<検証!PS3 “現在”の実力>第1回:モンスターマシンの激変ぶりを振り返る

2008年09月17日

PLAYSTATION3(サテンシルバー)
PLAYSTATION3ほどに注目を集める“AV機器”はそうはない。2006年11月11日の発売以来、Cellプロセッサを搭載したPLAYSTATIONシリーズの最新世代ゲーム機として、世界初のBDプレーヤー搭載の最新AV機器として、映像・音楽・写真・ウェブすべてを視野に入れた新感覚マシン
を、リビングやシアタールームに導入した人も多いことだろう。

例えば、筆者の自宅システムではBDビデオプレーヤーとしてもPS3は現役で稼働しているし、高品位なDVDプレーヤーとして旧作のDVDライブラリーの再生にも大活躍している。

高品位なSACDディスクの再生(現行モデルでは対応していないが)はもちろん、音楽CDのアップサンプリング再生にも使用している。PCから持ち出したAVI形式の動画再生にも、AVCHD規格のビデオカメラから保存したDVDの再生にも、DLNA対応のホームネットワーク経由で、音楽や映像のライブラリもPS3経由で薄型テレビで視聴している。また、ゲーム機能も含めるならPS3ゲームのクオリティは言うに及ばない。”PLAYSTATION Network”で過去のPS1ゲームのダウンロード販売で遊べるのもPS3だけだ。

普段の使い方を列挙しただけでも、PS3の多機能ぶりに改めて驚かされる。しかし、これら全機能は発売当初から提供されていたわけではない。2006年11月11日の発売以降、PS3が実に27回ものシステムソフトウェアアップデートを重ねた結果によるものだ。

これまでの2年弱で、PS3の機能にどれだけ変化があったのだろうか。まずはオーディオビジュアルに関連する機能に絞って、発売当時と現在のPS3を比較してみよう。

PLAYSTATION3の新旧機能比較
  2006年11月発売時点 2008年9月現在
BD映像 最大1080p/30フレーム出力 最大1080p・24フレーム/30フレーム出力
音声 リニアPCM
ドルビーデジタル
DTS
AAC
ドルビーTrueHD(PCM出力)
DTS-HD(コアのみ対応)
リニアPCM
ドルビーデジタル
DTS
AAC
ドルビーTrueHD(PCM出力)
DTS-HDマスターオーディオ(PCM出力)
DTS-HDハイレゾリューション(PCM出力)
BDディスク Profile 1.0準拠 Profile 2.0準拠
(PinP、ローカルストレージ、BD-Live!などに対応)
DVDアップコンバート 非対応(480p出力) 対応(最大1080p出力)
DVD高画質処理 フレームノイズリダクション
ブロックノイズリダクション
フレームノイズリダクション
ブロックノイズリダクション
モスキートノイズリダクション
録画BD-R/BD-RE再生 対応(DRモードのみ) 対応(DRモード、AVC録画)
AVCHDディスク再生 非対応 対応
音楽CD出力 サンプリング周波数選択不可 アップサンプリング出力に対応(44.1kHz/88.kHz/176.4kHz)
ビットマッピング出力対応
ホームネットワーク 非対応 DLNA(クライアント)機能搭載
対応動画ファイル MPEG-2(PS、TS)
MPEG-1
H.264/MPEG-4 AVC
MPEG-4 SP
MPEG-2(PS、TS)
MPEG-1
H.264/MPEG-4 AVC
MPEG-4 SP
DivX
WMV


2006年11月の発売以降の変わりぶりはどうだろう。PS3発売当初から指摘されてきた、DTS-HDのデコードもシステムソフトウェアアップデートで対応を果たし、DVD/CD/SACDを再生するユニバーサルプレーヤーとしての評価も既に定着、音楽プレーヤーとしての評価も高い。また派手な機能面の進化以外にも、クオリティ向上に関する項目も数多く、発売日の当日に購入して現在までPS3を使い続けきた筆者にとっても、容易には、この高機能かつ高性能のモンスターマシンの全貌を把握できない程になってしまった。

これは新たに薄型大画面テレビを購入し、これからPS3の導入を考えている人にとっても同じだろう。PS3発売当初は、AV機能について盛んに検証が行われ、またシステムソフトウェアアップデートの際には、機能検証も実施されてきた。しかし、最新アップデートの内容まで常に追いかけているユーザーは、意外と少ないのではないのだろうか。

PS3の発売から2年弱が経過した今、これからPS3を購入する読者に、またふだん使っている方へ向けても、再びPS3の機能を再検証してもいい時期ではないだろうか。

2008年現在の水準で比較して、PS3はどれだけの実力を持っているのだろう。次回から機能別に取り上げ再検証していきたい。

(折原一也)

執筆者プロフィール
埼玉県出身。コンピューター系出版社編集職を経た後、フリーライターとして雑誌・ムック等に寄稿し、現在はデジタル家電をはじめとするAVに活動フィールドを移す。PCテクノロジーをベースとしたデジタル機器に精通し、AV/PCを問わず実用性を追求しながら両者を使い分ける実践派。

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