PR音響とデザインに徹底したこだわりを投入した新たな代表作
Meze Audioがダイナミックドライバーを再定義。開放型ヘッドホン「109 Pro」の“極上サウンド”を味わい尽くす
熟練の職人たちのクラフツマンシップと、ブランドの誇りが宿る最新鋭のダイナミックドライバーを搭載した開放型ヘッドホンが誕生した。それが、Meze Audio「109 Pro」だ。再設計されたドライバーによる繊細かつ濃密なサウンド、そしてサステナブルなデザインが、唯一無二の輝きを放つ傑作を紹介する。
【SPEC】●型式:開放型 ●ドライバー口径:50mm ●再生周波数特性:5Hz - 30kHz ●インピーダンス:40Ω ●感度:112dB ●ケーブルの長さ:1.5m、3.0m●重量:375g(ケーブル含まず)
開放型ハイエンドヘッドホン「109 Pro」は、ルーマニアの鬼才、アントニオ・メゼ氏が率いるプレミアムブランドの新しい代表作となりそうだ。2015年に登場して以来、ベストセラーとなっている密閉型ヘッドホン「99 Classics」から得たノウハウをベースに、新しく独自の50mm口径のダイナミック型ドライバーを開発・搭載している。
製品のローンチに先駆けて、メゼ氏がメールインタビューに答えてくれた。まず109 Proの開発は、今から3年ほど前からスタート。99 Classicsの発売から長い年月が経ち、密閉構造の平面磁界駆動型ヘッドホン「Liric」との間のポジションに新しいヘッドホンを待ち望む多くの声がメゼ氏の元に届いていた。
型番に「プロ」という名称が付いた背景については、プロオーディオの最前線でヘッドホンを活用するエキスパートにも使ってほしいという思いが込められているそうだ。また「9」という数字は、99 Classicsの成功もあって、メゼ・オーディオの社内では、ラッキーナンバーとして認識されているのだという。
さて、それでは詳細を見ていこう。まずはヘッドホンの心臓部、新開発のダイナミックドライバーに注目したい。新しいヘッドホンを商品化するにあたり、メゼ・オーディオは従来のドライバーを改良するというアプローチではなく、完全に新しい構造のドライバーを開発している。
「109 Proと99 Classicsの類似点は、デザイン時に受けたインスピレーションが近いということだけ。ドライバー内部の構造は再設計されていて、口径のサイズアップやマテリアルの変更、パフォーマンスの強化といったレベル以上のパワーアップを図っている」という。
そして、「理想としていたSPL値やダイナミックレンジを達成するには、強力なドライバーが必要だった」とメゼ氏は振り返る。
振動板の中央ドーム部には、軽くて剛性にも優れる、カーボンファイバー製のペーパーを採用した。スムーズで応答性が速く、鮮やかなサウンドに特長がある。振動板のトーラス(周辺部)は、22ミクロンほどの薄さのポリマー材で、ベリリウム蒸着コーティングが施されている。不要な振動を抑えて、歪みや付帯音を取り除くために、振動板のエッジ部分には銅メッキを施した亜鉛合金製スタビライザーを配置している。
実際、筆者は初めて109 Proのサウンドを聴いた時に息を呑んだ。とてもなめらかできめ細かなサウンドが、メゼの平面磁界駆動型ヘッドホンを彷彿とさせたからだ。
大口径の振動板を駆動するマグネットはネオジウム。ドライバーの動作の均一性と正しいストローク範囲での動作を達成するため、パーツを固定するCNC切削加工によるアルミニウムフレームを開発したのもポイントである。
そのほか、装着した際に、耳とドライバーが最短距離で、かつできるだけ平行に向くように105度のアングルを付けてアッセンブルされているのも特長だ。ドライバーの前後にはスパイダーシェイプのメタルグリルとステンレススチールのネットグリルを装着した。このパーツが理想的なエアフローをつくり出し、サウンドの切れ味を高める。
「Empyrean」「Elite」など、平面磁界駆動型ヘッドホンの開発によって得たノウハウを注入して、最終的には静電型イヤースピーカーの領域に迫る、精錬されたサウンドを実現できた」とメゼ氏は手応えを語っている。
平面磁界駆動型よりも軽量化、高能率化できたため、軽快な装着性で、鼓膜にズシンとくるようなストレートな低音も楽しめる。
「サウンドという面で、目標とした原音再生を忠実に実行するためにトライアンドエラーを繰り返してきた。ついに、ダンピングファクターも、フィルターも必要としないドライバーを開発し、豊かな空気循環が可能な、本当の意味での「開放型」らしい構造を実現することができました」とメッセージを送ってくれた。
【SPEC】●型式:開放型 ●ドライバー口径:50mm ●再生周波数特性:5Hz - 30kHz ●インピーダンス:40Ω ●感度:112dB ●ケーブルの長さ:1.5m、3.0m●重量:375g(ケーブル含まず)
エキスパートにも薦められる最新鋭のダイナミックドライバー
開放型ハイエンドヘッドホン「109 Pro」は、ルーマニアの鬼才、アントニオ・メゼ氏が率いるプレミアムブランドの新しい代表作となりそうだ。2015年に登場して以来、ベストセラーとなっている密閉型ヘッドホン「99 Classics」から得たノウハウをベースに、新しく独自の50mm口径のダイナミック型ドライバーを開発・搭載している。
製品のローンチに先駆けて、メゼ氏がメールインタビューに答えてくれた。まず109 Proの開発は、今から3年ほど前からスタート。99 Classicsの発売から長い年月が経ち、密閉構造の平面磁界駆動型ヘッドホン「Liric」との間のポジションに新しいヘッドホンを待ち望む多くの声がメゼ氏の元に届いていた。
型番に「プロ」という名称が付いた背景については、プロオーディオの最前線でヘッドホンを活用するエキスパートにも使ってほしいという思いが込められているそうだ。また「9」という数字は、99 Classicsの成功もあって、メゼ・オーディオの社内では、ラッキーナンバーとして認識されているのだという。
音響特性に優れた素材と構造、大口径50mmドライバーを新開発
さて、それでは詳細を見ていこう。まずはヘッドホンの心臓部、新開発のダイナミックドライバーに注目したい。新しいヘッドホンを商品化するにあたり、メゼ・オーディオは従来のドライバーを改良するというアプローチではなく、完全に新しい構造のドライバーを開発している。
「109 Proと99 Classicsの類似点は、デザイン時に受けたインスピレーションが近いということだけ。ドライバー内部の構造は再設計されていて、口径のサイズアップやマテリアルの変更、パフォーマンスの強化といったレベル以上のパワーアップを図っている」という。
そして、「理想としていたSPL値やダイナミックレンジを達成するには、強力なドライバーが必要だった」とメゼ氏は振り返る。
振動板の中央ドーム部には、軽くて剛性にも優れる、カーボンファイバー製のペーパーを採用した。スムーズで応答性が速く、鮮やかなサウンドに特長がある。振動板のトーラス(周辺部)は、22ミクロンほどの薄さのポリマー材で、ベリリウム蒸着コーティングが施されている。不要な振動を抑えて、歪みや付帯音を取り除くために、振動板のエッジ部分には銅メッキを施した亜鉛合金製スタビライザーを配置している。
実際、筆者は初めて109 Proのサウンドを聴いた時に息を呑んだ。とてもなめらかできめ細かなサウンドが、メゼの平面磁界駆動型ヘッドホンを彷彿とさせたからだ。
大口径の振動板を駆動するマグネットはネオジウム。ドライバーの動作の均一性と正しいストローク範囲での動作を達成するため、パーツを固定するCNC切削加工によるアルミニウムフレームを開発したのもポイントである。
そのほか、装着した際に、耳とドライバーが最短距離で、かつできるだけ平行に向くように105度のアングルを付けてアッセンブルされているのも特長だ。ドライバーの前後にはスパイダーシェイプのメタルグリルとステンレススチールのネットグリルを装着した。このパーツが理想的なエアフローをつくり出し、サウンドの切れ味を高める。
「Empyrean」「Elite」など、平面磁界駆動型ヘッドホンの開発によって得たノウハウを注入して、最終的には静電型イヤースピーカーの領域に迫る、精錬されたサウンドを実現できた」とメゼ氏は手応えを語っている。
平面磁界駆動型よりも軽量化、高能率化できたため、軽快な装着性で、鼓膜にズシンとくるようなストレートな低音も楽しめる。
「サウンドという面で、目標とした原音再生を忠実に実行するためにトライアンドエラーを繰り返してきた。ついに、ダンピングファクターも、フィルターも必要としないドライバーを開発し、豊かな空気循環が可能な、本当の意味での「開放型」らしい構造を実現することができました」とメッセージを送ってくれた。