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[CEDIA EXPO 2006レポート]北米PJ上級市場で高いシェアを誇る「SIM2」が1080p機をなんと2機種同時に発売!

公開日 2006/09/17 18:30
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「SIM2」はイタリアのプロジェクターメーカーで、最近ではDLP3板式にして驚くほどコンパクトなボディを実現した720p機C3Xが印象深い。北米市場ではホームユースプロジェクターのリーディングメーカーの地位にある。そのSIM2が今回のEXPOでは、家庭用1080p DLPプロジェクターを出品した。ここまでは至極当然の成り行きであるが、近年のSIM2の勢いを象徴するサプライズがあった。何と1080p機2機種を同時発表したのである。これはソニーや松下といった日本メーカーも出来なかった快挙である。

2機種の違いはグレードの違い、価格の違いである。下位の1080がSIM2 D80である。TI社製の0.95型1080p DMDチップを搭載、コントラストレシオは4,000対1である。ランプは160W、7セグメントのカラーホイールで分光する1チップ方式である。SIM2 ALPHA PATHライトエンジンを搭載している。ボディサイズはきわめてコンパクト、北米市場への導入価格は$10,000を予定している。なお、テキサスシンストルメンツのブースに展示されているのもこのSIM2 D50である。

もう一つの1080p DLPプロジェクターが、SIM2 Grand cinemaHT3000である。DMDチップはD80と共通の0.95型1080p DMDなれど、コンラストレシオは5,000対1に拡大され、光源は200Wに強化されている。RGB×2にNDFナチュラルデンシティカラーフィルターが追加された7セグメントカラーホイールと、“SIM2ライブカラーマネージメント&ガンマ機能”は共通である。HDMIはD80の1系統から2系統に増強、“インテリジェントメモリーファンクション”や“ダイナミックノイズリダクション”の搭載が差別ポイントである。投射レシオやレンズシフト量は変わらない。ボディサイズは一回り大きく、塗色も異なる。こちらは価格$16,000と両機の間にはかなりの開きがある。

会場内のSIM2のプロジェクションルームでは、新しいHT3000がブルーレイからのクリップの画を中心に出画した。ハイコントラストの明るい画がHT3000の基本的な性格であり、1080pらしい華麗さを味合わせたが、ハイビジョンらしい木目の細かなしっとりとした落ち着きがやや足りない印象を受けた。なお、SIM2 D80の方は、TI社のブースに展示はされているものの、モックアップに等しい状態であり、ミドルエンドのD80との差を実感するまでに至らなかった。

(大橋伸太郎)

[CEDIA2006REPORT]

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