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ソニー、より高精細なハイビジョン映像を実現する技術「DRC-MFv2」を開発

公開日 2004/08/11 17:45
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DRC-MFv2のLSIサンプル

DRC-MFv2の概念図
●ソニー(株)より、独自の高精細映像信号処理技術「DRC(デジタル・リアリティ・クリエーション)」を応用し、ハイビジョン対応へと進化させた「DRC-MFv2(デジタル・リアリティ・クリエーション:マルチ・ファンクション ブイツー)」の開発がアナウンスされた。

同社では1997年に標準テレビ信号からハイビジョン信号のフォーマットに変換する技術としてDRCを開発。この技術では、標準テレビ信号とハイビジョン信号の相関特性を利用して、標準テレビ信号から縦横共に2倍のハイビジョン信号に近い情報量を持つ「リアル4倍密信号」を創り出すものだ。


Creation Viewのイメージ
今回同社が開発したDRC-MFv2では、DRCのコンセプトをハイビジョン対応へ進化させている。標準テレビ信号や、様々な規格のハイビジョン信号をフルHDTV(横1920×縦1080画素)相当の画質まで引き上げるだけでなく、ハイビジョン信号入力時には入力信号と、それを超える情報量を有する仮想信号との相関関係を演算処理で創り出し、より高精細なハイビジョン映像を実現する。

DRC-MFv2技術により、ハイビジョンカメラで撮影された映像や放送局などから送られたハイビジョン信号を元に、更なる質感や解像感を表現する細やかな映像信号を創り出し、ハイビジョン映像をよりリアルに美しく再現することができるようになる。

また、DRC-MFv2ではその優れた画像再現能力を活かし、入力画像の見たい部分を高画質に切り出す「クリエーション・ビュー(Creation View)機能」が実現可能になる。入力信号の1画素から最大36倍の画素数に相当する出力信号を創り出すことで、拡大して見たい時にはすべての入力画素に対して面積比で最大9倍までの高画質なズーム再生が可能だ。ズームした仮想の大空間の中で、あたかもカメラを上下・左右に移動しているように、高精細な画像のまま任意の箇所をトリミング再生することなども可能になる。

同社では今後、DRC-MFv2をソニー独自の画像信号処理技術として、同社の家庭用ハイビジョンテレビWEGAシリーズに順次搭載する予定。また、テレビ内蔵型に加え、既存テレビと組み合わせる外付け型機器の開発や、様々な場面での応用も検討していく考えを明らかにしている。

【問い合わせ先】
ソニー(株)
TEL/0570-00-3311

(Phile-web編集部)

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