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【松下電器と東レのPDP新工場建設】質疑応答・全問掲載!

2002/05/21
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<左>松下プラズマディスプレイ(株)社長 森田研氏 <右>東レ(株)常務取締役 中澤俊二氏
●別項でお伝えしたように、松下電器産業(株)と東レ(株)は600億円を投じてPDP製造の新工場を建設する。その発表会で行われた質疑応答のすべてをご紹介しよう。なお、質問には松下プラズマディスプレイ(株)社長の森田研氏と、東レ(株)常務取締役の中澤俊二氏が答えた。


Q:60インチ超のPDPの生産予定は? あるとすればその開始時期は?
A:新工場の生産開始と同時、2004年の4月に開始したい。

Q:新工場では、歩留まりの水準をどの程度にまで向上させられるか?
A:現在、当社の歩留まりは業界トップと認識している。具体的な数値目標は答えにくいが、現在より10%以上は向上させたい。

Q:他社へのパネル供給はあるか?
A:現在でも数社へパネル供給を行っている。新工場稼働時には、さらにその数や比率を増やすべく活動している。

Q:現在の1期工場の能力を確認させて欲しい
A:月産3万台の能力がある。現在は2万台。下期に生産を拡大していきたい。

Q:背面板の生産能力はパネルの生産能力と同じか?
A:同じだ。

Q:これからの外販比率の数値目標はあるか?
A:昨年は10%程度だった。稼働時は現在の倍にしたい。

Q:工場建設費の600億円はどう調達するのか、また何年かけて回収するのか?
A:100億円を増資で賄う。現在の松下プラズマディスプレイの出資比率と同じく、75%を松下側が、25%を東レ側が出資する。残りの500億円については、銀行からの借り入れを含めた様々な方法で調達する。500億円については、5年をかけて償却していく。

Q:松下プラズマディスプレイ(株)は現在黒字なのか?
A:今は赤字だ。下期に向け、黒字転換するよう努力している。年度トータルで黒字になるのは2003年度からだと考えている。

Q:中国でのパネル生産予定について詳しく教えて欲しい
A:上海に建設していた工場が完成し、今月末からパネル生産を開始する。当初は月産5,000台からスタートするが、いずれは2万台程度を生産する予定だ。

Q:発表の中で「37インチ以下」という語句があったが、具体的に32インチや35インチの製造計画はあるのか?
A:現在、市況を見ながら検討しているところだ。

Q:韓国メーカーなどが大幅な低価格化を示唆しているが、コスト面で勝てると思うか?
A:韓国メーカーも材料はほとんど日本製を使用している。逆に日本メーカーの方がコスト的に有利なはずだ。

Q:多面取りということだが、インチごとの面取り枚数を教えてほしい
A:60インチは1枚、42インチ/50インチは2枚、37インチは3枚だ。

Q:現在の松下電器のプラズマのシェアと、今後の見込みを教えてほしい
A:2001年度は20%程度だった。2002年度は30%を超えたいと思う。

Q:2005年度時の、それぞれの工場の役割について教えてほしい
A:1期工場は1枚取りしかできないので50インチなど大型パネルを作る。2期工場では多面取りが可能なため、37インチや42インチに力を入れ、また2期工場でしか作れない60インチも製造する。上海では一部輸出も視野に入れる。

(Phile-web編集部)

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