シャープ、“ホームシアター”搭載のEVコンセプトモデル「LDK+」を発表。2027年市場投入を目指す
シャープは、EVのコンセプトモデル第2弾となる「LDK+」を発表、10月30日(木)より東京ビッグサイトで開催される「ジャパンモビリティショー(JMS)」にて一般公開する。シャープが培ってきたAI、家電、エネルギー等の技術を結集させ、「シャープらしいEV」をテーマに2027年の市場投入を目指して展開していくことを明らかにした。
2024年9月に発表した「LDK+」をさらに発展させ、「Part of your home」というコンセプトで、“家の一部として使える”EVの新しい価値を提案する。車の保有時間の95%は止まっている(パーキング)状態にあることに着目し、止まった状態でも活用できる、家との一体感を持ったEVとして開発を進めているという。
ベースとなるのは鴻海の「Model A」というEVで、車としての走行性能に加え、ビジネスやエンターテイメントユースも想定した居住空間の快適性も追求する。
LDK+のオンライン発表会において、シャープ 専務執行役員 CTO 種谷元隆氏は、「アメリカの政治事情もあり、全世界的にEVの成長は鈍化している」との現状認識を示しながらも、「EVの世界観、経済的な合理性、環境への配慮も含め、トータルのあり方を考えるとEV市場は今後伸びていくことは間違いない」と力を込めた。日本市場は現時点でEVの普及率は1%台ということで、今後の市場拡大にも期待を寄せる。
LDK+は5人乗りを基本としたコンパクトミニバンサイズ。居住空間を広く取ったリビングのような環境で、快適性や利便性にもこだわったものとなる。運転席を回転させることで広い空間を確保でき、ビジネスやエンターテイメントとしての利用も想定。プロジェクターとスクリーンによるホームシアターシステムも搭載、「通常より多くスピーカーを装着するなど、没入感を体験できる空間」も検討に入っていると明かす。
シャープとしては、LDK+を既存の車メーカーでは実現しづらい「暮らしを豊かにする家電のひとつ」と位置づけ、プラズマクラスターによるエアーコントロールやエネルギー管理など、シャープの強みとする技術も投入する。価格については「ファミリー層が無理なく買える値段を想定している」と明かした。



