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音楽制作の巨匠に聞くソニー「MDR-1AM2」の魅力。「マイクを1cm動かした違いも伝わる」

2018/03/09 聞き手:岩井喬/記事構成:ファイルウェブ編集部
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----密閉型ヘッドホンは、一般的に奥行き方向の表現が難しいのですが、そこはいかがでしたか?

MDR-1AM2は音が分離し、奥行き感を表現できています。また、低音の処理の仕方と表現も素晴らしいと感じました。ベースとドラムの関係性による音の立体感の表現力にも、ヘッドホンの実力が出ます。低域の立体感が出ないと、かなり残念な感じになってしまうんです。MDR-1AM2は低域の一体感がありつつ、しかもちゃんと奥行きが出ています。

----なるほど。

ケイコ・リー「あまく危険な香り」には、ボーカル以外でも、ベースとバスドラムが融合した低音のふくよかさがあって、その一方で高音のシャキシャキしたパーカッシブな音も入っています。高域と低域がキレイに伸びているように作った音源なんです。MDR-1AM2で聴くと、バスドラムのアタック感とベースのふくよかさがちゃんと聴こえて、さらにパーカッションのキラキラ感、スピード感もちゃんと再現してくれました。ボーカルもちゃんと芯がある。どこかが抜けてしまうのでなく、どのパートもちゃんと表現してくれました。


■レコーディング時の細かいこだわりをちゃんと再現してくれる

----「幅広いジャンルで楽しめそう」という話もありましたが、ケイコ・リー以外の作品での印象はいかがですか。

例えばスティーリー・ダン「ガウチョ」では、音の起ち上がりのスピード感や高域の伸び感がちゃんと出ていて、素晴らしいと感じました。

またピアニスト・小山実稚恵の「ゴルドベルク変奏曲」は、ホールでのオフマイク録音で、わりとソフトに演奏している曲です。ですので、下手するとただ弱々しいだけの表現になってしまうヘッドホンもあるんです。だけどMDR-1AM2はそうではなく、曲のソフト感、やさしさがちゃんと伝わってくるんですよ。

----たしかに私も、オフマイク収録したピアノの音の雰囲気をちゃんと感じ取ることができるヘッドホンだと感じました。

空間の繊細さもちゃんと出てくるのは、高域の処理の上手さによるものでしょうね。レコーディングの際、エンジニアとしては楽器を捉えるときの空間というか、距離感をどう出すかを凄く意識します。そのためにマイクの距離を1cm単位で調整したりするんです。MDR-1AM2は、そのこだわりまで伝えてくれます。ありがたいことですね。


----MDR-1AM2が幅広いジャンルに対応できている要因は何なのでしょうか?

周波数帯域を上から下までバランスよく表現できているからでしょうね。どこか特定の帯域が突出したり、逆に凹んだりしていません。

あとは奥行き感ですね。音楽の制作現場では、ロックでもダンスでも、力強さだけを表現してるわけじゃないんですよ。音の定位と言うと「左右の定位」というイメージが強いかもしれませんが、プロのエンジニアは必ず「奥の定位」もつくっています。この人は前、この人はやや後ろの右、とかですね。何もかも前に出すのではなく、奥行き感を音源に込めているんです。そうした前後感がちゃんと表現できることが、いろんなジャンルが聴けるヘッドホンの条件だと思います。そういう意味で、このMDR-1AM2はダンスものの低音の力強さも出る一方で、空間もちゃんと表現できる。興味深いヘッドホンと感じましたね。


■スマートフォンでも“ちゃんと鳴る”、プレーヤーを選ばず使えるヘッドホン

----MDR-1AM2にはスマートフォン用リモコンマイク付きケーブルも付属しています。スマートフォンとMDR-1AM2との組み合わせはいかがでしたか?

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