藤岡誠のオーディオワンショット

歴史と実績が伴う真空管アンプメーカー、オーディオ・リサーチ。その新シリーズ「Foundation」を紹介

編集部:小澤貴信

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2017年08月16日
藤岡誠氏が、自身の推薦するオーディオ機器、関連アクセサリー、あるいはコンポーネントの組合せ。またある時は新技術や様々な話題など、毎回自由なテーマで原稿を進めて行く「藤岡誠のオーディオ・ワンショット」。今回は輸入商社の(株)ノアが扱う製品、中でもaudio research(オーディオ・リサーチ)の製品を取りあげる。

藤岡誠氏

オーディオ・リサーチの新シリーズ「Foundation」

ここ最近、輸入商社の(株)ノアの動きが目立っている。決して派手な動きではないが、長きに亘って取扱っている数多くのメーカー、ブランドのみならず、新しいメーカー、ブランドからの画期的新製品を積極的に展開しているからだ。

新しいメーカー、ブランドでいえばアメリカのKLAUDiO(クラウディオ)を挙げることができる。大注目は、一般的な1ピボット(回転軸)でありながら、カートリッジの針先は何とリニアトラッキングするという画期的なトーンアーム「ARM-MP12(12インチ)」と「ARM-MP10(10.5インチ)」の発売である。

KLAUDiO「ARM-MP12/MP10」

両機の価格は同価格の¥1,650,000(税別)。とにかく、トーンアームとして俄かには信じ難い発想と素晴らしい構造で、オーディオのベテランたちを唸らせるに十分な代物だ。

一方、ノアが長く取扱をしているメーカー、ブランドでいえば、イタリアのスピーカー専門メーカーSonus faber(ソナス・ファベール)、アメリカの真空管アンプメーカーaudio research(オーディオ・リサーチ)の新製品の導入がある。

ソナス・ファベール「HOMAGE Traditionシリーズ」

気持ちとしては、これらの新製品のすべてを紹介したいのだが、与えられている文字数の関係で、ここではオーディオ・リサーチが新規に立ち上げたFoundation(ファウンデイション)シリーズの中から、パワーアンプ、プリアンプ、フォノ・イコライザーアンプ、そしてD/Aコンバーターの4機種を紹介するに留める。なお、クラウディオやソナス・ファベールの新製品に興味のある方はノアのHPを参照して欲しい。

歴史と実績が伴う、高信頼の真空管アンプメーカー

さて、オーディオのベテランたちの記憶に残されている世界の民生用真空管アンプのメーカー/ブランドは、間違いなくアメリカで1944年設立の「マッキントッシュ」と1952年設立の「マランツ」だろう。両社のプリアンプやパワーアンプの姿かたちや型番などが走馬灯のように浮かぶ人も少なくないだろう。両社のそれらの外観は個性的で類似性がまったくなく、何れも“美”を感じさせていた。そして時代は変遷。アンプの増幅素子の主流が真空管から半導体に移り変わっても、オーディオ分野での真空管は不滅。世界で真空管アンプメーカーは次々に誕生し今日に至っている。

藤岡氏が「歴史と実績が伴い正統かつ高信頼の真空管アンプメーカー」として評価するオーディオ・リサーチ。写真は「Galileo Series」の真空管アンプ「GS150」

こうした状況下で「現在、それなりの歴史と実績が伴い正統かつ高信頼の真空管アンプメーカーは何処か?」と尋ねられたら、私は迷わずオーディオ・リサーチだと応じる。前出の両社とは20年前後の歴史差はあるが、オーディオ・リサーチの素晴らしさは変節のなさと一貫性にある。そのオーディオ・リサーチが最近になって新シリーズの展開をスタートさせた。

それがファウンデイションシリーズで、「VT80」「LS28」「PH9」「DAC9」の4機種で構成されている。写真からもお判りのように、VT80以外のパネルデザインは操作の明解さと共にオーディオ・リサーチとしての新機軸が前面に押し出されている。それでは、これら4機種をシンプルに紹介しよう。

同サイズでプリ/パワー/フォノイコ/DACを展開

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