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現状と将来展望を語る

“ヘッドホンのサブスク”って結局どうなの? 今後どうなる?「ONZO」創設者に訊く

2021/12/13 聞き手:編集部 小野佳希
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2019年に登場し、密かな注目を集めた“ヘッドホンのサブスクサービス”「ONZO(オンゾ―)」。最近ではスピーカーやサウンドバーなど、ヘッドホン/イヤホン以外の製品も利用できるようになっていたり、中古販売も行うなどサービスを拡充している。ONZOの現状や将来展望を、創設者の知場啓志氏に訊いた。

ONZO 知場氏

■“ヘッドホンのサブスク”でヘッドホン以外の機器も利用可能に

「ONZO」は、ヘッドホン/イヤホンやヘッドホンアンプなどのポータブルオーディオを中心に、様々なAV機器が定額制で使い放題になるというサービス。映像配信や音楽配信ですっかり定着した、サブスクリプション型サービスが、ついにヘッドホン分野でも展開されるようになったというわけだ。

ONZOのトップページ

「2019年10月のテストサービス開始、そしてその後の正式ローンチから現在までで、レンタルご利用回数は現時点で延べ4,000回を超えました。レンタルでじっくりとお試しいただいて製品を気に入り、そのまま購入するというケースも増えています。オーディオビジュアルファンの方々にしっかりと受け入れてもらえているなと感じています」(以下、コメントはすべて知場氏)。

中古販売も展開中

近年、ヘッドホンやイヤホンは高機能化・高音質化によって高額なモデルも増えている。人気の完全ワイヤレスイヤホンにも、高精度なノイズキャンセリング機能を搭載するなどの高級モデルが存在する。そうした製品もレンタルで気軽に使えるメリットが魅力的に感じられるのかもしれない。

「場所に縛られないという点も魅力なのかもしれません。例えば、気になる製品をお店で試聴してみたいなと思っても、その店舗が自宅から遠い場合もありますから。そもそも、試聴機を置くようなお店はどうしても都心部が中心ですので、地方在住の方には厳しいですしね。実際、全国各地さまざまな場所の方々がONZOの会員登録をされています」

全国各地の利用者への発送を待つ製品

メーカーや輸入代理店からの賛同も増え続けており、取扱いブランドや製品ジャンルの幅も広がっている。製品とユーザーの接触機会増加へとつながることが歓迎されているのだろう。

「レンタル可能な機器が広がるだけでなく、それ以外の面でもできることが増えています。10月に明文堂書店TSUTAYAレイクタウン店さんでリアルイベントを開催したのですが、その際には完実電気さんにもご協力いただき、Shureを始めとする人気ブランド(※完実電気はShureなどの輸入代理業務を手掛けている)の製品を来場者の方々に試してもらうことができました。

明文堂書店TSUTAYAレイクタウン店でのリアルイベントも実施

ちなみに、このイベントは明文堂書店さんにヘッドホンが試聴できる特設スペースを展開し、音楽を題材にした人気コミックスや小説作品とともに、作中に登場する楽曲を楽しめるというものでした。さらに、会期の後半にはイオンレイクタウンさんのイベントスペースで、ファッションと音楽をテーマにした別展示も行うなど、オンラインでのレンタル以外にも活動の幅を広げています」

書店外のスペースでの展示も

■今後の展開は?

前述のように、ポータブルオーディオ以外にもレンタル対象製品を広げたり、中古販売も開始したONZO。レンタル/販売というONZOの“本分”については、今後どのように広がっていくのだろうか。

次ページ映像系の取り扱いや新料金プランの可能性も

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