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ソニー、ACアダプターの待機電力を大幅に低減する電源制御回路技術を開発

公開日 2001/04/05 17:27
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●ソニーは、ACアダプターの待機電力を大幅に削減できる電源制御回路技術を開発した。この電源制御回路を電子機器のACアダプターに搭載することで、業界最小の待機電力約10mW を実現する。

近年、様々な電子機器が急速に普及する一方、環境への配慮という観点から消費電力の削減が課題になっている。機器本体が動作していない状態で生じる待機電力についても、国内における家庭の全消費電力量のうち9.4%を占めており、その省電力化への取り組みが重要になってきている。
 
ソニーが今回開発したACアダプター用の電源制御回路技術は、微弱電流検出/制御部を新たに設けることで、 動作時/待機時それぞれに応じて自動的に電源動作モードを切り替え、消費電力を制御する。待機時には、インピーダンスの高い微弱電流検出抵抗部を経由することなどによりACアダプター電力出力部の回路電流を 数十μAレベルにまで低減する。同時にスイッチング制御回路部を間欠的に作動させ、 電力出力部に対して待機時回路動作に必要なレベルの電力供給を行なう。これにより、業界最小の待機電力約10mWを実現した。

本回路技術は、既に(株)NTTドコモから今年3月に発売された携帯電話機「DoCoMo by Sony SO503i」のACアダプターに採用されている。携帯電話機のACアダプター待機消費電力値としては、従来の約1/5を実現した。

今後、同社は本回路技術を携帯電話以外にも様々な電子機器のACアダプター用途に広く展開していく。 また、ACアダプターのみならず、VTRなど待機モードを備える電子機器全般への応用の可能性について更なる研究開発を継続していく構えだ。(Phile-web編集部)



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