製品批評

Vol.
毎週水曜更新 2008年2月13日号(2/6発行)

フラットネスを基調とした上位機種に比べ現代的な音調

文/斎藤宏嗣プロフィール

製品名

高品位なユニバーサルプレーヤーを得意とするラックスマン新シリーズ

新機種3機種の中では、最もロープライスであるが、市場では中・高級機の位置づけとなる。同社のオーディオ再生重視主義は、ここでも健在だ。特にCD・DVDオーディオの再生に2方式の可能となる点は、オーディオファンにはたまらないだろう。

再生音の印象は、フラットネスを重視した現代的な音調といえる。CD・DVDオーディオのPCM系は、シャノン復調ではスッキリとした張りのあるフラットバランスで音色・音質も淡麗だ。一方、フルエンシー復調では基本バランスに変化はないが、音の粒子に適度な粘りが加味され、独自のふくらみを感じるアナログ調へシフトする。SACD系では、クリーンなフラットバランスをベースに緻密な音質となり、帯域内が密度高く満たされる。DVDビデオの圧縮系音声もフォーマルな性格が忠実に反映され、サラウンド音場にも安定感がある。

映像系の印象は、標準機に相応しいニュートラルな画質・色調で、落ち着いた雰囲気が特徴だ。

<この製品の情報は「AVレビュー」2004年11月号にも掲載されています>

スペック

【SPEC】●再生可能ディスク:DVD オーディオ、DVD ビデオ、SACD(マルチチャンネル、ステレオ)、CD、ビデオ CD、CD-R、MP3 ファイル ●周波数特性:4Hz 〜 45KHz(DVDオーディオ、SACD)、 4Hz 〜 20KHz(CD) ●全高調波歪率:0.001%(DVD オーディオ、CD)、0.002%(SACD) ●ダイナミックレンジ:115dB(DVD オーディオ、SACD)、 106dB(CD) ●S/N比:123dB ●アナログオーディオ出力:2ch×1、5.1ch×1 ●デジタルオーディオ出力:光1、同軸1 ●ビデオ出力 :D2端子1、RCA色差1、 S2端子2、ビデオ2 ●消費電力:18W(待機時 0.3W) ●外形寸法:467W×132H×370Dmm ●質量:13.0kg ●問い合わせ:ラックスマン(株)TEL/045-470-6991

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