏曲」を聴き出すとピアノのソロによる和音の鳴り方が厳かだ。音の重心が低いし、低域方向へのレンジも広くなっている。

高域の倍音領域の再現性が高く、演奏自体と向き合える感覚が強くなっている。オーケストラの演奏している部分も確認してみると、弦楽器や木管楽器それぞれの楽器の分離が良く、細部までよく聞こえてくる。オーケストレーションのテクスチャーが見えてくる。また、オーケストラ全体のうねりや、音楽の推進力が出てくるのも特徴的だ。打楽器の大太鼓の強打の感じもよく出て、炸裂感が楽しい。

『SE』では『EXC』をベースに音のキメがさらに細かくなる



ここの変化も大きかったが、つづいての「SE」にも驚かされた。HST処理を48時間かけたEXCを基本として、サブゼロ処理研究所の新しい物性処理であるSE処理をプラスしてあるものだ。具体的なことはわからないが、内部応力を大幅に低減しているという。「アンプラグド」から聴き出したが、音のキメがさらに細かくなり、オーディエンスの拍手にはまろやかささえ感じる。音像の分離もいい。低域方向のレンジも広くなり、低音の音色感の情報も増えている。ここまでくると、何かの欠落感や、気になる音の成分を感じない。

以上、4種類の処理を施したコンセントによる電源タップを聴いてきたが、サブゼロ処理研究所の技術力を強く感じさせてくれた。

テスト機材


スピーカー パラダイム ペルソナ9H
パワーアンプ サンバレーSV2-PP(2009)
パラメトリックイコライザー アヴァロンデザインAD2055
プリアンプ サンバレーSV-192A/D
SACDプレーヤー エソテリックK-01XD






※ご注意
〇本製品は有資格者による取付けが法令で定められております。必ず電気工事士に工事を依頼してください。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE