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「KUROの衝撃」がベールを脱いだ! 六本木ミッドタウンが大興奮− パイオニア・プレミア・フェスタ'07

公開日 2007/08/27 15:53
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開場と大混雑したレセプション(受付)は急遽、増設対応が取られるという一幕も。

映画祭のプレミア試写会場を意識した、会場エントランスの長い道は、その期待を高めるのに十分な演出
25日(土)・26日(日)、パイオニアは新製品プラズマテレビ「KURO」の視聴体験イベント「パイオニア・プレミア・フェスタ'07」(黒の衝撃)を、東京・六本木の東京ミッドタウン/ミッドタウン・カンファレンスで開催した。

「パイオニア・プレミア・フェスタ'07」は新プラズマテレビ「KURO」と第2世代ブルーレイディスクプレーヤー「BDP-LX80」、AVアンプ「VSA-LX70」などホームシアターシステムを発売前に実体験できるプレミアイベントである。本イベントは、電器店店頭では体験できないクオリティの訴求を目的に、全国17都市で順次開催予定。今週末は大阪会場、来週は名古屋会場で開催される。

イベント参加は事前登録制(入場無料)。東京会場は発表わずか10日間で満員御礼となり、横浜会場もすでに受付を打ち切っている。首都圏では残されたつくば会場に注目が集まっている。

■初日から600人超の来場者に沸く。セミナーは整理券配布で対応


リビングルームを模した、「リビングシアター」体験は4部屋で順次行われた
25日、26日の両日で約1500人を動員。初日オープン直後は入場に手間取る一幕もあったが、臨時受付を設けて対応するという盛況ぶりだった。

会場ではまず4つの「リビングシアター」を設けている。リビングを想定したシチュエーションの視聴体感ルームである。コンパクトな部屋のため受付順に、4つの部屋に分かれて体験できる。ソフトは最新のBD映画を用意。プラズマテレビKUROと同時発表されたホームシアターシステムの再現力を体験できる。

また「ハイエンドシアタールーム」では、60インチのKUROを中心にパイオニアのハイエンドシステムによるホームシアターを体験できた。第2世代ブルーレイディスクプレーヤー「BDP-LX80」、AVアンプ「VSA-LX70」はもちろん、同社のスピーカーシステム「S-1EX」による5.1chサラウンドシステムは圧巻である。EXシリーズの5.1chをこの機会に体感したい。この「ハイエンドシアタールーム」では、オーディオビジュアル評論家によるセミナーが開催された。東京会場では貝山知弘氏、麻倉怜士氏が各日2回ずつ講演を行った。セミナーは超人気で各回の1時間前からの整理券配布にも関わらず、立ち見席も用意された。

■画質比較視聴では20,000対1を実体験。注目は「リビングモード」


注目の画質比較デモ。4台の薄型テレビが並ぶ
さらに、画質比較視聴コーナーでは前世代プラズマや液晶テレビとの画質比較を実施。20,000対1のKUROのコントラストを目の当たりにする。背景の黒の締まりが、その上に表現される色純度への影響も解説された。暗い視聴空間だけでなく、リビング相当の明るさでのコントラスト、色再現もデモされた。

もちろん動画応答の実力デモも行われたほか、映画ソースの24コマ映像を60コマへ変換してなめらかに表示する「フィルム・スムース」機能も解説された。モスキートノイズや圧縮ノイズを低減する「BNR(ブロックノイズリダクション)」機能や、クロスカラー低減技術もデモしている。

意外とKUROのスペックの派手さに隠れがちなのが「リビングモード」機能だ。視聴中のコンテンツ情報(映画なのかスポーツなのか等々)を読み取り、視聴環境(部屋の明るさなど)に合わせて、最適な画質モードに自動調節していくスゴワザである。自動なのでなおさら気づきにくい「リビングモード」の実力を体験できる。

最後にラウンジでは、KUROホームシアターシステムのラインナップを総合展示。パイオニアのピュアオーディオシステム、新製品のZシリーズやピュアモルトシリーズも同時展示されている。くつろぎながら、パイオニアの総合力を再確認できる。

ラウンジルームではKUROホームシアターシステムのプランが展示される

KUROの画質もさることながら、ドルビーTRUE-HDなどの次世代サラウンドソフトにも注目だ


ラウンジルームではくつろぎながら、システムの再確認をできる(ドリンク付き)

パイオニアのピュアオーディオシステムも同時展示された。(写真はPURE MALTシステム)
■貝山知弘氏がセミナーで「KURO」の画質を語った

会場内では、AV評論家がKUROについて語るセミナーイベントも開催。25日、26日の両日とも、2名の評論家が2名ずつ、計4回のセミナーが実施された。いずれも受講希望者が殺到し、整理券が各回ごとに配られた。整理券を手に入れられなかった方は立ち見で参加し、まさに黒山の人だかり。KUROに対する期待度の強さが感じられた。ここでは貝山知弘氏のセミナーレポートをお届けしよう。

セミナー会場。整理券は各回40枚程度配布された

整理券を手に入れられなかった方は立ち見で参加するなど、非常に盛況だった

貝山氏はまず、「自分自身を鼓舞するため、1日1本映画を観るようにしている」と、映画に対する並々ならぬ情熱を披露。視聴ソースは、最近ではBDソフトやデジタル放送が中心になっているとのことで、「今まで見られなかった細部を見ることができる。これは単純に解像度が上がったという、スペック上の話にとどまらない。たとえば登場人物の目の輝きや、口元の微妙な皺など、ディテールが見えることで、映画作品をより深く知ることができるようになる」と、ソースのハイビジョン化を評価。


貝山知弘氏
また貝山氏は、最近のテレビについても「技術が進歩し、守備範囲が広くなってきた」と評価。今回のKUROについては、映画『ラスト・サムライ』を見せながら、「人物の中間階調が非常に自然に描かれている」と語った。また、KUROの最大の特徴である黒の描写能力については、おなじくラスト・サムライの、忍者が襲来する夜のシーンを見せて、「当時は蝋燭もほとんど使われていなかったと思うが、KUROでは夜の闇をしっかりと表現できていて、違和感を感じない」と高く評価した。また、KUROの黒沈み込みについて貝山氏は、「私が使っている100万円超のプラズマモニター『PDP-5000EX』を上回っている」とも述べ、KUROの能力にお墨付きを与えた。

そのほか貝山氏は、パイオニアの画作りの伝統について語ったり、『ナイト・ミュージアム』を見せながら詳細な画質評価を行うなど、KUROの魅力を45分間でくわしく語り尽くした。

なお貝山氏のセミナーは、今週末開催の大阪会場、来週開催の名古屋会場でも開催される。

(Phile-web編集部/月刊AVレビュー編集部)

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