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魅力の「ディスプレイ」を掘り下げる

「iPhone 14 Pro」実機チェック!進化を遂げた「ディスプレイ」を掘り下げる

公開日 2022/09/09 18:35 山本 敦
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■ディスプレイのピーク輝度性能が向上。常時表示ディスプレイも美しい



iPhone 14 Proシリーズはディスプレイの輝度パフォーマンスが向上している。HDRコンテンツを表示した際のピーク輝度性能は約33%向上。最大1,600nitsの明るい映像を再現できる。iPhone本体にはディスプレイの表側と裏側、計2基の環境光を検知するセンサーが内蔵されている。屋外のさらに明るい環境光を検知した際には、画面輝度を最大2,000nitsまで持ち上げる。

その際、ディスプレイが常に一定のバッテリーを食い続けないよう、環境光の変化に同期してディスプレイの明るさを常時自動制御する「リアルタームピーク輝度コントロール」も、iPhone 14 Proシリーズから搭載した。これもまた、A16 Bionicチップの搭載により実現した高画質化機能だ。

iPhone 14 ProシリーズのSuper Retina XDRディスプレイは、10Hzから最大120Hzまでのアダプティブリフレッシュレート表示に対応するProMotionテクノロジー対応だ。加えて、今回のiPhoneから初めて対応する「常時表示ディスプレイ」をオンにすると、リフレッシュレートを1Hzに固定し、ディスプレイの待機時に消費する電力を最小限まで下げる。

右側のMaxが常時表示ディスプレイがオンになっている状態。画面が暗くなっても時計やウィジェットの情報が見られるし、壁紙のカラーも鮮やかに表現されている

常時表示ディスプレイは壁紙の色合いを残しながら、さらに時計やウィジェットも確認できて便利だ。Android端末の中にも、ディスプレイの常時表示に対応するものが数多くあるが、iPhoneの機能は良く練られていると思う。

例えばiOSの「ボイスメモ」のように、起動後にiPhoneの画面が “常時表示” 状態に切り替わったあとも、ディスプレイにUIを表示できるアプリもある。今までは録音中のステータスが確認できなかったので、これは筆者にとってもすごく便利に使えそうだ。

■センサーを強化。暗い場所でもより明るく色鮮やかな写真が撮れる



iPhone 14 Proシリーズにはクアッドピクセルセンサーを採用する、新しい48MPのメインカメラが搭載された。4つのピクセルを2.44μm相当の1つのピクセルとして機能させることにより、12MPの写真サイズを維持したまま、明るく高精細な写真を記録する。

トリプルレンズカメラを搭載

48MPセンサーの使い道には、センサー中央部分の12MPを切り出してデジタルズームを使わない高精細な2倍ズーム写真を撮る機能もある。なお、通常の写真撮影は12MPの写真サイズになるが、Apple ProRAW撮影時には48MPの画素をフルに使った静止画データの記録もできる。ファイルサイズは12MP記録時の約3倍程度になりそうだ。

ビデオ撮影時には4Kの映像から被写体の周辺を切り出して、ブレ補正をかけながら高画質に記録する「アクションモード」を搭載した

iPhone 13シリーズから搭載が始まった、被写界深度を浅くしてアーティスティックな動画が撮れる「シネマティックモード」は、最大4K/30fpsに表現力を増した。

ほかにもiPhone 14 Proシリーズには新たな画像処理技術として、「Photonic Engine」を搭載する。その効果は暗い場所でより明るく、ディティールの情報量に富んだ写真が残せるところに現れる。これはぜひ実機に触れながら確かめてみたい。

カメラユニットの張り出しはiPhone 13 Proシリーズよりも少し高くなったように見える

■オーディオのクオリティ・使い勝手の進化にも期待



iPhone 14 Proシリーズのディスプレイ部トップからノッチがなくなったら、マイクやトップスピーカーはどこに行くのか気になったが、これについてはDynamic Islandの上に小さなスリットが設けられていた。ボトム側スピーカーの開口部はフレーム横に外向きで配置する。スピーカー再生のサウンドはiPhone 13 Proシリーズから変わるのか実機で試してみたい。

ボトム側スピーカーユニットの開口部

Dynamic Islandは、AirPodsシリーズをペアリングした時に一瞬表示されるノーティフィケーションにも連動するという。今回新しいiPhone 14シリーズにイヤホンを接続して聴く機会はほとんどなかったので、使い勝手等が変わる部分についてはまた機会を改めて紹介したい。

なおiOS 16からの新機能である「パーソナライズされた空間オーディオ」のパブリックベータ版による試用レポートも参照いただきたい。

■大きな画面のiPhoneならPlusも狙い目



iPhone 14シリーズは5.4インチのminiがなく、かわりに大型6.7インチの「Plus」がラインナップに加わった。6.1インチのiPhone 14も含めて、チップをiPhone 13 Proと同じ5コアGPUのA15 Bionicとして、さらに放熱処理機構を改善したことによって内蔵バッテリーによる連続駆動時間を改善している。

左側が6.7インチの「iPhone 14 Plus」

iPhone 14シリーズには以前と同じノッチがある

筆者は最近、Apple Arcadeでゲームを遊ぶ機会が増えたので、今使っているiPhone 13 Proから乗り換える際にふたたび画面を大型化するなら、約37gも軽いiPhone 14 Plusも狙い目だなと、発表後からずっと試行錯誤している。だがやはり、iPhone 14 ProのカメラやDynamic Islandのことを深く知るほど、やっぱり買うならProしかないとも思う。

色はiPhone 14 Proを象徴するディープパープルか、またはiPhone Proシリーズ史上 “最も黒い” というスペースブラックにするか迷っている。ネーミングを「ブラックサバス」にしてくれていたら、一発で決めていたと思う。

iPhone Proシリーズのカラバリの中で最も黒いと紹介された「スペースブラック」

以上でクパティーノのからのレポートを締めよう。続きはまたハンズオンレポートでお届けしたい。

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