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連載「いま見るべき4K Ultra HD Blu-ray」

4K UHD BD 『劇場アニメ ルックバック』、配信やBDではできない映像体験。最高画質で味わう“原動画”

公開日 2026/02/18 06:30 伊尾喜大祐
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4K Ultra HD Blu-rayの注目タイトルをプロの評論家が画質と音質の評価チャート付きで紹介する連載企画。今回のタイトルは現在発売中の『劇場アニメ ルックバック』。画質と音質の見どころを、伊尾喜大祐氏が自宅のホームシアターで徹底的にチェックした。

『劇場アニメ ルックバック』

EYXA-14879 - 80/B - C 11,000円(税込)エイベックス・ピクチャーズ

STORY

4コマ漫画が得意(自称)な小学生・藤野と、天才的な画力を持つ不登校の京本。卒業証書の配達をきっかけに出会った2人は、共同で作品を投稿し、プロの漫画家を目指す。少女版『バクマン。』を思わせる青春譚は、しかし予想だにしない結末へ向かう…。これは切なくも愛おしい傑作だ。原作は『チェンソーマン』の藤本タツキの読み切り作品。監督・脚本・キャラクターデザインは、『電脳コイル』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』などで作画監督を務めた押山清高。

鮮やかな発色と美しい階調に配信やBDとの大きな差を実感

57分の中編作品ながら、本編BD・特典BD・本編UHD BD・特典CD、さらに資料満載のメイキングブックやセルを模したビジュアルシートも封入された豪華仕様。「原画の描線をクリーンアップせずにそのまま使った」と押山監督が語る “原動画” のタッチは、原作の筆致がそのまま動き出したようで、映画『THE FIRST SLAM DUNK』以来の感動を覚えた。

レンズのボケ味の多用も実写映画さながらの臨場感を醸す。画面サイズは2.00:1と映画的だが、これは押山監督がアリ・アスター監督の『ミッドサマー』の画作りに影響を受けたためだという。

4K UHD BDではHDR10収録による光と影の繊細なコントラスト、BT.2020の広色域で描かれる色彩、階調破綻のない滑らかなグラデーションが美しく、まさに配信やBD盤を超える映像体験だ。

音声はDolby Atmosで視聴。5.1chの包囲感も優秀だが、トップチャンネルが加わることで環境音と音楽がより濃密に音場を満たしてくれる。CH1月夜の風音、4コマ漫画のド派手な効果音。CH2窓や机などへの映り込みの徹底ぶり。CH3スキップする藤野に降る雨音。部屋に転がるDVD『アマデウス』が作品のテーマを暗示。CH4仲違いする2人を捉えた立体的なカメラワーク。背景のマジックアワーの山並みも、ため息が出るほど美しい。

(C)藤本タツキ/集英社 (C)2024「ルックバック」製作委員会

(C)藤本タツキ/集英社 (C)2024「ルックバック」製作委員会

 

『劇場アニメ ルックバック』画質/音質傾向

SPEC

●製作:2024年/日 ●ジャンル:邦画アニメ ●監督・脚本・キャラクターデザイン:押山清高原作:藤本タツキ ●声の出演:河合優実、吉田美月喜 ●本編ディスク:57分、2.00:1、HDR10 ●本編音声:日本語Dolby Atmos、日本語リニアPCM2.0ch、日本語DTS-HD Master Audio5.1ch 特典:押山清高監督・河合優実・吉田美月喜 海外上映用インタビュー映像、haruka nakamura特別インタビュー映像、予告・TVスポット集、舞台挨拶映像、名シーン原動画メイキング映像、劇伴ミニアルバムCDほか

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