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<IFA2006:TI(2)>新ジャンルのポケットプロジェクターやLEDプロジェクションテレビが登場

公開日 2006/09/03 00:14
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テキサス・インスツルメンツ(TI)のDLPは、オーソドックスなフロントプロジェクターに留まらない。参考展示されたサムソンのポケットプロジェクターは「SP-P300ME」は手帳サイズのDLPプロジェクターである。999ユーロ(15万円前後)。投写距離は50cmから2mという短さを実現。2時間のバッテリー駆動ができACアダプター動作も可能。


サムソンのポケットプロジェクター「SP-P300ME」。PCの右下、ボードにぶら下がって、上のスクリーンに投写されている

サムソンのポケットプロジェクター「SP-P300ME」
ポケットプロジェクターのジャンルにはサムソンのほか三菱、東芝が第一世代を発売しており、前記2社がホームユースからビジネスまでを狙い、東芝はビジネスユースにフォーカスしているという。光源にLEDを採用したことでDLPチップは標準サイズを使用しても光学エンジン全体はコンパクトになるという。また長寿命でランプ交換が不要、電源オンからの立ち上がりがとても早い。

日本TI(株)のDLP事業部長のピーター・ヴァン・ケッセル氏は「ポケットプロジェクターの第1世代は市場テスト商品に近いモデルでした。アプリケーションが明確になってきた結果、第2世代モデルは実用にはいります。2007年は更なる明るさ向上、サイズのコンパクト化が進んでまいります。将来の状況によってはポケットプロジェクター向けのDMDパネルが必要になるかもしれません」と語った。

また同じLED光源を使ったリアプロジェクションモデルとしてサムソンのフルHD 1080pモデルが展示されていた。LED光源はDLPプロジェクション商品の将来の中核に位置付けられるかもしれない。


サムソンのフルHDタイプLED光源プロジェクションテレビ

スリムテクノロジーによるDLPリアプロジェクションのデモモデル。普通の軽量ラックの上に難なく載せることができる

スリムテクノロジーのサムソン製DLPリアプロジェクションテレビ
そして欧州向けに特にデザインされたのが、新たなDLPリアプロ技術の「スリムテクノロジー」だ。スリムテクノロジーによるDLPリアプロは、狭い欧州の家庭環境を考慮して非常にスリムで軽量にデザインされたリアプロである。奥行きは10インチ(25cm前後)で、家庭にある軽量のラックの上に難なく置くことができるという。べゼルがないのでフレームが薄く42インチサイズで有効画面サイズは44インチを実現している。デモモデルの解像度は720p、しかもTI独自のブリリアントカラー技術によってローゲインのスクリーン素材が選択できる。色視野角も高く、斜めからの視聴でも美しさが保てるという。

ピーター・ヴァン・ケッセル氏(前出)は、「米国に比べ、シェアのまだ低い欧州でDLPリアプロを普及させるため、スリムテクノロジーは非常に有効です」。

また、液晶テレビやプラズマテレビの低価格化によるリアプロのポジショニングについては「リアプロジェクションは40インチ大型テレビにおける大きなシェアを誇っています。また1080pモデルにおいては価格アドバンテージが依然高い。画質面もDMDチップの高性能化やブリリアントカラー技術などで、DLPは次々と革新していきます。スリムテクノロジーやLED光源プロジェクターなど新しいスタイルの提案も万全です」と語った。

(AVレビュー編集部・永井)

[IFA2006REPORT]

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