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“アナログ感”を全面に押し出したLP盤『Pure2-Ultimate Cool Japan Jazz-』、その制作に込めた想いとは

岩井 喬

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2018年04月27日
■“原曲の持つ温度感”を大切にしたジャズ・アレンジアルバム

アニメ化もされた『うたわれるもの』や『ToHeart』『WHITE ALBUM』など、数々の人気ゲームを手掛けるゲームブランド、“アクアプラス”の音楽レーベルF.I.X.RECORDSは、音質にこだわった音源づくりに定評がある。なかでもアクアプラス作品の楽曲を、生楽器や録音環境にこだわってアコースティックなサウンドでアレンジした高音質SACD『Pure-AQUAPLUS LEGEND OF ACOUSTICS-』(以下、『Pure』)は、原典のゲーム/アニメファンのみならず、オーディオファンにもレファレンスソフトとして愛され、多くのリスナーを虜にしてきた。

ヴィンテージマイクを多様するなど、そのこだわりが大きな話題にもなった『Pure2-Ultimate Cool Japan Jazz-』

そして2011年、この『Pure』の続編となるSACD『Pure2-Ultimate Cool Japan Jazz-』(以下、『Pure2』)がリリース。その収録に関しては当時詳細にレポート(関連リンク:F.I.X. RECORDS「Pure2」制作現場レポート1234)をしてきたが、本作のポイントはアクアプラス作品のゲーム&アニメ楽曲がジャズに生まれ変わったことだ。『Pure』で録音・ミックスエンジニアとして参加し、高音質作品に大きく貢献した、スタジオ・サウンド・ダリの橋本まさし氏はジャズに対しても造詣が深く、『Pure2』では録音・ミックスダウンはもちろんのこと、楽曲のアレンジを含めたプロデュース面も担当している。

『Pure 2』はレコーディングからアナログ・マルチテープで行うなど、徹底して「アナログ感」にこだわった作品でもある

アニソンをジャズアレンジ化したアルバムは結構前から存在するが、本作にあたっては“原曲の持つ温度感”を大事にしており、収録曲の作曲も手掛けるエグゼクティブ・プロデューサー、下川直哉氏の想いを橋本氏がくみ取り、どういった楽器構成で録音するかまで綿密に計画。録音にあたってはヴィンテージ・マイクを多用し、インスト曲ではアナログ・マルチテープで収録を行うなど、“アナログ感”を全面に押し出したアルバム制作を貫いた。ジャズのグルーヴ感やその黄金期を彷彿とさせる50〜60年代的な録音手法を追求すると自然とアナログの世界にたどり着くということもあるが、マスタリングに持ち込む最終的なミックスダウンマスターもアナログハーフテープにまとめられており、まるで現在のレコードブームを見据えたかのような終始アナログにこだわった作品となっているのである。

『Pure2』のレコード盤、そのこだわりの制作工程に迫る

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