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三菱、16倍速記録型DVD装置用赤色高出力半導体レーザーの量産を開始

公開日 2004/05/19 18:51
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三菱、16倍速記録型DVD装置用赤色高出力半導体レーザー「ML1XX25シリーズ」
●三菱電機(株)は、業界最高レベルとなる光出力250ミリワット(mW)を実現した16倍速記録型DVD装置用の赤色高出力半導体レーザー「ML1XX25シリーズ」の開発を実現し、2004年5月末からの量産を開始することを明らかにした。

同社では2004年中に本業界においても、16倍速記録に対応した記録型DVD装置の製品化が活発になることを予測してきた。実際により一層の高速記録を実現するためには、短時間でディスク上に情報を書きこむ必要があり、記録に用いられる赤色高出力半導体レーザーには、より高い光出力が必要とされる。DVD±Rディスクへの12〜16倍速記録を可能にするためには、200mW以上の光出力が必要であり、同社ではすでに200mW赤色高出力半導体レーザー「ML1XX23シリーズ」の量産を開始している。

今回、光ピックアップの部品コスト削減や多種のDVD±Rディスクへの記録マージンを確保するために、 内蔵する素子構造の更なる最適化が実現され、記録型DVD装置用としては最速レベルとなる光出力250mWが可能な赤色高出力半導体レーザーの開発が実現したという。

同社は、記録型DVD装置用の赤色高出力半導体レーザーで現在トップシェアを獲得しているが、16倍速記録型DVD市場においても、引き続きトップシェアの維持を狙う考えだ。なお、同社は赤色高出力半導体レーザー全体では月産500万個体制を2004年3月末に構築済みであるが、16倍速記録型DVD装置の立ち上がりの状況により、更なる増産も検討していく考えも明らかにしている。

【新製品の特長】
1.光出力250mWを実現し、16倍速の記録型DVD装置に対応
同社独自の端面窓構造を採用。リッジ導波路の加工精度向上により、素子毎におけるキンク特性のバラツキを改善し、光出力250mWの安定した性能を実現した。

2.75℃の高温動作の保証
16倍速記録時には、レーザードライバ等の周辺回路で発生する発熱により、レーザー動作時の環境温度上昇が問題となる。同社のレーザーは75℃までの高温動作を保証しており、光ディスク装置や光ピックアップモジュールの小型化等による高密度実装に対しても、熱設計が容易になる。

3.全ての記録型DVD装置に適合
DVD±R/±RW、DVD-RAM装置など、全ての記録型DVD装置に適合可能

【問い合わせ先】
三菱電機(株) 半導体・デバイス第二事業部
高周波光デバイス担当
TEL/03-3218-4772

(Phile-web編集部)

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