HOME > ニュース > 三洋電機が、世界初・低アスペクト比1.7を実現したDVD用高出力赤色半導体レーザを開発

三洋電機が、世界初・低アスペクト比1.7を実現したDVD用高出力赤色半導体レーザを開発

公開日 2001/06/15 18:19
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
●三洋電機は、光情報処理機器分野のキーデバイスである半導体レーザの研究開発を積極的に進めており、CDやDVDなどの光ディスクシステムをはじめとする各種光情報処理機器や計測機器用の、AlGaInP(アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン)系赤色半導体レーザ、AlGaAs(アルミニウム・ガリウム・ひ素)系赤外半導体レーザなどを生産・販売している。

AlGaInP系赤色半導体レーザは、DVDなどの高密度光ディスクシステムやレーザプリンターなどの光源として用いられており、特に高出力レーザは記録型DVD(DVD-R、-RW、+R、+RW、-RAMなど)用レーザとして、急速に需要が増大すると予想されている。

三洋電機は、このDVD用赤色半導体レーザについての高出力化、高温対応化を行ってきたが、記録型DVDシステムの高速記録化を実現するための、光の利用効率向上、光ディスク上のビーム強度の増大の必要性から、この度、光の利用効率を大幅に向上できる近円形ビーム記録型DVD用赤色半導体レーザ(アスペクト比1.7、世界初)を開発した(光の利用効率20%以上向上)。

新開発素子の主な特長は以下のとおり。
1. (1) 三洋電機独自のビーム形状制御技術により、世界初の近円形ビーム高出力赤色半導体レーザを開発 (アスペクト比:1.7,パルス光出力:80mW。従来のレーザ出射ビームは楕円形状)  (2) 近円形ビームによる光利用効率の大幅向上(従来比20%以上)により、記録型DVDシステムの高速化が可能
2. 三洋電機独自の低損失導波路構造により、低動作電流を実現
3. 高品質結晶成長技術と低応力チップ組立技術により、高信頼性化を達成

この開発は三洋電機(株)研究開発本部マイクロエレクトロニクス研究所と鳥取三洋電機(株)デバイス事業本部 LED事業部が共同で行ったもの。生産・販売は鳥取三洋電機(株)デバイス事業本部 LED事業部で予定しているとのことだ。 (Phile-web編集部)

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE