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RWPPI、2003年を締めくくるラウンドロビンテスト定期全体会議を開催

公開日 2003/12/08 10:58
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左)論理フォーマット・DVDライターグループのコ・チェアマンを務めるパイオニア(株)大石正己氏 右)ラウンドロビンテスト定期全体会議の模様
●RWプロダクツ・プロモーション・イニシアティブ(略称RWPPI)による、2003年最後の開催となるラウンドロビンテスト定期全体会議が12月5日に東京都目黒区の同事務局において開催された。

DVDフォーラムによって国際規格として策定されたDVD-R/DVD-RWフォーマット関連商品の普及促進を目標に活動を開始したRWPPIでは、メディアの記録・再生状況を検証する“ラウンドロビンテスト”を継続的に行っている。ラウンドロビンテストとは「物理フォーマット」・「論理フォーマット(PC用ドライブ)」・「論理フォーマット(DVDレコーダー)」・「再生互換」という4つに細分化されたワーキンググループにおいて、DVD-R/DVD-RWディスクをそれぞれのグループ内のメンバー会社間で「総当り」的に繰り返し記録・再生状況を検証し、メディアの各種互換性データを蓄積していくものである。

この日行われた全体会議では、去る10月に報告が行われたラウンドロビンテスト「ステージ2」の成果が伝えられた。「ステージ2」では、4倍速のDVD-R、2倍速のDVD-RWにおける記録・再生互換性検証が行われ、多角度からDVD-R/DVD-RWメディアにおける課題がクリアされ、記録・再生互換に関するデータをさらに蓄積することに成功したという。今回の報告内容に関するサマリーについては、近日中にRWPPIのWebサイトより一般に向けて公開される予定である。

RWPPIのラウンドロビンテストでは、DVDライター(ドライブ)の分野における記録・再生互換の検証も熱心に進められている。今回は論理フォーマット・DVDライターグループのコ・チェアマンを務めるパイオニア(株)大石正己氏にテストの現状と課題などをうかがうことができた。

DVDライターの分野においても、現在は高倍速競争がますます激しさを増しているという。来年の早い時期にはいよいよ8倍速対応のDVD-Rが、メディア、ハードともに市場に出揃うであろうといわれている。「これまでに大別して2つの大きな目標を掲げたテストを経て、それぞれに設定した課題をクリアしながらライター・グループ参加の各社間で共通の知識と経験、製品開発に対する解釈の基準を築きあげることができました」と、これまでのラウンドロビンテストにおける成果を大石氏は振り返る。

RWPPIでは今年9月のラウンドロビンテスト・ゼネラルミーティングから、記録型DVD会議(略称RDVDC)と共同で3倍速のDVD-RAMメディアを含めた互換性試験を開始した。これによりライター・グループの参加企業もいっきに6社から12社へと拡大することとなった。「お互いの製品どうしでの記録・再生互換検証を行うだけでもかなりタフな作業になりました。」と語る大石氏の言葉より、テストの内容がますます充実したものになっていることがうかがえる。参加企業、テストの内容ともに多様化する一方で、今後もより正確なデータの収集が求められる中で、様々な苦労があることと思われるが、大石氏は「DVDライターの将来、互換性を明らかにしていくために大変重要な任務を私たちは行えることを光栄に思っています。一社だけでは到底できないことが、RWPPIのラウンドロビンテスト参加企業の間でできることはとても意義のあることだと思います」とラウンドロビンテストが業界に果たす役割に大きな期待を語ってくれた。

今後DVDライターはどのように進化していくのだろうか。「マイクロソフトの次世代OSではDVDメディアの記録・再生に関するスペックがより強化されるでしょう。今後より多くのPCにDVDライターが搭載されていくについて、“どのPCでも”、“誰もが”、“同じ条件で”ディスクを記録・再生して楽しめる環境を整えて行くことがますます重要になります。私たちのラウンドロビンテストの成果がさらに注目を浴び、ユーザーの皆様に貢献していけるものと考えています。」と語る大石氏だ。PCとDVDメディアの関係と同様、ラウンドロビンテストの成果とユーザーの関係もますます密なものになっていくであろう。

(Phile-web編集部)

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