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ソニー、RGB+エメラルドの4色CCDとプロセッサーを開発−デジカメの色再現性を向上−

公開日 2003/07/16 18:35
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<左>3色(RGB)カラーフィルターの配列 <右>今回開発した4色カラーフィルターの配列
●ソニー(株)は、デジタルスチルカメラ向けとして世界で初めて、4色(赤(R)・緑(G)・青(B)+エメラルド(E))のカラーフィルターを搭載したCCDを実用化した。また、4色カラーフィルターに対応した新画像処理プロセッサーも同時に開発した。

これらの技術により、従来のRGBカラーフィルターCCDで撮影した画像より色再現の差が半減し、さまざまな撮影条件下において、人間の眼で見た画に近い、より自然な表現が可能となる。

従来のデジタルスチルカメラは、主に3原色カラーフィルターCCDを用いて色を記録する。だが、これらのCCDフィルター特性は、人間の眼の視覚特性と異なっているため、人間が眼で捉えた色との間には再現差が生じ、異なる色合いになってしまう場合がある。

今回開発した4色カラーフィルターCCDでは、この再現差を低減し、人間の見た目に近い自然な画像を記録するため、従来の3色RGBカラーフィルターに加えエメラルド(E) フィルターを追加した。これによりCCDの特性を人間の眼の特性に近づけられ、再現差を大幅に低減することが可能となった。

また、4色カラーフィルターCCDの開発にあわせ、4色カラーフィルターに対応した新画像処理プロセッサーも開発した。本プロセッサーでは、4色で撮像された各色の映像信号から、人間の眼に近い理想の3色(RGB)を作り出すためのマトリックス演算を行う。 また、本プロセッサーは、従来比約30%減の低消費電力に加え、処理プロセスの効率化を徹底することで、連写速度、再生速度等の高速化も可能となり、デジタルスチルカメラにおける基本性能の向上も同時に実現した。4色カラーフィルターCCDと新画像処理プロセッサーを組み合わせることにより、色の再現差を半減させることが可能となり、特に青緑色、赤色の色再現性が向上する。

なお同社では、今回開発したCCDとプロセッサーを、今後発売するデジタルスチルカメラに搭載していく。

(Phile-web編集部)

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