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切磋琢磨しながら“夢”を実現

「S-LINK」2023年経営方針発表会、10年先を見据えた新規客獲得・稼働率アップに注力

公開日 2023/05/09 11:18 PHILE WEB ビジネス編集部・竹内純
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■2025年問題を稼働客アップで乗り越える



埼玉県の地域電器専門店が集まる組織ショップとして7年目を迎えた「S-LINK(エスリンク)」は、「2023年経営方針発表会」を開催した。加盟店メンバーが一堂に会するのは4年振り。2023年4月1日に北本市の岩下電器(S-LINK イワシタ)が新たに加盟して全17店舗となり、販売規模、加盟店数ともに埼玉トップとなる。

4年振りに加盟店メンバーが一堂に顔を揃えた

主催者を代表してあいさつした同社代表取締役社長・星和彦氏は「2025年問題がいよいよ現実味を帯びてきました」と埼玉県の人口予測データを取り上げ、令和2年から11年の10年間で総人口は約2.3%減少、65歳以上の高齢者の割合は約29%になると説明した。「令和12年には私たちの上得意のお客様である団塊世代は80歳以上になります。団塊ジュニアが団塊世代の人口を上回り、埼玉県を支える集団になると思われます」と続けた。

この人口推移がS-LINK加盟各店にも様々な影響を及ぼす。「社会の変化に無策なまま対応しなければ、加盟店のロイヤリティから成り立つ株式会社S-LINKの経営基盤を弱体化させる要因となります。その結果、本部から加盟店への支援の量と質は低下します。そうならないために、今年度より創客・増客・ご無沙汰客の掘り起こしで稼働率をアップする施策を行います」と訴えた。

(株)S-LINK 代表取締役社長・星和彦氏

地域電器専門店を取り巻く環境は急速に変化し、そのスピードはコロナ禍でさらに加速していると指摘。「私達グループ一同、自己研鑽と意識改革を行い、お客様よし、お店よし、取引様よし、そして世間よしの四方よしの精神で、関係会社の皆様と新しい時代の共存共栄を目指して参ります」と逆境をはねのけ成長を持続していく強い決意を示した。

「ChatGPTが話題を集めています。しかし、どんなにAIが発達しても、お客様の自宅に訪問してわたしたちが提供している様々なサービスを、AIが代わって行うことは恐らく不可能です。ただし、生身の人間の弱点は健康。くれぐれも健康には注意していただきたい」と呼びかけ、あいさつを締めくくった。

■増客を力強くバックアップ



来賓としてあいさつしたパナソニックマーケティングジャパン(株)首都圏社常務・菅谷信一氏は、社名も変わり4月から新体制となった同社の活動方針について説明した。

パナソニックマーケティングジャパン(株)首都圏社常務・菅谷信一氏

スローガンは「continue増客」。ひとりひとりが意識改革を図り新たな「増客」を展開していくために、「顧客接点のプラットフォームとして、お客様に商品とサービスを正しく伝えていきます。エリア社体制になったメリットを最大限に活かし、専門店営業部の責務を果たしていきたい」と力を込めた。

活動においては3つのキーワードを掲げる。「エコ・省エネ」では、電気代やガス代などの光熱費や物価の高騰による生活費の負担が増えるなかで、しっかりと省エネや機能性を訴え、買い替え・買い増しを促す。「安心・安全」では、事件・事故に対する防犯・防災への意識の高まりに対し、不安を解消するあんしん・あんぜん商品を提案して応えていく。そして、3つ目の「ニーズ・トレンド」では、顧客に合わせた世帯別・客層別の商品提案の取り組みを推進し、DINKS、シングル世帯、Z世代など新しい需要を創造していく。

7年目を迎えた組織ショップ「S-LINK(エスリンク)」は、北本市の岩下電器(S-LINK イワシタ)が新たに加盟して全17店舗となり、販売規模、加盟店数ともに埼玉トップとなる

「地域特性を把握し、地域に根差した提案活動を実践していきます。首都圏エリアは全国に比べると単身世帯構成比が高いため、パーソナル食洗器、また、安心安全・防犯の観点からテレビドアホンやセンサーカメラに力を入れていきたい」。

一丁目一番地となる稼働客増の活動では、販売店ごとに異なる体制に臨機応変に対応。成長が期待されるIoT家電に対する展示提案の拡大、戦力強化に欠かせない人材採用や後継者育成に引き続き取り組んでいく。

「社名も変わり、体制も変わりました。『チェンジ&チャレンジ』という言葉をメンバー間で共有しています。プロ野球で活躍された野村克也さんが言われた『先入観と固定概念は百害あって一利無し』という言葉が大好きで、まさに新しいことにチャレンジし、変えていこうと思った時、この言葉が非常に心に響きます。しっかりバックアップして参りますのでどうぞ宜しくお願いします」。

■個性を持ち、柔軟性に富んだ可能性の塊



田崎聡副本部長

続いて、S-LINKの2023年度活動計画について、田崎聡副本部長が説明を行った。「PS会の今年度のテーマは増客ですが、我々S-LINKも連動して参ります。毎年グループ全体で約800件の新規顧客が増えていますが、今年度は休眠客を掘り起こしていただく目的から、個展の案内配布を販促費用として投入して参ります」。休眠客を併買客に、併買客は準上得意客に、準上得意客は上得意のお客様へとランクアップを目指す。

「先日、上尾市内で創業50周年のお店の店主が体調を崩され、その一部を引き継ぎました。ごあいさつをしてまわると、お客様から大変喜んでいただけました。団塊世代以上にも購買力が高い方はおり、若い層はもちろん、団塊世代以上のお客様にも視野を広げていきたい。私たちが気づかなかっただけで、私たちを必要としているお客様がまだまだいらっしゃいます。今後、お客様から新規のお客様をご紹介いただくキャンペーンも企画して参ります」。

閉会のあいさつを行ったS-LINK クボデン・久保貴司氏

引き続いて各加盟店代表者より、2023年度の具体的な取り組みが力強く説明された。それぞれの言葉を受けるかたちで、最後に締めくくりとなる閉会のあいさつを行ったS-LINK クボデン・久保貴司氏は「家電業界は厳しい環境下にあり、先を読むことがなかなか難しい。しかし、わたしたちはS-LINKグループというひとつのチームです。各加盟店がそれぞれ特別な個性を持ったお店の集合体であり、柔軟性に富んだ可能性の塊です。各店がやるべきことをやり、プライドを持って日々前進していけば、今年度立案した方針以上の結果が得られると確信しています」とチームを鼓舞し、士気を高めた。


<S-LINK加盟店全17店>
S-LINK スター本店(さいたま市岩槻区/代表者・星和彦)
S-LINK スター岩槻東町店(さいたま市岩槻区/代表者・星大輔)
S-LINK かわしょう(川越市/代表者・川名和章)
S-LINK ハニー(鶴ヶ島市/代表者・近藤基)
S-LINK やまき(日高市/代表者・山下喜晴)
S-LINK モロオカ(川越市/代表者・師岡孝夫)
S-LINK トリイ(川越市/代表者・鳥居洋之)
S-LINK ヌマノ(さいたま市北区/代表者・高橋堅二郎)
S-LINK ハヤシ(さいたま市北区/代表者・林雄一)
S-LINK クロス(上尾市/代表者・黒須賢二)
S-LINK たざき(上尾市/代表者・田崎聡)
S-LINK ファミリー(秩父市/代表者・上原武)
S-LINK 寄居ぎんせん堂(大里郡寄居町/代表者・富田孝)
S-LINK クボデン(深谷市/代表者・久保貴司)
S-LINK クボデン カミシバ(深谷市/代表者・久保彰平)
S-LINK カミツマ(上尾市/代表者・上妻敬知)
S-LINK イワシタ(北本市/代表者・岩下光男)

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