パイオニアがホログラフィックメモリーを共同開発

2000年09月25日
ホログラフィックメモリ記録再生装置と記録材料
●科学技術庁無機材質研究所(茨城県つくば市/所長:木村茂行)とパイオニア株式会社(東京都目黒区/社長:伊藤周男)は、ホログラフィックメモリー(*1)用高性能材料とこれを用いた小型記録再生システムの開発に成功した。

今回開発した材料は、定比組成(*2)ニオブ酸リチウム単結晶で、紫外光照射によって任意に初期化が可能であり、従来の熱処理による初期化を不要にした。また、二色ホログラム法での記録により、再生劣化のない不揮発記録を可能にしている。

ホログラフィックメモリーの研究については、無機材質研究所とパイオニア株式会社が2000年1月に共同で執筆した論文が、科学雑誌Natureのウェブサイトにトピックスとして高評価をもって紹介されるなど、学術的にも注目を集めている。

現在はまだ研究開発段階だが、将来は二次元ページ単位での高速読み出しを活かしたテラバイト級の光カードなどへの応用が考えられる。また連想記録といったホログラフィックメモリー特有のデータ検索機能を備えた、ユニークなシステム応用も夢ではないようだ。今後、ネットワークを核にしたIT時代の中で、ホームサーバ、超大容量ビデオサーバ、ビデオアーカイバルメモリーなどに用いる高速大容量ストレージが必須になる。高速回転機構やサーボ機構のない、ホログラフィックメモリーとしての特徴を生かしたストレ−ジの実現が期待されている(AVレビュー編集部)。

*1 ホログラフィックメモリー
レーザ光(信号光と参照光)を使って、ホログラム記録材料に三次元的に情報を多重記録する光学メモリー方式。データは光学干渉パターン(記録材料の屈折率の違い)として記録される。
*2 定比組成
ニオブ酸リチウム単結晶を構成する、リチウムとニオブの比が50: 50である理想的な組成。ストイキオメトリあるいは化学量論組成ともいう。

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