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日立、 ボタンを一切排除して「ゆったり楽しめる」モバイル情報端末を開発

公開日 2001/06/08 20:16
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PDAの常識を超えた新発想。傾けたり振ったりとなごめそう。
●日立製作所 デザイン研究所は、簡単で直感的なインタフェースを実現するため、本体外表面から一切のボタンを排除した情報端末のワーキングモックアップ Waterscapeを試作した。 Waterscapeは本体内部に加速度センサを搭載し、ボタン操作の代替手段として本体を傾けたり、振ったりするジェスチャによる操作コマンドより、テキスト、動画、静止画、音楽といったコンテンツを、楽しみながらブラウジングすることができる。

Waterscapeのデザインコンセプトは、“深海に漂うの情報の泡を舷窓からながめるような別世界感”をイメージの手がかりとし、思わず眺めつづけてしまう緩やかな画面の動きと、宙に浮いている円盤のような外観形状により、神秘的で飽きのこない情報環境を演出している。自宅のPCに配信される好み情報はクレードル(データ転送用充電器)を介してWaterscape本体に転送され、泡形状に加工されたコンテンツとして現れる。ユーザは、浮力で浮かび上がってくる泡を想像することで、初めての機器操作でも、容易に閲覧を楽しむことができる。

ワーキングモックアップの仕組みは、本体を傾けたときのX軸、Y軸それどれの角度が加速度センサによって検知され、泡の移動に反映されるもの。所望のコンテンツを発見したら、本体を水平にして、画面手前に浮き上がってくる情報泡を画面中央のエリアに導く。画面に最大接近したところで泡がはじけ、コンテンツの表示が自動再生される。

操作コマンドは、加速度センサのX軸、Y軸の値の変化パターンにより、ジェスチャコマンドが対応付けられている。たとえば、大きな振幅が一定時間継続した場合を、コンテンツ閲覧の終了のコマンドに割り当てている。ユーザが本能的または、経験的に知っている動作を見つけ出して、このようなジェスチャコマンドに割り当てることにより、他にも様々な展開が期待される。

以上の技術によって、日立は、単なる情報端末でもなく、遊びを目的としたゲームでもなく、ゆったりと楽しみながら最新の情報に接することができるインタフェースを実現することを可能としたものである。(Phile-web編集部)

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