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公開日 2001/06/08 19:44

松下、「DVDワールド&SDワールド」について積極的な取組み姿勢を明らかに

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左:松下電器AVC社副社長 大坪文雄氏 右:本年度中に発売となる256MBのSDメモリーカード
●本日、東京ドームホテルにて、松下電器産業(株)AVC社の「DVDワールド&SDワールドの取組み」についてのプレスセミナーが開催された。セミナー解説は、松下電器 AVC社副社長 大坪文雄氏により行われたものである。

松下電器が展開していく21世紀の記録デバイスは、配布、記録・編集用途の「ライブラリーメディア」=DVD、橋渡し、データ用途の「ブリッジメディア」=SD、一時的蓄積用途の「ストックメディア」=AVHDDの3つ。中でも、DVD、SDについてはそれぞれのメディアやハード機器の生産をもって、松下電器が本年度以降大きな飛躍を期している分野である。

DVDについて松下電器は、記録型DVD会議の発足はじめRAM再生対応のDVDプレーヤー、DVD-RAMレコーダー、4.7GBのDVD-RAMといった製品を次々と実現、“DVDワールド”のベースを拡大してきた。ハードもメディアも一貫生産できる会社として、DVDの低価格化と、付加価値をつけた高額商品の展開でDVDの浸透をはかる。さらに、DVDと、唯一AVとPCデータを混在して扱えるメディアであるDVD-RAMによりAVとPCの統合プラットフォーム化を図っていくということだ。

SDについて松下電器は、これまでSDメモリーカードの普及推進のため設立された「SDアソシエーション」への参画企業メンバーづくりに重点を置き、その結果メンバーは2001年5月末現在で265社となっている。また松下電器のSD対応商品は、6月6日現在国内で全19カテゴリー、37モデルを数えている。

今回のセミナーにおいて松下電器は、今後SDメモリーカードの生産に重点を置くことを明らかにした。同社のSDメモリーカードの生産能力は、2001年5月1日現在で月産30万枚。これを、10月までに月産70万枚とし、またその後2002年度、2003年度にむけて倍倍の生産計画を推進していく。さらに、メディアの高容量化と低価格化で推進にはずみをつける。現在市場に出ているSDメモリーカードの容量は64MBまでであるが、2001年度中に256MB、あるいは512MBの容量を実現させていく。また、2002年度中には最大ターゲットである1GB、そして2004年度には、DVDと同等のMPEG2動画が2時間収録できるという4GBの容量を実現させていくという。

メディアの価格については、引き下げの内容が本日正式に明らかにされた。現在、店頭価格\20,000の64MBメモリーカードは、6月1日より\11,480とする。この価格は松下電器のネットショップ「パナセンス」で実現されている。さらに、2005年度にむけ、メディアの価格は現在の10分の1をめざすという。SDについてはまた、メモリーカードのほかに、I/O(INPUT/OUTPUT)カード、メモリーとI/Oを一体化させたコンボカードそれぞれについての普及を推進していく。

SDの応用商品が拡大することにより、音と映像のダウンロードや再生を簡便にする、ノンPCプラットフォームの構築をめざす。小型メディアであるSDは、携帯電話やPDAなどモバイル商品への導入が大きな柱となるが、メディアの容量が高まることによって、モバイル商品に動画再生・撮影機能などを実現し、新しい付加価値を生み出すことができる。松下電器のみならず、アソシエーション全体の動きにも注目していきたいところである。

以下、セミナー中に行われた質疑応答の模様をお届けする。

Q.
SDメモリーカードのライバルはメモリースティックと言えるが、メモリーカード全体の市場の中におけるそれぞれのマーケットシェアは。また今後のメモリースティックへの対抗策は。

A.
メモリースティックは、ソニーの発表によると現在で累計1000万枚。パナソニックでは昨年の下半期から集中して出始め、25万枚(東芝、サンディスクは別)。松下電器はこれまでアソシエーション推進活動に力を入れており、メディア普及にはセミナーでの発表通り、今後重点を置いていく。

Q.
SDのI/Oカードについての具体的な予定は。またカードサプライヤーとなる企業は今後増えていくのか。

A.
I/Oカードについてはまだ発表できないが、ブルートゥース、カメラカード、GPSカードなどについて開発中である。カードサプライヤーについては、現在カードメーカーに打診中である。

Q.
SDカードの増産体制が本格化してくるが、どの商品カテゴリに期待するか。

A.
アソシエーション参画企業への供給も含めて考えており、今後は供給が上になると思われる。直近ではデジタルスチルカメラへの応用が最有力。パナソニックでもデジタルスチルカメラのラインナップを強化していく。

Q.
DVD-RAMに期待しているが、ハード進展のスピードはそう速くない。規格連合の足並みはどうか。またAVとPCの統合プラットフォームに対する取り組みは。もっとOEM供給をしてもいいのでは。

A.
AVのレコーダーとして4.7GBのDVD-RAMを発表した。日立から8cmディスクのレコーダーやRAMが出ている。もっと沢山のメーカーにハードに取組んでもらうため、RAM協議会をつくって活動していきたい。OEMについては現在、完成品というより光ピックアップなどのデバイスが供給の中心となっている。事業として商品の流れがまだ見えてこないのは事実だが、テープからディスクへ記録メディアが変化していくこと、またPCとAVのカベがなくなっていくことは明らかである。民生用のRAMレコーダー、ハードメディアでかなりインパクトのある商品を近々発表する予定なので、これを機に社内外ともに活性化するはずと考えている。

Q.
SDとMMCとの共用商品は。

A.
考えていない。SDがパナソニックの事業のすべてであり、SD普及が最大のテーマである。

Q.
SDのシェアは、東芝、サンディスクを入れてどのくらいか。また今後のシェアの目標は。

A.
他社を入れての実績は残念ながら把握していない。2005年、半導体カード全体の需要予測は1億5~6000万枚とされている。SDはその半分のシェアを狙い、松下はSD参加企業中最大のシェアをとっていきたい。

Q.
現在商品化されているSD応用商品同士、おなじパナソニックであってもデータの互換ができない。事業部が異なるせいかもしれないが、今後はどうなるのか。

A.
SDというより、各機器で使用するアプリケーションへの対応が不十分なためにたまたまそうなってしまった。SD応用商品は、本来すべて互換性を考えられているものであり、今後は社内外とも完全互換をめざす。社内について、事業部の違いはあっても横のつながりを保てるような組織づくりを、「破壊と創造」として今中村社長以下一丸となって取組んでいるところ。今後は徹底されていく。社外については、アソシエーション内にワークグループを作って、他社同士の機器でも互換性がとれるよう活動中である。

(以上、Phile-web編集部)


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