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日本TI、デジタルカメラに高画質動画処理機能の付加を可能にするチップを開発

公開日 2002/12/02 18:11
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「TMS320DM270(DM270)」
●日本テキサス・インスツルメンツは、ワンチップでデジタルカメラに高画質動画処理機能の付加を可能にする、 デジタル・メディアDSP「TMS320DM270(DM270)」を発表した。本製品は、640×480ピクセルのVGA解像度での、毎秒30フレームのMPEG4動画圧縮/伸張をリアルタイムに実行可能にするものだ。デジタル情報家電向けのトータル・ソリューションを提供する専門組織として日本に設立されたDCES(デジタル・コンシューマ・エレクトロニクス・ソリューションズ)カンパニーが開発した初めてのDSPソリューションとなる。

本製品は、低消費電力DSP「TMS320C54xTM」と「ARM7TDMI」RISCプロセッサ、コプロセッサをワンチップに集積。0.13μmプロセスで製造されている。「ARM7」にIキャッシュ機能を搭載し、コプロセッサの動画エンジンも強化したことで、一層の性能向上を実現。さらにはMPEG4に加え幅広い動画規格、オーディオ、音声の各規格に対応し、各種デジタル家電との融合を見越した、各アプリケーション機器へのインターフェイスを搭載している。これにより、カメラ画像をビューワで見たり、PCに取り込んだり、大容量メモリに保存するなどのニーズにも1チップで対応するという。またプログラマブルDSPの採用により、ソフトウェアを入れ換えるだけで様々なアプリケーション開発への迅速な対応が可能となっている。

本製品は、今後デジタルカメラを中心に携帯電話、DVD、TVビューワ、デジタル・ビデオ・カメラなどにも幅広く導入を予定しているとのことだ。量産開始は2003年7月を予定している。

<「DM270」の主な特長>
■VGA (640×480ピクセル)の解像度でMPEG4のI+Pフレームビデオを毎秒30フレーム(fps)でリアルタイムに圧縮/伸張が可能。
■画像、オーディオ、音声の各規格に対応。
■画像:H.263、JPEG、Motion JPEG、MPEG1、MPEG4、Nancy、Windows MediaTM Video (WMV)等
■オーディオ: AAC、ATRAC3、MP3、Windows MediaTM Audio (WMA)等
■音声:AMR、G.723.1、G.726等
■ARM プロセッサによりシステムを制御し、各種インターフェイスを内蔵しているため、多機種への製品展開が可能。
■Card インターフェイス(CFC、MMC、MS、SSFDC、SD)、USB、UART、Serial IF、GIO
■0.13μmプロセスを採用したDSPソリューション。
■「TMS320C54x」に、Iキャッシュ機能を備えた「ARM7TDMI」RISCプロセッサとコプロセッサをワンチップに集積。
■小型パッケージ(288ピン MicroStarTM BGA 16ミリ角、MicroStarTM BGA12ミリ角への対応も可能)

(Phile-web編集部)

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