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Gレンズもラインナップを拡充

ソニー、デジタル一眼カメラ「α7R III」。同社初の4K/HDR撮影対応機

2017/10/25 編集部:押野 由宇
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ソニーは、35mmフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーExmor R搭載のレンズ交換式デジタル一眼カメラ「α7R III」を、11月25日より発売する。価格はオープンだが、ボディ単体で370,000円前後での実売が予想される。10月31日10時よりソニーストアにて先行予約販売を開始予定。

「α7R III」

従来機から画質と高速性能を大幅に向上させた「α7R III」

光学ローパスフィルターレス仕様の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーを搭載。裏面照射型構造による高い感度特性に加え、ギャップレスオンチップレンズや反射を低減するARコーティング付きシールガラスと組み合わせることで、有効約4,240万画素の高解像度に加え、最高ISO32000の高感度・低ノイズ性能と低感度時約15ストップの広いダイナミックレンジを実現している。

高精度な手ブレ補正ユニットとジャイロセンサーを新たに搭載し、手ブレ補正アルゴリズムも最適化したことで、35mmフルサイズセンサー搭載デジタルカメラとして世界最高の5.5段の補正効果を実現。様々なブレに対して5軸でブレを検出し高い補正効果を発揮して、高解像性能を最大限に引き出している。

静止画撮影中の手ブレ補正効果は、シャッターボタン半押しまたはピント拡大機能やMFアシストによる拡大表示中にライブビュー映像で確認可能。ボディ内手ブレ補正は、すべてのEマウントレンズだけでなく、マウントアダプターを介して装着するAマウントレンズなどでも活用できるほか、動画撮影時も5軸で手ブレを高精度に補正する。

本体天面部

また、本機は「α7」シリーズとして初めて、独自のAFシステム4Dフォーカスに対応。新開発のシャッターチャージユニットの採用に加え、画像処理システムを刷新することで、現行機「α7R II」の約2倍となる最高約10コマ/秒のAF/AE追従高速連写を実現している。

AFアルゴリズムも進化。撮像エリアの縦横約68%をカバーする範囲に399点の像面位相差検出AFセンサーを配置したほか、コントラストAFを従来の25点から425点に多分割化し、検出精度を大幅に向上させた。動体追従性能においてはα7R IIの約2倍に向上、複雑な動きやスピードに緩急のある動体に対してもこれまで以上に高い精度でAF追従する。

「瞳AF」機能も進化し、検出精度・速度を高めた

動画撮影では、スーパー35mmフォーマットで高解像度4K動画の本体内記録が可能。進化した画像処理システムにより、フルサイズフォーマットでの4K動画記録の中高感度画質を大幅に向上させた。さらに4K HDR対応のピクチャープロファイルとして、新たにソニー製デジタルスチルカメラとして初めてHLG(Hybrid Log-Gamma)方式による4K/HDR撮影に対応する。

シャッターは約50万回のレリーズ耐久性と静音性を備えるよう新開発。メディア間同時記録、リレー記録、振り分け記録、コピーが可能なUHS-II対応SDカードスロットとSD/MSカードスロットを装備する。

3.0型液晶モニターは約144万ドットのチルト可動式で、タッチフォーカス・タッチパッドにも対応。ボディはフルマグネシウム合金を採用した防塵・防滴・高剛性マウント構造で、堅牢性を確保しながら657gの小型・軽量化を実現している。

液晶モニターはチルト可動式で、タッチフォーカス・タッチパッドに対応

中望遠までカバーする小型軽量Gレンズ

同じく11月25日に、35mmフルサイズ対応α「Eマウント」レンズシリーズとして、小型軽量で広角24mmから中望遠105mmまでをカバーする、Gレンズ「FE 24-105mm F4 G OSS」が発売される。価格は165,000円(税抜)で、こちらも10月31日10時より先行予約販売を開始予定。

「FE 24-105mm F4 G OSS」

使用頻度の高い広角24mmから中望遠105mmまでを幅広くカバー。高度非球面AA(advanced aspherical)レンズ2枚を含む4枚の非球面レンズと、3枚のED(特殊低分散)ガラスが諸収差を補正することにより、ズーム全域において画面周辺まで高い描写性能を実現している。

また独自のナノARコーティングを採用し、円形絞りや球面収差形状の最適化により、フレアやゴーストを抑制したヌケの良いクリアな描写、美しくやわらかいぼけ表現を可能としている。

質量は約663gとクラス最軽量。また最短撮影距離0.38m、最大撮影倍率0.31倍の近接撮影も可能で、手持ち撮影をサポートする光学式手ブレ補正機構も内蔵する。ズーム全域において開放F値4の明るさを確保するとともに、高速・高精度かつ静粛なAFを実現するDDSSM(ダイレクトドライブSSM)を搭載している。

焦点距離400mm、F値2.8の大口径超望遠レンズを開発中

そして35mmフルサイズ対応α「Eマウント」レンズとして、焦点距離400mmでF値2.8の大口径超望遠レンズGマスター「FE 400mm F2.8 GM OSS」の開発が進められていることも発表された。2018年夏の商品化を目指すとされている。

本レンズの詳細な仕様は未定だが、「躍動的かつ決定的な瞬間を高画質に収めることが求められるスポーツや報道、野生動物などの撮影ニーズに応え、プレミアムレンズシリーズGマスターならではの優れた解像性能と被写体を引き立てる自然で美しいぼけ描写を実現」すると説明されている。

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