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パイオニア「X-SMC55」レビュー − シックな外観と同じく大人の包容感ある豊かなサウンドのコンポ

2014/04/03 鈴木裕
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パイオニア「X-SMC55」は、黒を基調にしたスタイリッシュかつシックなデザインのAirPlay/Bluetooth対応ミニコンポだ。音の傾向も、そのデザインのイメージを裏切らない。6.6 センチ径のフルレンジのユニットの下に 7.7 センチ径のパッシブラジエーターを装備して低音再生力をアップ。また、その低音のエネルギーに対処するべく、左右のスピーカー部とセンターのレシーバー部をそれぞれユニット化するという振動対策も施されている。


X-SMC55
さらに、スマートフォンやPC内の音楽をWi-Fi-経由でワイヤレス再生に対応。AirPlayやDLNA再生、USBメモリ内の音楽再生、iPhone/iPod touchのデジタル接続(ドックはLightning端子。4S以前のモデルはUSB端子で対応)、CD再生、FMラジオやインターネットラジオの聴取など、多彩なメディアを再生して楽しめる点も魅力のひとつだ。

本体上部にはCDスロットや操作ボタンなどを用意


向かって左側には電源スイッチや入力切り換え、ネットワーク設定ボタンを用意

向かって右側には音楽の再生/停止/早送り/早戻し、ボリューム調整ボタンが用意されている
パイオニアのアプリ「ControlApp」(iOS/Android両方用意)を使って、本機の電源ON/OFFやボリューム調整、イコライザーの切り換えや再生曲選択などの操作も行える。

パイオニアのアプリ「ControlApp」(iOS/Android両方用意)を使ってスマホをリモコンがわりにして操作も可能

通常のリモコンも付属する

ちなみに、SMC55より一段お手頃価格の「X-SMC22」も発売中。こちらはWi-Fi再生やAirPlay、iPhone/iPod touchのデジタル接続には非対応だが、Bluetoothに対応。スマホやPC内の音源を手軽にワイヤレス再生できる。aptXやAACにも対応しているので、高品位な再生ができるのが特徴だ。

X-SMC22

「X-SMC55」の音質チェックをすると、まずMacbook ProからのAirPlayでの再生ではしっかりとした音像を感じさせてくれた。低域には厚みがあり、ウッドベースの存在感が大きい。

続いてDLNAを使いX-SMC55でNAS内の音源を聴いてみた。音の純度がずいぶん上がり、SNも良い。しっかりとした剛性感のある音で、楽器ごとの素材の質感も伝わってくる。クラシックの試聴では、音量の小さいパートでのニュアンスやホールトーンの伸びやかさがいい。

本機の背面部。スッキリとスマート。Wi-Fi接続時用のアンテナも備えられている

LAN端子やUSB端子、ヘッドホン端子なども備える

CDからの再生ではさらに音の純度が上がり、積極的な音楽表現が楽しい。クラシックでは音場の奥行きがあり、音場の横幅は狭いもののスケール感も出てくる。

特にジャズとの相性は良く、ウッドベースの胴鳴りやドラムセットのタイコの感じ、シンバルの金臭さやピアノの立ち上がりも楽しむことができた。音量を上げすぎるとボディの響きが大きくなるので留意したい。適切な音量で、音痩せせずに聴けるウェルバランスな製品だ。

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