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5.6MHz/2.8MHz DSDに対応しノイズ対策も万全

デノン「DCD-SX1」はUSB-DAC機能も最高峰か!? ー 岩井喬が徹底検証

公開日 2013/10/31 11:27 岩井喬
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さらにDSD音源についても、2.8MHz音源を中心に同様にチェックを行ってみた。すると、さらに階調性が高まり、S/Nもワンステップ高くなったように感じられた。一つ一つの楽器の分離も見事で、音場の空気感を克明に描写してくれる。リズム隊は引き締めつつも有機的な弾力は残してナチュラルな躍動感を的確に表現する。

2.8MHz DSDを再生

5.6MHz DSD再生時は「DSD>2.8M」と表示

ボーカルの肉付きもより一層滑らかに表現され、口元のナチュラルな潤い感もストレートに描き出してくれた。音場の定位、位相表現においても軸がぶれることなくきっちりと音源をトレースしてくれるようで、ステレオワンポイント録音の自然な空間の広がりを見事に再現してくれる。

ディスク再生とも一味違うリアリティとS/Nの良い奥深い空間再現性はノイズ管理を徹底したUSB入力ならではのサウンドを十分に堪能できた。緻密なネットオーディオのサウンドをデノンの歴史を物語る集大成のプレーヤーで同時に楽しめる贅沢。これまでに所有しているディスク音源をより鮮やかに、そしてこれから入手するハイレゾ音源は一際リアルで奥深い未知の領域へいざなってくれる、DCD-SX1はそんな無限の音楽を聴く楽しみを体現できるプレーヤーといえるだろう。


■試聴音源
●レヴァイン指揮/シカゴ交響楽団『惑星』〜木星(CDリッピング:44.1kHz/16bit・WAV) ●オスカー・ピーターソン・トリオ『プリーズ・リクエスト』〜ユー・ルック・グッド・トゥ・ミー(CDリッピング:44.1kHz/16bit・WAV) ●デイヴ・メニケッティ『メニケッティ』〜メッシン・ウィズ・ミスター・ビッグ(CDリッピング:44.1kHz/16bit・WAV) ●長谷川友二『音展2009・ライブレコーディング』〜ゲット・バック(筆者自身によるDSD録音:192kHz/24bit・WAV&2.8MHz・DSD) ●『Pure2-Ultimate Cool Japan Jazz-』〜届かない恋、夢であるように(192kHz/24bit・WAV&2.8MHz・DSDマスターデータ)

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