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【Senka21】年頭メーカーアンケート − 富士フイルム・塩入威男氏

2008/01/16
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主要各社が語る2008年の市場環境の変化と需要創造の取り組み
年頭メーカーアンケート メディア編 〜富士フイルム〜



富士フイルム(株)記録メディア事業部 営業部 部長 塩入威男氏
新開発の色素型BDでHDDの機能と高容量を生かす
新たな需要喚起を提案する


Q1:市場を取り巻く環境が目まぐるしく変化をする中で、ユーザーのライフスタイルやその消費行動、価値観の中で、メディアの役割や意義に、どのような変化があると考えているか。

A1:TV放送のデジタル配信は、大型TVや高性能のレコーダーを購入し、高画質のデジタル映像を楽しむユーザーと、ワンセグなどユビキタスに映像を楽しむ新たな映像関連市場を拡大させている。画質重視のユーザーは「感動や爽快感」を、ワンセグユーザーは映像の鮮度を求めていると考える。

また、映像のデジタル化は、ネットでの情報発信、家庭用ビデオカメラなど幅広い分野に広がり、私たちの生活に密着した映像情報量も飛躍的に増加している。この、多様で膨大になった情報の整理に、ユーザーはHDD記録を多用するようになるであろう。即ち、選別してから記録するのである。

今後は、「高画質のままに残せるBDやHD-DVDなどの高容量」に加え、長期間保存に対する「品質・信頼性」要求が強まるものと考えている。

Q2:2008年の御社の中心となる商品ジャンルおよび、その、需要喚起、市場創造へ向けての提案、取り組みについて。

A2:既にTV各局はデジタル放送を開始しているが、北京五輪が開催される08年夏からはHV放送が大幅に増えると想定している。07年末より、HV対応のTV・レコーダーが大幅に増えており、販売も好調なことから、HV対応メディア(BD・HD DVD)の需要も急速に立ち上がるものと期待している。

しかし、需要の増加に応えるためには、現在の「無機型BD」は新たな設備投資を必要とする。当社は、現行の生産設備を活用できる「色素型BDの色素とディスク」の開発をしている。BDのインフラ整備と、ディスクの安定供給により、BDはHV記録用に限定されるのではなく「連続ドラマをHDDに溜めておき、まとめてから数枚のBDに収める」など、HDDの機能と高容量の特長を生かした、新たな需要を喚起する提案を展開する予定でいる。

(Senka21編集部)

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