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アマチュアアーティスト発掘・支援も展開

マイスペースとポニーキャニオン、SNS「MySpace」内でダイレクトCD販売サービスを開始

公開日 2009/07/13 21:19 Phile-web編集部
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マイスペース(株)と(株)ポニーキャニオンは、業務提携を行い、7月13日よりSNS「MySpace」を活用し、オリジナル音源だけでなくジャケット画像やレーベル面画像といった音楽CDに収録されるデータをそのまま配信することができる新サービス「myspaceCD」を開始した。


myspaceCDの販売ページイメージ
「myspaceCD」は、アマチュア、インディーズアーティスト向けにダイレクトCD販売サービスとして提供するもので、オリジナル楽曲と自身のプロフィール、ジャケット画像などのデータをサイトに登録し、これらを閲覧したエンドユーザーが気に入った楽曲があれば購入し、PCドライブでCD-Rなどに書き込むことできるというもの。通常のCDと同様に、CDプレーヤーでの再生やiPodなどのデジタルオーディオプレーヤーへの転送も行える。

またポニーキャニオンは、近年動画サイトや「MySpace」などのSNSを通じて話題となりメジャーデビューを果たすアーティストが登場している背景を受け、本サービスを新人アーティスト発掘オーディションとしても位置づける考えだ。


myspaceCDのサービス概念図
本日開催された共同記者会見でサービス概要の説明を行った(株)ポニーキャニオン 事業開発本部 本部長 小林聡氏によると、「myspaceCDの基本理念はアマチュアアーティストを世に送り出していくということ。現在MySpaceには、国内だけで12万人のアマチュアのアーティストが登録している。その中から才能あるインディーズミュージシャンを発掘し、支援していく広い意味でのオーディオションプロジェクトとしての面も併せ持つ」とコンセプトを述べた。


(株)ポニーキャニオン 事業開発本部 本部長 小林聡氏
具体的に、登録された楽曲は同社グループのディレクター、プロデューサが全曲試聴し、優秀な楽曲についてはアドバイスをしたり、総合サイトでピックアップするなどしてアーティストをサポート、「myspaceCD」での販売数を促していく。またその中から選出された優秀な楽曲・アルバムはインディーズ流通を通して販売を行い、さらに優秀な楽曲についてはポニーキャニオンからCD発売も検討される。このmyspaceCD内での支援、インディーズデビュー、メジャーデビューまでのオーディション過程をサイト内で公開していく。


公開型オーディションという側面ももつ
本サービスはMySpaceに登録し、オリジナル楽曲を所有しているアマチュア、インディーズアーティストなら誰でも利用可能。「myspaceCD」に音源を登録するのと同時にジャケット画像データやレーベル面画像データも登録するだけで良く、手軽に販売できる。初期登録費用や月額固定費用はかからないが、CDが1枚売れるごとに販売価格の50%とサービス基本使用料として25%を支払う必要がある。サービス基本使用料は販売数101枚以降は無料となる。販売価格は販売者が300円から1,000円の価格候補の中から自由に選択できる。

なお登録できる楽曲は音楽著作権管理事業者に登録していないオリジナル楽曲であることが必須となる。著作権登録を行った楽曲をmyspaceCDで扱うかについては現在検討中だという。

小林氏はアマチュアアーティスト側のメリットとして、「欧米の音楽業界はCDではなく音楽配信サービスがビジネスの中心になってきている。しかし中には自分のCDを出したい、ジャケットデザインにこだわりたいといった、音楽配信ではカバーできない要望を持つアマチュアアーティストもいる。その要望に応えながら金銭的なリスクを背負うことなくアルバム単位で販売することが可能。また音楽配信サービスのように圧縮することなくCDに入っている非圧縮の高音質のままの音源を提供することができる」と説明する。

本日の記者会見では(株)ポニーキャニオン、マイスペース(株)両社の代表取締役社長も出席し、それぞれ挨拶を行った。


握手を交わすマイスペース(株)代表取締役社長 大蘿 淳司氏とポニーキャニオン(株)代表取締役社長 桐畑 敏春氏(左から)
マイスペース(株)代表取締役社長 大蘿 淳司氏は、08年の就任以来、アーティスト支援をひとつの戦略としてMySpaceを運営してきたことを説明。PC、携帯からの楽曲ダウンロード販売やTシャツの制作といったサービスを様々なパートナーと立ち上げてきた中で、アーティストの登録数が昨年7月の7万から、今年までに12万組と1年間で5万組増加したという。


マイスペース(株)代表取締役社長 大蘿 淳司氏
「今回の取り組みに関しては、3つ期待していることがある。まずはパッケージの力。いろんなライブに行く機会があるが中で、会場でCDが売れている状況をみている。パッケージを持ちたいという欲求が消費者の中にはまだまだあることを感じている。このサービスを通してそのパッケージの力を引き出すことができると考えている。またmyspaceはこれまでアーティスト自身のセルフプロモーションの場を提供してきてきたが、これからはアーティストを育てる場にもなる。このサービスをきっかけにたくさんの才能あるアーティストが誕生することを期待している。3つ目は世界への展開。海外の日本のアーティストに対する期待というのは私たちの想像以上に高い。国内で売れていないアーティストを海外でパッケージ流通するというのは現実には難しい部分があったが、このmyspaceCDを通せば海外へのアプローチも用意になる。アマチュアアーティストの一つの成功モデルになるのでは」と述べた。


ポニーキャニオン(株)代表取締役社長 桐畑 敏春氏
ポニーキャニオン(株)代表取締役社長 桐畑 敏春氏は「音楽業界の取り巻く昨今のビジネス環境は、10年前の何百枚も売れた時代とくらべて、PC、携帯の普及に伴い少量他品種の時代へと移行しつつあると感じている。メーカー側から送り出すアーティストだけでなく、ユーザー側から新しいアーティストが生まれてくる時代。そのような時代の中で、myspaceCDを通して、アマチュアアーティストの方に活動機会を提供し、発掘・支援していくという新しいビジネスを展開することにした。ポニーキャニオングループの力を集結させてスピーディーに小回りのきく対応をしていきたい」と意気込みを語った。

両社では今回の提携を機に、CDの共同開発、コンサートの実施など「音楽」「ソーシャルメディア」を軸とした広範な事業提携を予定しているという。

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