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【特別企画】第一弾モデル「Infinity」クラファン開始

“ヘッドホンのためのスーパーブランド“始動!「GENESIS SOUND TECHNOLOGY」、その正体とは?

2021/12/04 プレミアムヘッドホンガイド編集部
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ミュージシャンからヘッドホンマニアまで、世界中のユーザーを魅了する、ドイツ「SPL」社に認められ、国際エンドーサーを務める実力派の日本人エンジニアによるオーディオブランド「GENESIS SOUND TECHNOLOGY(ジェネシス)」が始動する。本記事では、“まったく新しい、ヘッドホンのためのスーパーブランド” だというジェネシスの第一報をお届けする。


■新たなオーディオブランド「ジェネシス」の正体とは?

日本発となるプレミアムヘッドホンブランドが、またひとつ産声をあげようとしている。その名は「GENESIS SOUND TECHNOLOGY(ジェネシス)」。このプロジェクトを立ち上げたA&Mグループについて、まずはご紹介していきたい。

A&Mグループはヨーロッパの音楽市場とのコネクションが強い、本物のプロフェッショナル集団だ。本場のサウンドとテクスチャーをお届けしたいという想いから、音楽教育機関の運営、スタインウェイピアノの輸入販売なども行っている。そのほか海外の良質なブランドを日本に紹介すべく、ヨーロッパメーカーの日本法人の運営も手がけている。オーディオファンにとっては、業界標準ともなっているドイツSPL社のヘッドホンアンプの正規代理店「SPL JAPAN」としてお馴染みかもしれない。

また、彼らは世界的に活躍するマスタリングエンジニアも抱えている。TOTOやダイアナ・ロスの作曲家であるジョン・キャペックや、フィル・コリンズのドラマーとして活躍するチャック・サボなど、世界的なミュージシャンと実際に楽曲を手掛けており、ドイツW杯の公式曲のレコーディングにも参加するなど、活動幅はワールドワイド。そのため、欧州のクリエイターたちとの親交も厚い。

そんなA&Mグループの中心人物である古屋博敏氏と加瀬裕一氏が、このジェネシスの発起人だ。音楽制作スタジオのノウハウを持ち、ドイツW杯の公式曲にサウンドプロデューサーおよびマスタリングエンジニアとして参加するなど、一流の耳を持つ「プロの音楽家」。いずれもSPLから公式エンドーサーとして指名を受けており、その音楽的感性と耳には疑う余地がない。

SPL 国際公式エンドーサー 古屋博敏氏

SPL 国際公式エンドーサー 加瀬裕一氏

それと同時に世界各国のアートシーンと繋がりを持っており、そのメリットを活かして、製品開発にドイツやイギリスから開発メンバーを招き、高音質はもちろん、芸術的なデザインの視点も盛り込んだ、まったく新しい「スーパーヘッドホンブランド」というコンセプトのもと、欧州の香りが漂うアーティスティックなイヤホンやヘッドホンを生み出していく計画だという。

音楽制作スタジオのノウハウと芸術的なデザインの視点を融合させた「スーパーヘッドホンブランド」がコンセプトだという

古谷氏によれば「ジェネシスというブランド名には創世という意味合いがあり、アートや栄光を感じられるようなイヤホン/ヘッドホンで、ポータブルオーディオ市場に挑戦していきたいという想いが込められています」とし、「ジュエリーを纏うようにヘッドホンを纏う、そんな音楽文化をつくっていきたい」と意気込みを語ってくれた。

■音にもデザインにも色気のある芸術作品を

現在、クラウドファンディングで公開されているジェネシスの第一弾製品が、有線タイプのヘッドホン「Infinity(インフィニティ)」だ。

現在クラウドファンディングにて公開されている「Infinity(インフィニティ)」(予価:税込39,600円/2022年6月発売予定)

ヨーロッパの貴族社会をイメージしたという、高級感あふれるブルーとゴールドを掛け合わせた、攻めのデザインが印象的だ。音質については、エンジニアとしてではなく、あくまでリスナーとして、美しいと感じられるサウンドを目指しているとのこと。つまり、スタジオモニター的なフラット傾向ではなく、ボーカルや楽器の音色を重視した、リスニングヘッドホンとしてチューニングを進めているという。

ブランドロゴが刻まれたヘッドバンド部。デザインコンセプトは『ヨーロッパの貴族社会とアーバンカルチャーの交差点』。なお「Infinity」は「Noble Society Series」としてラインナップされるという

「ハイゲインのサウンドに慣れてしまうと、音楽の本当の豊かさ、微細なニュアンスに気づかなくなってしまう。楽器の音色、ダイナミックレンジの再現に優れた “いい音” を提供することで、次世代のオーディオ文化に貢献をしていきたい」と古屋氏は語る。ちなみに音質調整は、ドイツSPL本社のメンバーも協力しながら進めているというから、プロジェクトへの期待はさらに高まる。

ちなみにInfinityは、あくまでブランドの世界観に親しんでもらうためのスタンダードモデルという位置づけで、現時点で公開できる情報としては、“GENESIS Transparent Technology” と名付けられた特殊な音響構造を持ち、ハイレゾ再生に対応する40mmドライバーユニットを搭載している、というところまで。

「どこまでもHi-Fiかつ、微細な楽音内での表現を聴き取れるサウンド」がコンセプトで、彼らがこれまでの音楽制作業務で培ってきた『聴く力』を活かして、マスタリング機材を実際に用いながらテストを繰り返し、ヘッドホン内の各箇所に細かな調整を加え、丁寧にチューニングをおこなっているという。一体どんな音を奏でてくれるのか、ラグジュアリーなデザインとあわせて、ジェネシスが目指す「芸術作品」の完成を楽しみに待ちたい。

■本格志向の美しい音色と鮮烈なタイポグラフィ

そしてもうひとつ、今後クラウドファンディングで公開予定なのが、ノイズキャンセリング機能搭載の完全ワイヤレスイヤホン「Freedom(フリーダム)」だ。ブランド共通の音質傾向を、もっとも手軽なスタイルで実現するとしている。

今後公開予定のノイキャン搭載完全ワイヤレスイヤホン「Freedom(フリーダム)」は、予価が税込19,800円。2022年6月発売予定となる

「Freedom」はもっとも手軽にジェネシスの音質を楽しめるモデルとのこと。「Urban Culture Series」としてラインナップ予定だ

外観は、爽やかなブルーと鮮烈なグラフィックデザインが印象的。アーバンカルチャーを意識したファッションアイテムとしてデザインされているのだという。

「Infinity」「Freedom」のどちらも、2022年初夏の発売を目指して開発中とのこと。音楽のクリエイターが、ものづくりの源流に身をおいて手がける渾身作。次世代のイヤホン/ヘッドホンの開発進捗と、日本発のスーパーブランドを目指すジェネシスの今後の続報をぜひ、楽しみにお待ちいただきたい。


VGP金賞に輝く、世界的“レファレンス” ヘッドホンアンプを生み出す
「SPL」

ジェネシスを手がけるA&Mグループが日本正規代理店を務める、ドイツ生まれのプロオーディオブランド「SPL」は、上述したように “業界標準” ともなっているヘッドホンアンプで有名だ。

新定番となる「Phonitor x」と「Phonitor se」も、その技術を踏襲している。圧倒的な高音質で評論家たちの心を掴み、VGPアワードでは金賞を獲得している。

「Phonitor x」¥300,300(税込)※DAC非搭載モデルの場合

「Phonitor se」¥126,500(税込) ※DAC非搭載モデルの場合

かの有名なアビーロード・スタジオをはじめ、プロ用オーディオ機器としての実績も豊富で、信頼も高いSPL。そのヘッドホンアンプの最大の特長は、Phonitorシリーズ共通で搭載されている「120Vテクノロジー」と呼ばれる基幹技術だ。

独自の高電圧駆動を行うアナログ回路にあり、一般的なディスクリートアンプの2倍、半導体オペアンプの4倍にあたる±60Vで音声処理を行い、電子回路への供給電圧を高めて、ダイナミックレンジの拡大、歪みやノイズの抑制など様々な好影響をもたらす。

おかげで、高インピーダンスのヘッドホンから低インピーダンスのイヤホンまで、その実力を遺憾なく引き出すことができる、まさにレファレンスにふさわしいヘッドホンアンプといえる。

また、SPL JAPANが推薦する、コーディアル社の高品質RCAケーブル「CEON DJ RCA Y」も要チェック。プロの現場で愛用されるモデルで、オーディオ用途にもお薦めだという。

「CEON DJ RCA Y」¥4,840から(税込・長さ 0.6m/1.5m/3m)





本記事は「プレミアムヘッドホンガイドマガジン Vol.17」からの転載です。
(協力:A&Mグループ株式会社)

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