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今夏新製品も登場予定

「Carot One」ゼネラルマネージャーに訊く、ブランドへの思いと今後の展開

2013/04/09 インタビュー・構成/ファイル・ウェブ編集部
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Carot Oneブランドのプリメインアンプ「ERNESTOLO」をご記憶の方は多いと思う。真空管を搭載した鮮やかなオレンジ色のコンパクトな筐体とプレミアムなサウンドは、2011年夏のデビュー時に多くの話題を集めた。以来、カナル型イヤホン「TITTA」など、鮮烈な製品を世に送り出している。来日したOpenItem社ゼネラルマネージャーのAntonio Scialo氏にお話しをうかがった。

OpenItem社ゼネラルマネージャー Antonio Scialo氏

  ◇  ◇  ◇  


OpenItem社はイタリア・ナポリに2009年に誕生。「素晴らしいハイファイ製品を適正な価格で提案する」をコンセプトに、長い間オーディオメーカーに携わったメンバーが集まって設立された。「Carot One」のほかにも、「NERO」「Cocaine」「MONSTER AUDIO」「SoulCable」などのブランドを擁している。

−− 「Carot One」のブランドコンセプトについて教えてください。

アントニオ氏:小さくて鮮やかな色、しかも音が良い − そんな製品を作りたいと思ったのです。こういった製品は、他社にはないものでしたから。

日本では2011年夏に鮮烈なデビューを飾ったプリメインアンプ「ERNESTOLO」

私の原体験のひとつとして、10歳くらいの時だったでしょうか、初めてポータブルプレーヤーを買ったときの思い出があります。アンプがあまり良くなく音が小さいので色々試行錯誤し、洗剤のケースを傘のようにかぶってそのなかで聴くとちょうど良いことに気付いたのです。その後はソニーのウォークマンを出た直後に買いましたし昔から、小さなオーディオ機器が好きだったんですね。

「Carot One」プロジェクトスタート時に「オレンジ色のアンプを作ろう!」と言ったときは、周りからも「正気か?」と反対されましたね。でも私は、みんなが反対するものは大抵うまくいくので、良いと思いました(笑)。

「Carot One」の製品はモデルごとにプロジェクトチーム制をとって作っています。アイディア出しや音質監修は全て私が担当ますが、デザインや開発などは、コンセプトに賛同したメンバーが集まって作り上げていきます。

−− 「Carot One」というブランド名にはどんな由来があるのですか?

アントニオ氏:「Carot One」という名前には、ふたつの読み方があります。ひとつは英語読みで「キャロット ワン」。もうひとつはイタリア語読みで「カロトーネ(Carotone)」。これは私の中学時代からの友人のあだ名で、“大きな人参”という意味なのです。あだ名を借りた彼は身長190cmくらいの大男で、肌は白く、人参のような赤毛。「Carot One」製品を象徴する鮮やかなオレンジ色は、ここが由来でもあるのです。

「Carot One」の他の製品も、私の友人たちの名前から命名しています。例えばプリメインアンプ「ERNESTOLO」。エルネストは身長160cm台の小柄な男で、我々はよくそれをからかっていました。イタリア語では末尾に「-LO」を付けると“小さな”というニュアンスになりますが、「FABRIZIOLO」「GILDOLO」「AUGUSTOLO」「PACOLO」も同じく小柄な友人たちの名前をとったもの。白雪姫の“七人のこびと”のイメージですね。


−− “七人のこびと”になぞらえているとすると、末尾に「-LO」がつくシリーズはあと2製品登場する予定があるということでしょうか?

アントニオ氏:そうですね、今後も色々な製品を出す予定で、現在考えているところです。今夏には「ERNESTOLO」の出力を15Wまで上げた、96kHz/24bit対応USB-DACのリリースを予定しています。また、小型筐体のモノラルパワーアンプ − これはふたつセット販売になると思います − も登場予定。こちらは年内に発表できれば…という段階です。どうぞ今後の「Carot One」の展開を楽しみにしていてください。

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