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地上波デジタル放送がスタート! 放送開始記念式典を開催

2003/12/01
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<左>あいさつする小泉首相 <右>午前11時、無事放送開始
●12月1日午前11時、地上波デジタル放送が三大都市圏でついにスタートした。放送開始を記念して式典が催され、放送局やメーカー関係者のほか、小泉首相、麻生総務大臣も出席した。

放送開始前には、各局を代表する女性アナウンサー、各放送局の経営陣、小泉首相、麻生大臣などが登壇し、カウントダウンが行われた。11時の開局と同時に、壇上の8つのテレビが次々に映像を映し出すと、会場内は歓喜の声に包まれた。

麻生大臣は、「放送のデジタル化により、『見るテレビ』から『使えるテレビ』へ変わるのは大変意義深いこと。ただし、このデジタル化によるメリットが全国に普及するよう、さらに努力していかなければならない」と、今後の放送エリア拡大をスムーズに進めることが課題との認識を示した。

小泉首相は「小泉改革の中で最も成果が出ているのはIT分野。地上波デジタルに関しても政府が強力にバックアップしていく」と力強くコメントした。

また、民放連の日枝久会長は、「期待と不安の中の船出だ。放送とサービスが一体になった、全く新しいメディアが誕生したと認識している。1億台のテレビが全て置き換わるというのは大変な国策だ」とした上で、「地上波デジタル化への投資が経営を圧迫する局面も必ずある。情報の地域格差等を生まないために、公的資金を政府にお願いしている」と、放送局の負担だけでは地上波デジタル化は困難との見通しを明らかにした。さらに同氏はメーカーに対し「ぜひ使いやすく安いデジタルテレビの開発をお願いしたい」と要望した。

さらに、地上波デジタル推進会議の発起人の一人であるソニーCEOの出井伸之氏も登壇し、「PCのTV化、TVのPC化が同時に進行する中、視聴者が参加できるデジタルテレビの分野で日本がリーダーになる可能性がある。『失われた10年』に慣れ親しんできた我々だが、年末商戦も大変好調だという情報が来ており、そろそろデジタルテレビを起爆剤として景気が本格的に回復しそうだ。今後は、日本のデジタルテレビ方式を世界の標準にすべく、メーカー・放送局といった垣根を越えて連携していきたい」と語った。

(Phile-web編集部)

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