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【特別企画】小型・防水・タフなパートナー

ボーズ「SoundLink Micro」レビュー。新機軸BTスピーカーのサウンドとは

2017/09/22 高橋 敦
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ボーズらしさを維持しながら、使いこなしでサウンドは変化

これまた文句なしのボーズサウンドだ。すなわち、人の声は心地よい耳心地で太りすぎない程度に肉感的。ベースなどの低音は上品なふくよかさと弾みを備え、グルーヴやドライブをしなやかに表現する。このサイズの小型スピーカーでもボーズらしさを余裕で維持するのはさすがだ。

置き方、置き場所については「どこに置いても部屋中どこにでも心地よい音をお届けします」という全方位サウンドが持ち味のSoundLink Revolveに対して、こちらは「どこにどのように置くか次第でサウンドは変わります。あなた次第です」といった、ユーザーの使いこなしでさらに実力を発揮するモデルと感じた。

本体を斜めにセッティングするなど、使いこなしでサウンドが変化する

例えばリスナーの顔にスピーカー面が正対するように近距離に置けば、このスピーカーから得られる最もクリアなサウンドを得られる。音楽に集中して楽しみたいときは「目の前の壁に吊るす、下に何かを挟んで角度を調整して机に置く」といったようにすればよいだろう。

一方、スピーカー面を上、天井に向けると高域がソフトになり、リスナーとの距離を離していけばそのふわっとしたソフトさはさらに強まる。BGM的に音楽やラジオ、Spotifyやradikoを流しておきたいときにおすすめだ。

ちなみに筆者宅、筆者の好みでよい効果を得られたのは、高さのあるパイプベッドの足元側のパイプに、斜め上を向かせてバンドで固定するセッティング。音が足元から天井で反射して広がりながら頭の方に届いて来るイメージだ。これで寝ながら音楽やラジオを流しておくと、近さやダイレクト感による主張が薄れるため、そのまま眠りに落ちるにも心地よい。また風呂場では、タオルハンガーに固定しやすいのが便利だった。

本機を二台同時利用してのステレオモードは、たしかに音楽をステレオ本来の音場で楽しむことができる。クオリティも当然、シングル利用での音の良さ、心地よい感触はそのまま。ステレオ配置のセッティングが決まれば特に奥行き方向の立体感、イヤホンやヘッドホンでのリスニングでは得られないスピーカー再生の醍醐味。それを想像以上のハイレベルで提供してくれる。

複数のボーズBluetoothスピーカーから同じ音を同時に鳴らすパーティモードは、「実はすでに一台、他のボーズBluetoothスピーカーも持っている」「友人もボーズBluetoothスピーカーを持っている」といった場合にラッキーな機能。広いアウトドアスペースで多めの人数で音楽をシェアしたいときなどにはこの機能を思い出してほしい。(パーティーモード対応機種はSoundLink Revolve、SoundLink Revolve+ Bluetooth speaker、SoundLink Color Bluetooth speaker II)

なお音量は、「マンションの室内で全力を出せる機会はないだろうな」という程度にはハイパワー。外に出て試してみた感じでは、屋外の広い場所で使うには適切な使いこなし次第。パーソナルな範囲、自分の極周囲では音楽をしっかり聴き取れる。ならばバンドを生かして常にスピーカーを携帯すればよいのだ。10人などの大人数で楽しむのには向かないが、3人程度が固まって行動しているぶんには十分なパワーだ。どうしても音量が不足のようならパーティモードの出番だ。

アウトドアでの使用イメージ

はじめは、SoundLink Revolveの出来があまりにも見事だったので「あれを超える満足度は難しいだろう」と思いながらチェックし始めたのだが、これは素晴らしいスピーカーだ。防水と頑丈さに加えて、値段とルックスに高級感がありすぎないこともあり、普段から遠慮なく気軽に扱えそうなのも嬉しい。

(特別企画 協力:ボーズ)

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