NUARL、イヤーカフ型完全ワイヤレス「νClip」。MEMS&新開発ダイナミックドライバーのハイブリッド機
エム・ティ・アイは、同社オーディオブランドNUARL(ヌアール)から、イヤーカフ型オープンタイプ完全ワイヤレスイヤホン「NUARL νClip(ニュークリップ)」を12月19日に発売する。価格は19,800円(税込)。カラーはニュートラルブラックとニュートラルホワイトの2色を用意している。

NUARL νClipは、イヤーカフスタイルを採用したながら聴きイヤホン。スマートフォンアプリ連携によりライブ翻訳や要約などのAI機能にも対応する。そのほかIPX4相当の防水性能も備えている。
MEMSスピーカーとダイナミックドライバーとのハイブリッド・デュアルドライバー構成を採用。これらなどによって、オープン型ながら音楽鑑賞に耐えうる超広帯再生を実現したと同社はアピールしている。

高域用にxMEMS社の「Cowell」サイドファイア方式MEMSスピーカーを、中低域用に新開発のダイナミック型「NUARL DRIVER Ø(オー)」を搭載。両ドライバーを同軸上に置きつつ距離を離した対向配置にすることで、オープン型で重要な低域用の音響空間を確保した。
また、それぞれの振動板が同相で動くよう位相の整合をとった上で、楽曲の定位感再現に重要な高域は側面放射型のMEMSスピーカーにより耳内に直接放射することで高域と低域の位相ズレを防止している。
新開発「NUARL DRIVER Ø」ドライバーには、NUARLとして初めての楕円形振動板を使用。振動板のサイズは10×15mmで、PEEKとPUの複合素材を採用している。表面にダンピング処理を施すことで不要振動を抑制し、高域を担うMEMSスピーカーとのスムーズな音のつながりを実現したと説明している。
MEMS側は100kHz以上の超高域再生に対応。Bluetoothのバージョンは5.4で、コーデックはSBC/AAC/LDACに対応、Hi-Res Wireless要件となる40kHzまでの再生にも対応する。

独自の形状に開けられた極小サイズの開口部が直線的に耳穴に音を送りこむことで、再生音の反射や拡散を抑えるという「マイクロサウンドスリット」を装備。これによって音漏れの低減を図っている。
また、イヤーカフのアーム部分には剛柔2種類の素材を使用した二重構造を採用。片手でも着けやすい装着時の柔軟性と、装着後の圧迫感を抑えながらも外れることのない安定感とのバランスを整えたという。
イヤホンの内部に振動センサーを搭載することで、オープンタイプイヤホンでも安定した楽曲操作が行えるように配慮したと同社は説明。また、機能の切り替えや音量操作など安定感が必要な操作用にプッシュ式の物理ボタンも装備している。
スマートフォンアプリ「NUARL Connect」を使用した各種操作にも対応。トーンコントロール、左右バランスの調整やイヤホン操作などの設定変更、ボイスブーストやマルチポイントなどの機能切り替えが行える。
さらに、AIスマートアプリ「Auralink」のライブ翻訳機能にも対応。本機のマイクを使用して集音した人の言語をAIに翻訳させて聴いたり、リモート会議での会話内容を要約して議事録にすることなどができる。なお、本機購入者限定で、Auralinkのフル機能が1年間使える「特別フリープラン」が利用可能。
サウンドモードは、標準に加え「ボイスブースト」「空間オーディオ」の計3種を搭載。動画やポッドキャストで人声帯域を強調するボイスブーストや、コンテンツ形式を問わず自然な広がりを加えるという空間オーディオを用意した。また、低遅延の「ゲーミングモード」も備え、機器を問わず音ズレの少ない通信を目指した。
Bluetooth機能関連では、上記のLDAC対応などに加えて、マルチペアリングやマルチポイント接続に対応。マルチペアリングは4台、マルチポイントは2台まで対応するが、LDAC使用時はマルチポイントは無効となる。連続再生は最大約7時間(AAC接続・音量50%時)で、ケース併用で最大24時間使用できる。
外形寸法はイヤホン片側が30W×26H×15Dmmで、質量が6g。充電ケースは外形寸法が68W×43H×25Dmmで、質量が32g。充電ケースのほか、充電用ケーブル、クイックガイドが付属する。



