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公開日 2024/04/12 18:53
3.5インチか5.25インチか曖昧なところ

サンフランシスコ列車制御システム、2030年までフロッピー依存で「壊滅的な故障」のおそれ

多根清史
米サンフランシスコといえば、ハイテクの象徴ともいえるシリコンバレーのお膝元である。その市交通局(SFMTA)の列車制御システムが未だにフロッピーディスク(FD)に依存しており、新システムに移行するまでに「壊滅的な故障」が起こる懸念が浮上している。

現地メディアABC7 Newsによると、SFMTAの幹部は1998年に導入した当時、このシステムは「コンピュータにハードディスクがなかった時代に導入された」と説明している。確かにWindows 95登場時には数十枚のFDを使っていたが、90年代後半といえばCD-ROMが全盛期であり、かなり不可解ではある。

興味深いのは、テレビレポーターもSFMFA側も「システムの更新には毎日3枚の5.25インチFDが必要」と言いながら、手にしているのはどう見ても3.5インチFDであることだ。さすがに90年代後半は5.25インチFDを見ることも稀になっていたので、にわかには信じがたい。

本題に戻ると、SFMTAのジェフリー・タムリン局長は「現在システムは問題なく稼働しているが、年を追うごとにFDのデータ劣化のリスクが高まり、いつかは壊滅的な故障が発生することは分かっている」と語る。また、90年代のプログラミング言語に精通したプログラマーを確保することも悩みどころだ。

現行システムは、20〜25年しか持たないよう設計されているとのこと。つまり2023年には、想定耐用年数を超えたことになる。しかし、新システムへの全面移行計画は2018年に始まり、それから完成までに10年かかる見通し。さらに新型コロナ禍により1年半も休止したため、完成は2029年〜2030年になると予想されている。

なぜ、これほど掛かるのか。それは単にFDを他の媒体に変えれば済むという話ではなく「現在の列車制御システムと、車載コンピューター、中央およびローカルサーバー、通信インフラを含むすべてのコンポーネントの完全な作り直し」となるからだ。

一般的にコンピュータ機器は日進月歩のため、急激に陳腐化することは避けがたい。それが鉄道制御システムほどの大規模であれば、計画の作成やインフラ構築に何年もかかるため、世界的な標準とのズレが激しくなるのかもしれない。

Source: ABC7News
via: Ars Technica

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