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最前線から届いた熱い声

その提案はニーズに適ったものか?リアル店舗の強みとは?徹底した検証が不可欠<月間売れ筋ランキング・販売店の声>

2019/03/31 Senka21編集部・竹内純
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各モニター店のご協力のもと提供している「月間売れ筋ランキング」。売れ筋データと共に届けられた、最前線の熱い声をお届けする。

■浮上のきっかけを掴みたい
「全体的に売れていないですね。2月には名古屋でオーディオフェアが開催されているのですが、特に目立った新製品の動きも見られません。3月初旬には大きな期待を集めるJVC『DLA-V9R』が店頭導入される予定でしたが、さらに中旬以降に延期となりそうで、AVのお客様の動向はもう少し後になりそうです。4K BS放送の開始で4Kチューナーが売れるかと思ったのですが、4K放送のコンテンツが内容に乏しく、関心が低いためかいまひとつ伸び悩んでいるのが実情です。とにかく何かを浮上のきっかけとして、お客様に振り向いて、製品に手を伸ばしていただけるように努力するしかありません」(第一無線)

■商品を選ぶ楽しさが乏しくなった
「2月はスピーカーが全般に売上げが厳しく頭を抱えていましたが、業界全体を通して元気がなかったようです。元気がない原因のひとつは、お客様から見てブランド・メーカーの数が減少したことにより、製品の選択肢が狭まってしまったこと。選ぶ楽しさが無くなってしまったことがあげられるのではないでしょうか」(テレオン)

■細かなアクセサリー提案まで目を配る
「先日、SONY『VPL-VW255』、OS『レイドロールスクリーン』、ヤマハのセパレートAVアンプに11.1chのスピーカーシステムを取り付けて来ました。お客様との打ち合わせの際に、コンセントにフルテックのNCF素材を使ったGTX-D NCF RとFPX Rをお薦めして先に取り付けてもらったのですが、お客様から『そこまで気にしていなかったので、本当にいいものを紹介してもらって良かった』と喜んでいただけました。ホームシアターを新築でする場合、機器には皆さんこだわりますが、足元のコンセントまで気にかけている人は多くありません。そういう細かいところもフォローしていかなければと改めて思いました。3月3日にトライオード、23日にテクニクス、30日にJVCプロジェクター、4月6日に日本音響エンジニアリング、4月13日ESOTERICと、試聴会を開催して参ります」(Tsubaki Audio)

■幅広い年齢層にオーディオの楽しさを
「3月23日(土)24日(日)に第4回北陸オーディオショウが開催されます。今回のメインルームはヤマハミュージックジャパン。フラグシップの5000シリーズに加え、ネットワーク対応のグランドピアノを持ち込み、MUSIC CAST機能を使ってネットワーク再生を行います。ゲストに国府弘子さんを招き、TALK&LIVEも予定しています。『年1回のこのショウを楽しみにしています。毎回参加したい』(オーディオファイル)、『興味はありますが、どういうシステムで何から始めればよいか分からないので知りたい』(20代のお客様)など、たくさんの声が届いています。ショウを通して幅広い年齢層にもっとオーディオの楽しさを知っていただきたいですね」(クリアーサウンドイマイ)

■若い人にマッチした提案ができていない
「最近注目しているのがノースフラットジャパンというメーカーのFX-AUDIOブランドシリーズです。この商品は通販専売商品なので我々の敵になるわけですが、ここ数年で急成長しているようです。内容はアンプやコンバーターなどの商品が、手のひらに乗る超小型サイズで、価格も1万円前後と若者でも求めやすい設定です。仕上げや音質は設定された価格をはるかに超えるもの。感心するのは、話題になるデバイスを搭載しながら低価格を維持していること。さらに、音質向上パーツを併売して、その効果をネットの書き込みを利用して共有する参加型のオーディオを形成していることです。

既存のオーディオメーカーの商品は優秀な商品ばかりですが、それが、未来を支える若者のライフスタイルにマッチしているとは言えません。若者は理想を理解しながらも現実の環境での効果と利便性をクールに判断します。我々の業界ではハイエンド商品と利便性&低価格を追究した商品への2極化が進んでします。そうした中、求めやすい価格で使いやすいサイズ、さらに音質を進化させられる楽しみの要素を持たせたノースフラットジャパンの商品は、通販専門だからと単純にNoとは言えません。通販だから求めやすいと思っているユーザーもいるかもしれませんが、ノースフラットジャパンの動きを眺めていると、オーディオへの需要が減ったわけではなく、我々の業界がマッチしてないだけのように思えて仕方ありません。我々業界はもっと学ばないといけないと思います」(シンフォマージ)

■裾野を広げるエプソンEH-TW8400の活躍に期待
「長らくモデルチェンジが無かったEPSONのEH-TW8400がかなり売れています。お客様の4K需要が高まっているのですが、予算があまりないことも多く、JVCのLX-UH1とともに販売台数では中核を担う存在です。裾野を広げる意味からも重要な商品として位置付けられます。さらなる拡販を目指します」(ホームシアター工房 東京)

■リアル店舗の存在意義を再徹底する
「CP+も盛り上がりを見せ、会場で話題を提供した商品の発売を待つばかりです。特に注目度1と言えるのがリコー『GRV』。コンパクトタイプの販売は芳しくありませんが、スマホで撮れない画像を求めているお客様はまだまだたくさんいます。売れない売れないではなく、この辺りをしっかりと店頭で確かめていただくことにより、売上アップにつなげていくことができるはずです。

各社話題商品のタッチ&トライに数十分待ちの長蛇の列ができるCP+

CP+の盛り上がりを見ていると、お客様は実際にカメラを触りたいんだなということがひしひしと伝わってきます。製品の情報だけなら、ネットに溢れていますからね。パナソニック『DC-S1』のファインダーなどは覗いてみないとその良さが判りません。また、プロ写真家によるセミナーも各社ブースともに大好評でした。ネット販売の時代と言われますが、店頭の存在意義はこのあたりにありそうです。商品を触って、販売員から話を聞いて、きちんと納得した上で、喜んで買っていただく。今一度、売価だけでない販売の意義、価値を見直していかなければなりません」(ヨドバシカメラ)

■お客様を刺激する尖った商品が必要
「CP+に向けて各社からデジタルカメラをはじめとする新製品が相次いで発売され、2月後半からに徐々に商品の動きが活発になってきました。特に、買い取りについては市場の冷え込みも底を打った印象で、活況を呈しています。その反面、新品の販売については、とりわけ、現在の市場を牽引しているソニーから大型新製品の発表がなかったため、“祭り”と言えるほどの市況の活気は見られず、ややさびしい印象でした。一時、飛ぶ鳥を落とす勢いのあったフジフイルムのミラーレスにも陰りが見え始めているように感じます。需要を喚起するためにも、オリンパス『OM-D E-M1X』のような尖った商品を各社投入してほしいですね」(フジヤカメラ)

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