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歌い手に合わせて伴奏が自動的に変わる? 新方式の電子音源

公開日 2002/04/03 11:39
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アナログ・デバイセズ社のDSPを3枚搭載した評価用ボード
●潟^イトーは日本コロムビア、米国大手半導体メーカー アナログ・デバイセズ社および、米国マサチューセッツ工科大学バーコー教授と共同で、コンピューター記述言語を用いた電子音源の分野で、生演奏をCD並の音質を保ちながら実時間で再生、編集、分析できる新技術を開発した。

タイトーでは、同新技術を業務用カラオケ機に用いて、今夏市場への導入を予定している他、ゲーム事業や携帯電話コンテンツ事業、ブロードバンド用コンテンツ事業、楽器メーカーとの提携によるパソコン用シンセサイザーボードやDTMボードへの応用などを検討している。

同新技術は、バーコー教授が開発したCD並に生演奏に近い音質で表現できる電子音源コンピュータープログラム言語「Csound」をアナログ・デバイセズ社製DSP「シャーク」上で実行し、処理時間を大幅に短時間化した「エクステンデッド シーサウンド」をベースに、タイトーがその応用技術を開発したものだ。

業務用カラオケ機に同技術を導入することにより、以下のような特徴を持たせることが可能となる。

1,生演奏をCD並の音質で表現しながら音程や速度を自由に変化(尺八、三味線、サックスなどの生演奏を忠実に再現するカラオケができる)
2,歌い手のリズムを理解し、その速度に合わせて自動演奏(自由に歌ったテンポに、カラオケ機の伴奏テンポが自動的に追従する)
3,歌い手の音楽性を理解した歌唱力採点(新しい採点機能では、歌い手の音楽性と表現力をとらえ、上手い人には高い評価をする)
4,音源、アルゴリズム等、機能の拡張(記述式言語のダウンロードにより、必要に応じた音源や分析アルゴリズムを変更・追加できる)

タイトーでは、1992年に世界で初めて通信カラオケを開発しており、「X2000」シリーズとして販売やレンタルを行ってきている。カラオケ業界初となる同技術の開発を契機に、新シリーズの機種を業界最高峰の高機能製品として位置づけ、販売・レンタルをしていく。

(AVレビュー編集部)

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