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東京都電機商業組合が通常総代会を開催

超高齢化社会を支える地域の見守り役“街のでんきやさん”。なくてはならない街のインフラとして組織増強は最重点事業

公開日 2025/06/12 11:01 編集部・竹内 純
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8年間で77店が新規加入

東京都電機商業組合は、「令和6年度第63回通常総代会」を開催した。冒頭の挨拶、そして、令和6年度事業報告、令和7年度事業計画案について説明を行った福田勝則理事長が重ねて力を込めたのは、活動の基盤となる組織増強への取り組みだ。

超高齢化社会を迎え、“街のでんきやさん”として親しまれる地域電機店は、社会のインフラとしてなくてはならない地域に寄り添う存在。しかし、地域電機店自らも店主の高齢化や承継問題に直面する。福田理事長は「東京都電機商業組合という組織を存続させ、そして次世代へとバトンタッチをするために、一店でも多くの組合員さんを増やしていこうと、理事長に就任以来8年間、重点事業として組織増強に取り組んできた」と訴える。

福田理事長 

平成29年から最重点事業として活動をスタートした「組織増強100作戦」は、各支部が支部長・役員を中心に毎年1店の新規加入を目標に掲げ、積極的な取り組みを継続してきた。昨年までの7年間で67店の新規加入という全国でも類を見ない大きな成果を上げている。

「令和6年度は、今日までの継続した加入推進に加えて、日頃から付き合いがあった仲間に組合に入って一緒にやろうと声かけを続ける、仲間・知り合いからの声かけが大きな要因となり、前年度実績を上回る10店の新規加入をいただき、累計実績では77店となりました」と久々に二桁の加入となった。

しかし、脱退店の削減にも同時に努力を注ぐものの、高齢化や後継者不在による廃業が主な要因で脱退店は44店を数え、期末の組合員は対前年比34店減の805店となった。過去8年間の推移は以下の通りとなる。

平成29年度 期首1,095店 14店増・54店減 期末1,055
平成30年度 期首1,055店 13店増・36店減 期末1,032
令和1年度 期首1,032店 11店増・41店減 期末1,002
令和2年度 期首1,002店 12店増・42店減 期末972
令和3年度 期首972店 5店増・36店減 期末941
令和4年度 期首941店 6店増・57店減 期末890
令和5年度 期首890店 6店増・57店減 期末839
令和6年度 期首839店 10店増・44店減 期末805

「組合に入りたいと思っているお店はまだまだたくさんあります。組織増強では、問いかけ、継続することの大切さを知りました。 現在、店主の高齢化や後継者問題もありますが、まだまだ若くて元気で商売をやっている電気店も数多くおります」。都内にはまた、他府県に比べると、組合未加入の店がまだまだ多くあると指摘する。東京都が実施している「ゼロエミポイント」の事業者登録店においても、東京都電機商業組合に加盟していない店が100店を超えているという。

「一店でも多くの仲間を増やし、共に地域電機店の改善・発展を図るために、『組織増強100作戦』は今後も継続して取り組んでいく必要があります」と力を込める福田理事長。店主の高齢化や後継者不足による廃業や脱退が、今後加速していくことも予測されるなか、「組合の将来にわたる存続・維持・拡大に向けての補完策は、皆の力で仲間を増やしていく以外に方法はありません。継続は力なりと信じて、是非とも支部長を中心に、仲間・知り合いへの声掛け運動を徹底していただき、全支部での加入促進をお願い申し上げます」と呼びかけた。「私どもしかできない活動をしっかりと行い、親切・安心・安全・便利を提案する地域電機店として共に頑張って参りましょう」。

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