NEC、視野角とコントラストを高めたポータブル機器向け液晶ディスプレイモジュールを

NEC液晶テクノロジー（株）は、業界最高水準の視野角特性とコントラスト特性を両立した小型液晶ディスプレイモジュールを開発した。

今回開発したのは、QVGA表示対応、対角8.9cm(3.5型)半透過型アモルファスシリコンカラーTFT液晶ディスプレイモジュール。ポータブルマルチメディアプレイヤーやワンセグ対応デジタルTVなどへの採用を狙う。

従来、半透過技術と、水平電界方式による広視野角技術を、双方のメリットを損なわずに組み合わせることは困難だった。今回同社は、半透過技術をベースとする独自の外光環境適応技術「SR-NLT(Super-Reflective Natural Light TFT)技術」と、水平電界(In-Plane Switching)方式による広視野角技術をベースとする独自の高画質化技術「SA-SFT(Super-Advanced Super Fine TFT)技術」とを高次元で融合。これにより、従来の半透過型液晶モジュールの課題であった透過モード時の視野角特性とコントラスト特性を大幅に改善し、半透過型液晶ディスプレイモジュールとしては業界最高水準となる水平・垂直・対角の全方向で170度の視野角と、500対1のコントラスト比を実現した。

ワンセグ対応携帯電話の場合、屋内だけでなく屋外での使用も多く、直射日光下でも高い視認性を確保する必要がある。また、放送内容やユーザのニーズに応じて、TV映像とデータ放送とを同時表示したり、TV映像だけをフルスクリーンで表示したりと、画面の向きを切り換えて使用することが多いため、上下左右どの方向にも階調反転が発生しない均一な視野角特性が求められる。

本液晶ディスプレイモジュールは、そのような高い要求に応える製品として、今後大いに活用されそうだ。


【問い合わせ先】
NEC液晶テクノロジー（株）
営業本部商品企画部

TEL/044-435-1851(直通)

（Phile-web編集部）