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Googleアシスタント対応とAmazon Alexa対応の2タイプ

ウェブ会議にも音楽再生にも! 完全ワイヤレス型スマートヘッドセット、ケンウッド「WS-A1/A1G」を試す!

2021/03/02 山本 敦
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Googleアシスタントはアプリを通じてiPhoneでも利用できる(※)が、セットアップと連携のスムーズさを考えれば、WS-A1GはAndroidスマホとより相性の良いスマートヘッドセットだといえる。(※)iOS14以降のスマートフォンで本機を使用する場合、Googleアシスタントアプリへのデバイス設定ができない、または設定できても本機からのGoogleアシスタント利用ができなくなることがある。今後のGoogleアシスタントアプリのアップデートで改善される見込み。

振動板には軽さを保ちながら剛性を高めるベリリウム金属をコーティングして、不要な共振を取り除いたスムーズなサウンドを再現する。高域の伸びやかさと低音の充実ぶり、全体のバランスの良さと安定感は特筆する価値ありだ。

Amazon Music HDでYOASOBIのアルバム『THE BOOK』から「夜に駆ける」を聴くと、ボーカルの声のふくよかさとシルキーな質感に引き込まれた。力強く躍動感あふれるビートに体の芯を揺さぶられる。温かいエレキベースのグルーヴ感が絶品だ。

チェロのヨーヨー・マ、マンドリンのクリス・シーリー、コントラバスのエドガー・メイヤーによるアルバム『バッハ:トリオ』から「トリオ・ソナタ 第6番 ト長調 BWV530 〜第3楽章:アレグロ」を聴いた。チェロのメロディがふくよかで艶っぽい。コントラバスのスムーズな低音が空間を広々と描いた。マンドリンの弾けるような音の粒立ちも心地よい。

■自然なノイズキャンセリング/アプリで機能調整も

ノイズキャンセリング機能を最大にすると、その効果は車のロードノイズから人の声まで幅広い種類のノイズを自然に消し去ってくれる。外音取り込み機能もマイクに由来するノイズが感じられない。「ボイス・エンハンスメント・モード」に切り換えると、マイクの効果ははっきりとしてくるものの、声の帯域が不自然に強調される感じがないため会話がつらくなることはなかった。

左右に3つずつマイクを搭載しており、集音性能も安定している。相手に届く声が力強く立体的だ。クアルコムによる、Bluetoothオーディオ機器のハンズフリー通話品質を高める独自技術「Qualcomm cVc(Clear Voice Capture)」を搭載しているので、通話環境周辺のノイズも減衰される。オンライン会議の際に本機が活躍する場面も少なくなさそうだ。

専用アプリの「KENWOOD Smart Headset」を使えばスマホから機能を細かく調整できる。ノイズキャンセリングや外音取り込みのレベルを視覚的に確認できるので便利だ。5つのプリセットと1つのカスタム設定ができる6バンドEQも活用したい。

シリコン製イヤーサポートと、耳穴にフィットするイヤーピローは外耳の肌に優しくフィットする。パッシブな遮音効果も高い。耳穴にひねるように回しながら挿入するとグリップが安定する。室内ランニングをしながら試してみても外れる心配はなかった。本体はIPX4相当の防滴仕様なので、スポーツシーンでもGoogleアシスタントを起動して走りながらスマホに届いた通知をチェックしたり、ニュースの読み上げなどが利用できる。

イヤーピローも付属させて装着感に配慮

イヤホンはノイズキャンセリング機能をONのまま約8時間連続で使える。最近は音楽再生よりもオンライン会議で長時間イヤホンを装着して使う機会が増えているため、イヤホン単体での連続使用時間が長い製品は重宝する。充電ケースもやや大きめに感じられるものの、ワイヤレス充電にも対応することを考えれば妥当なレベルだと思う。ボタンを押すとフタがポップアップして、イヤホンをスムーズに取り出せるケースのデザインがいい。

ケンウッドのWS-A1は装着感や機能の使い心地をバランス良く高めている。音楽リスニングからビジネスシーンまで、ユーザーの生活を幅広くサポートしてくれるだろう。

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