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公開日 2002/02/19 16:21

ソニー・松下・パイオニアなど9社、HDTV記録可能な光ディスク「Blu-ray Disc」を発表!

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<左>上は「Blu-rayDisc」のロゴ。ロゴのアニメーションも完成済み <右>「Blu-ray Disc」のディスクを持つソニーの高篠専務
●(株)日立製作所、LG電子(株)、松下電器産業(株)、パイオニア(株)、ロイヤル フィリップス エレクトロニクス、サムスン電子(株)、シャープ(株)、ソニー(株)、トムソン マルティメディアの9社は、波長405nmの青紫色レーザーを用い、直径12cmの相変化型光ディスク片面1層に最大27GBの映像データを、繰り返し記録・再生できる次世代大容量光ディスクビデオレコーダー規格『Blu-ray Disc』の仕様を策定した。今後、本仕様を積極的に関連する業界に提案し、2002年春頃をめどにライセンスを開始する予定。

本日行われた記者会見には、日立製作所よりデジタルメディアグループ技師長の柴田晃氏、LG電子ジャパンより代表取締役の金達雄氏、松下電器より代表取締役専務の三木弼一氏、パイオニアより技術戦略最高顧問の杉本昌穂氏、ロイヤルフィリップスエレクトロニクスより経営委員会メンバーのヤン P.オースターフェルト氏、日本サムスンより常務の方常源氏、シャープより取締役技術本部長の太田賢司氏、ソニーより執行役員専務の高篠静雄氏、トムソンマルチメディアより東京研究所所長の後藤敏彦氏の9氏が出席した。

まずソニーの高篠氏が登壇し、『Blu-ray Disc』の概略を説明した。同規格がデジタル放送の進化やブロードバンド、ビデオカメラの進展に対応するものであることを強調し、市場ニーズでますます高まる「大容量記録」「簡便な操作性」「安全かつ確実な保存」の3つを実現したと述べた。映像の記録には、MPEG2トランスポートストリームを使用。ビットレートは36Mbpsで、デジタルハイビジョン放送(約24Mbps)をそのまま記録したり、データ放送を同時に記録することも可能。また、ディスクにはあらかじめIDが書き込まれており、これを用いた著作権保護機能も実現する。

次に松下電器の三木氏が同規格の技術的な説明を行った。短波長の青紫色レーザーを用い、レーザーを集光する対物レンズの開口数(NA)を0.85としたことにより、ビームスポットを微小化。ディスクの光透過保護層厚は0.1ミリメートルで、ディスクの傾きによるレーザー光の収差を低減し、読み取りエラーの低減や記録密度の向上を図ったという。これにより、ディスクの記録トラックピッチをDVDの約半分の0.32ミクロンμmに微細化し、ディスク片面に最大27GBの高密度記録を実現した。またディスクはカートリッジに保護され、光ディスク記録再生面のキズや汚れを防止する。また同氏は、個人的な考えとして「Blu-ray-Discは12cmの光ディスクとして最後のフォーマットになるはず。今後は別の記録方式が台頭するだろう」とも述べた。

パイオニアの杉本氏は、同規格の今後の展開について説明した。HDTV記録が可能な同規格は、まず日本で普及に力を入れていくとのこと。将来的には、米国・韓国も有望な市場と認識しているという。また同氏は、BSデジタルハイビジョンの普及が遅れているのは、有力な録画メディアが存在しないことも大きな要因とし、Blu-ray-Disc製品の発売によりハイビジョンを盛り上げると力強く語った。さらに今後の展開として、「まずはデジタルハイビジョンを書き換え記録する規格からスタートするわけだが、今後、各メーカーでレコーダーの商品化に取り組むとともに、片面1層30GB以上、片面2層50GBの大容量化も目指していく」とコメント。また、コンピュータ用データストレージやハイビジョン映像ソフトなどパッケージメディアとしての可能性も探っていくと述べた。

Blu-ray Discの主な仕様は以下の通り。
●記録容量:23.3 / 25 / 27 GB
●レーザー波長:405 nm(青紫色レーザー)
●レンズ開口数(NA):0.85
●データ転送レート:36 Mbps
●ディスク直径:120 mm
●ディスク厚:1.2 mm(光透過保護層厚:0.1mm)
●記録方式:相変化記録
●トラック方式:グルーブ記録
●トラックピッチ:0.32 μm
●最短ピット長:0.16 / 0.149 / 0.138 μm
●記録面密度:16.8 / 18.0 / 19.5 Gbit/平方インチ
●映像記録方式:MPEG2ビデオ
●音声記録方式:AC3、MPEG1 Layer2、他
●映像音声多重化方式:MPEG2トランスポートストリーム
●カートリッジ寸法:約 129 × 131 × 7 mm

(Phile-web編集部)

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