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アシュケナージ氏独占インタビュー!氏にとっての「音楽」「シベリウス」について語る

2007/08/20
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ウラディーミル・アシュケナージ氏
ピアニスト、そして指揮者として華々しい活躍をしているウラディーミル・アシュケナージ氏。今回Phile-webでは、レコーディングのため来日していた同氏に独占インタビューを行った。

ウラディーミル・アシュケナージ氏は、1955年のショパンコンクールで2位、1962年のチャイコフスキーコンクールのピアノ部門で1位を獲得するなど、ピアニストとして華々しい実績を持つが、指揮者としても精力的に活動している。2004年にはNHK交響楽団の音楽監督に就任し、今年8月に退任。2009年からは新たにシドニー交響楽団の音楽監督に就任することが決まっている。

同氏がロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団とタッグを組んで世に送り出すのが、シベリウスの交響曲全集だ。

■シベリウス交響曲全集 第1弾 OVCL-00279 ¥3,000(税込)
 交響曲第一番/交響曲第三番/組曲「恋人たち」
■シベリウス交響曲全集 第2弾 OVCL-00282 ¥3,000(税込)
 交響曲第四番/交響曲第五番/交響詩「フィンランディア」


今年2007年はシベリウス没後50年にあたるメモリアルイヤー。北欧的な哀愁漂う美しい旋律が有名なシベリウスの楽曲は日本でも人気が高く、「交響曲第二番」や「ヴァイオリン協奏曲」などは演奏される機会も多い。

今回はアシュケナージ氏に、氏の考える音楽とは、そして氏にとってシベリウスとはどんな存在なのか、ということについて伺った。

前日までNHK交響楽団とベートーヴェンのレコーディングをしていたという同氏は、ベートーヴェンのプリントTシャツにハーフパンツというラフな出で立ちで登場。にこやかに握手を求め、聞き手の私たちにチョコレートをふるまってくれるなど、気さくな態度で接してくれた。しかし音楽の話題になるとその表情は真剣に。シベリウスの音楽観について大いに語った。

インタビュアーは山之内正氏

氏は、音楽と自然の関係に言及。氏によれば、文化が場所によって異なる要因として、自然環境が深く関わっているのだそう。「特定の地理的条件や環境を共有する人々が、人間関係や政治システム、そしてメンタリティでも共通したものを育んでいく。それが文化なのだと思います。だから音楽はもちろん、芸術や文学は、自然環境と密接に関わってくるのです」。

そして、自身の出身地であるロシアと、シベリウスの生まれ育ったフィンランドの自然が似ていることを挙げて「シベリウスの音楽の中では、自然というものの存在が重要な意味を持っています。そのため、ヨーロッパの同じ気候の地域に生まれ育った私にとってシベリウスの音楽は共鳴する部分が多いのです」。

また、今回タッグを組んだロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニーについてもコメント。「ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニーはスウェーデンのオーケストラ。シベリウス自身がスウェーデン系ということもあるし、フィンランドとスウェーデンには、先ほども述べた自然や文化の共通点が沢山あります。彼らと演奏できたことはとても素晴らしい体験でした」。

ちなみにアナログレコード愛好家でもある同氏。デジタルとアナログの音の違いなど、オーディオについての考えも語ってくれた。

シベリウスのミニチュアスコアにサインをしてくれた

インタビューの詳細な内容は、明日8月21日発売の「オーディオアクセサリー」126号に掲載されている。発売をお楽しみに!


(Phile-web編集部)

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