DS AUDIO「光カートリッジ」など

<市況総括12月>財布のヒモも堅い年末商戦。新トレンドを呼ぶ流れへの着眼が求められる

Senka21編集部・竹内純
2019年01月31日
厳しい商売となった年末商戦だが、前を向き、貪欲にチャンスを見いだす販売店の姿勢は、市場活性化への何よりも心強い材料。売れ筋ランキングのデータとともに寄せられた販売店の声から年末年始商戦を振り返る。

「けっこう期待していた12月だったのですが、結果として、厳しいボーナス商戦となりました。しかし、新築でのホームシアターの物件が1月、2月、3月と控えていますので、そこから少し盛り返せるのではないかと考えています。今年は5月に新しい年号に代わりますし、10月には増税もあります。まさに“変化の年”で、それをチャンスと捉えて頑張っていきたい」(Tsubaki Audio)。

大きな話題を集め、好調に推移する商品も少なくない。「昨年開催した“DLA-V9R × UDP-LX800”のイベントでは大きな手応えを感じることができました。しかしその一方、JVCの8K対応プロジェクター『DLA-V9R』は発売延期、パイオニアのユニバーサルディスクプレーヤー『UDP-LX800』は極端な商品不足を来すなど、少々悶々としています。1月19日にはソニー『VPL-VW855』、2月2日には『DLA-V9R』と『DLA-V7』の兄弟対決のイベントをそれぞれ企画しています。イベント時に即決購入というケースはほとんど見られないですが、お客様がお店に来るきっかけ作りがとても大切で、消費税が上がる前に購入計画を立てていただけるように、きちんとお膳立てをしておこうと思います。イベントに足を運ばれることで、他の商品に気が止まり、実際に販売に結び付くケースも見受けられます。頭の中の引き出しをフル活用して、さまざまな角度、切り口から丁寧かつ積極的なファンづくりを心掛けて参ります」(第一無線)。

ハイファイオーディオ市場では、フルテック「NCF Booster」、KRYNA「HELCA1」など新提案商品が人気を集めるアクセサリーに対する取り組みも売上げ伸長に不可欠のポイント。「DS AUDIOが展開する光カートリッジに注目しています。年明け1月7日より予約受付開始、1月28日より発送開始が予定されている『DS-E1カートリッジ』(100,000円)、『DS-E1イコライザー』(100,000円)、『HS-001 Solid Head Shell』(42,000円)の新製品がとても面白そうです」(オーディオ&ホームシアター 音や)。

DS AUDIOの光カートリッジ「DS-E1」

また、BtoBのビジネスも活性化。ホームシアター専門店では、視野を広げたアプローチに力が入る。「サイネージ等のビジネスユースが活発になってくる中で、調光フィルムを使用した環境構築が非常に増えてきています。会議室やシャワールーム等でパーテーションとして採用されたり、ハウスメーカーのモデルルームで大開口の窓をそのまま展示スクリーンとして使用されたりなど、提案次第でどのようにも使用できることが魅力かと思われます。まだまだ高価ではありますが、今後の展開によってはモニター環境にかなりの影響を与えるかもしれません」(ホームシアター工房 東京)。

デジタルカメラ市場では、「ニコン、キヤノンのフルサイズミラーレス新製品発売から1カ月が過ぎましたが、ソニー第3世代α7が力の差を見せた感じですね。レンズでは、キヤノンの望遠、RFレンズ、ニコンのZレンズ、大三元が強さを見せました。期待のフルサイズミラーレスの第2幕については、新マウントのレンズ待ちというところでしょうか。今年はオリンパス・ペンタックスが100周年を迎えます。ソニー、ニコン、キヤノンだけでなく、カメラ業界全体で盛り上がりを見せることを期待しています。また、ウェラブルや電動ジンバル、ドローンの人気も高く、ビデオカメラのマイナス分を穴埋めしています。ビデオカメラメーカーにも巻き返しに期待したいですね」(ヨドバシカメラ)。

CIPAの数字を見ても、市場全体ではまだまだ回復途上。「12月は近年まれにみる低調な1カ月でした。年末から年始にかけて多少盛り返した感がありますが、例年に比べればさみしい年末年始でした。交換レンズ(ズーム)で2位にランクインしたOLYMPUS『M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO』については、マイクロフォーサーズマウントを搭載した、RAW記録にも対応する動画撮影に特化したシネマカメラとして話題を集めるブラックマジックデザイン『Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K (BMPCC 4K)』用のレンズとしての特需です。当店もスチルカメラユーザーのみならず、ローバジェット(低予算)の動画ユーザーも取り込むべき時期に来たと感じています」(フジヤカメラ)と高まりを見せる動画ニーズも見逃せない訴求ポイントとなりつつある。

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